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GraffityインターンでのARプロトタイプ作成を振り返ってみた

背景

ARと掛け合わせられるものを仮説検証をするためにunityを使いプロトタイプを作成してツイッターで共有しました。unityを使った理由は実際に今できることの限界を考慮しつつ作成することでより現実的な意見、課題を集め検証することができるからです。

目的

今回プロトタイプを作成した目的は見た人のフィードバックを得て検証することと仮説検証していることのPRをすることです。

プロトタイプ

AR展開図(立体図形の展開をARで説明する未来のテスト解説)

・検証:言葉では理解しにくい教育の分野をARで解説するとわかりやすくなるのではないか。教育×ARの相性を数学の展開図にしぼってみてみる。

ARドラゴンボール(マルチで元気玉を大きくして投げるゲーム)

・検証:ARドラゴンボール:みんながよく知っているエンタメはARと組み合わせて再現すればワクワクしてもらえるのではないか。エンタメ×AR


ARMusic(音楽を纏うをコンセプトに作った聴覚AR)

・検証:ARMusic:音楽を纏うという新しい表現方法。音楽×ARの相性

作り方

使ったツールはPhotonとUnityARKitPlugin

UnityARKitPluginのアセットはダウンロードしておきましょう

UnityARKitPluginの使い方

JPEGの問題用紙の画像をUnityARKitPluginのARReferenceImageとARReferenceImageSetにあらかじめ登録しておき、この画像が読みこまれた時にオブジェクトを生成するというものです。

メインカメラに以下二つのコンポーネントを追加しClearMaterialに画像のマテリアルをセット。

次にARReferenceImageとARReferenceImageSetをprojectのCreateから作成します。

その後、ARReferenceImageのImageTextureに画像を設定し

ARReferenceImageSetにARReferenceImageをセットします。

それとは別に何かのオブジェクトに以下の二つのコンポーネントを追加し、cameraにMainCameraを、DetectionImagesにARReferenceImageSetを、RefarenceImageにARReferenceImageを設定します。

これによって画像にかざすとオブジェクトが生成されます。

撮影前にはとある用意した画像を認識し、その場所に原点を設定しました。スマホごとに起動した場所が違うので各スマホが設定してる原点は違いますが、現実世界に用意した画像を原点にすることで全てのスマホの原点の位置を合わせることにしました。

この黒いキューブが原点の場所。

原点を変更するには以下のコード

  UnityARSessionNativeInterface.GetARSessionNativeInterface().SetWorldOrigin(transform);

これをあの黒いキューブにアタッチしておくことで原点の位置が黒いキューブの位置に変更されます。

各スマホは自身の位置をカメラを通した特徴点の認識とジャイロセンサーによって自己の位置を把握し続けています。なのでPhotonを通じて各スマホの位置を随時共有して原点が合致していれば、現実世界のスマホの位置にオブジェクトを生成できます。あとはオンラインゲームを作る要領でオブジェクトの挙動をセットすれば作成できます。

Photonの使い方(詳細)

使い方自体はこの方のサイトを参照するのが良いと思います。

捕捉すると、Photonはどこかに親となるプロジェクトがありそこを参照して各スマホが同期する形ではなく、それぞれのスマホにプロジェクトを作り出し通信でオブジェクトが作り出される形と考えることができます。特に操作していなければ、あるオブジェクトはそれを生成したプロジェクトをオーナーと設定します。このことにより各プロジェクトは一見同じようでオーナーが違うので各スマホの操作に区別をつけることができるようになります。もしそのオブジェクトがオーナーなら

photonView.isMine

この値を真で返されます。

まとめ

実際にARKitを使ってみて現在何ができて何ができないのかを実際に理解しつつ、反応を元に考察しました。

検証結果

・AR展開図:あまり展開図の課題に対してあまり課題を感じていない。

・ARドラゴンボール:実際にスマホを持ち、動きがなければARとして共感しにくい

・ARMusic:音を纏うと言う考えは面白いと言う反応がよくあった。課題として音を混ぜないようにする工夫の必要性がある

プロトタイプはどれだけ共感するかを検証することが目的なので、実際に使われているところを容易く想起させるべきです。そのためには実際に使われる状況を想定して現在あるサービスを参考にするのは有効でしょう。例えばARMusicは人との会話のきっかけとして使われることを想定して有名出会い系アプリを参考にLIKEの色を設定しました。

加えて10〜16秒あたりの長さで動画を作ることを意識すると良いかと思います。例えば今回に関して言うと展開図の動画が20秒近くと長くなっていましたが、他のインプレッションの数が明らかに少なかったです。動画の冒頭部分でどれだけ人を惹きつけるかが決まりますので長くなればなるほど冒頭の密度は意識するべきだと思います。


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