とんかつ専用?毎日の食体験をアップデートするうつわ。
vol.06 |「amime」シリーズ誕生秘話
おうち時間を愉しむための工夫の仕方は人それぞれ。たとえば、お気に入りのお店のテイクアウトやデリバリーを活用して、お店での食体験をおうちで満喫するのもそのひとつ。網とプレートがセットになった「amime」シリーズは、食にまつわるおうち時間をちょっと贅沢に変えてしまうアイデアがつまっています。美濃焼と網、異素材の組み合わせが目を引く、ニューノーマルな時代の“網皿”について、ご紹介します。
あつかいやすさの秘密
ー 毎日触れたくなる、機能美と心づかい
なんといっても揚げたてが一番美味しいとんかつや天ぷら。もちろん衣の付け方や揚げる際の温度など、からっと、さくっと揚げるための秘策はあると思いますが、油切りをして余分な油を落とすことが、揚げ物をするときは必ず通る工程でもあり、美味しく食べるための一番簡単な方法。amimeシリーズはご覧の通り、網とお皿がセットになっているので、一度バットや網にのせて油切りをしてから、お皿に盛り付ける必要なく、揚げたてをそのままのせて食卓へ並べることができます。水気を含むサラダや湯がいたお蕎麦などは、水切りせずとも、amimeにのせてそのまま食卓へ。キッチンでのひと手間が省け、洗い物も減らすことができるのは、なかなか嬉しいポイントです。
油切り用の網は単体で販売されているものが一般的で、そのほとんどがバットやお皿にのせるために脚が付いていますが、amimeシリーズの網には脚が付いていません。そのため、網とプレートを分けてそれぞれ重ねることができ、収納の際もスマート。
特別なうつわではなく、日常の中で活躍するうつわで在りたい。いつも使うものだからこそ、小さなストレスもなくしたい、という想いから、プレート自体もなめらかな手触りと洗いやすさにこわだり、できる限り凹凸を少なく、なだらかなエッジに仕上げています。
妥協しない、機能と美しさ
ー お皿と網が溶け込む。一体感と心地良いバランスを追求
お皿と一体となっている網は、「プレート」と「半月」でそれぞれ形状が異なります。「プレート」の網はお皿に溶け込むように、中心に向かってなだらかに湾曲しているのが特徴。料理をのせると、自然と真ん中へ寄っていくので、ラフに盛り付けても美しくまとまります。
「半月」の網は名前の通り、半円の平らな形状。金属を曲げて作るという加工の特性上、網の縁にアールがつくため、網が回転してお皿から落ちやすいのが課題でした。
網がずれずに、ぴたりと収まるようにするために、お皿に網がのる縁の幅を全円の「プレート」よりも広くすることでその課題はクリアしましたが、縁の幅を変えたことで、食卓で上から見たときに「プレート」と「半月」のデザインに大きな差が生まれてしまったのです。その問題を解消するため、「半月」の網がのる縁の部分は斜めになるようアールを付け、できるだけ幅広く見えないような工夫をしました。
ー 職人の手仕事に込められた粋なこだわり
異素材の組み合わせは、素材の持つ特性の違いが大きく影響するため、とても難しいもの。岐阜県土岐市で焼かれている美濃焼のプレートと、世界レベルの鍛治技術を誇る新潟県燕市で作られる網を組み合わせた「amime」は、陶器の収縮率に差によって網との一体感にズレが生じてしまうので、プレートの設計には3Dを用いてエンジニアが細かな検証を重ねました。
赤土の温かみがのぞくプレートのリム部分は、釉薬がつかないように透明な剥離剤を塗り、釉薬を弾いて素地がみえるようにしています。網のエッジの印象を和らげる絶妙なリム幅は、1枚1枚、職人の手仕事によって叶えられたもので、細かな部分も妥協しないモノづくりへのこだわりが光ります。
ー 和洋折衷、毎日に活躍する彩り
2種類の網とプレートとの色合わせが愉しい「amime」シリーズ。繊細な印象ながらぱっと華やぎを添える純金網と、無骨さを感じさせないシックな黒酸化網。ステンレス地に純金メッキを使用したゴールドは錆びにくく、洗練された美しさを放ちます。マットな質感のブラックは、黒染めと呼ばれる酸化反応を起こす技法を施しているため耐久性が高く、ほどよい光沢感がプレートに馴染みながらも、食卓を引き締めます。
6色の釉薬を用いたプレートは、釉薬の種類、季節のうつろいに応じて、陶器の収縮率が変わるため、釉薬の調合や焼き上げる時間の配分、焼く際の窯の中での位置の調整など、随所に職人たちの手仕事による技が宿っているのです。
揚げたての衣が映える豊かな色彩の「amime」は、揚げ物だけでなく、焼きたてのトースト、蒸し物や水気のある野菜、茹で上げた麺類…和洋折衷・朝昼晩、日常の食卓でモダンに、そして機能的に活躍します。
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