コーヒーの愉しみ方とmarumiの“秘密”を探る
vol.09|キキメノハナシ
「marumi」シリーズ × WOODBERRY COFFEE 井上 心平さん インタビュー
さまざまな分野で活躍するスペシャリストたちが、その人ならではの目線でKIKIMEを紐解くキキメノハナシ。第3弾は、この春実現したスペシャルティコーヒーの専門店WOODBERRY COFFEEとのコラボレーション企画「KIKIME FIRST BLEND」を一緒に盛り上げてくださっているWOODBERRY COFFEEで焙煎士を務める井上心平さんにインタビューしました。
生産者を想い、地球環境にも配慮したブランドのDNAと、産地と産地をつなぎ、技術とアイデアを紡ぐKIKIMEのモノづくりへの想いが共鳴し、実現した今回のコラボレーション。オリジナルドリップバッグ「KIKIME FIRST BLEND」の開発からイメージ撮影をもこなす(!)マルチな焙煎士・井上さんにコーヒーとmarumiシリーズにまつわるお話を伺いました。
― 普段はどのようにコーヒーを愉しんでいますか?
(井上さん)「自宅ではハンドドリップで抽出し、朝ごはんやお菓子と合わせて愉しむことが多いです。豆はWOODBERRYのものだったり、他のロースターのものだったり、さまざまです。自店の豆は品質チェック、他店のものはインプットも兼ねて・・・仕事的な側面もありますね。」
― 撮影の際に思ったのですが、ドリップをする井上さんの所作が美しくて、見入ってしまいました。
(井上さん)「ありがとうございます(笑)豆の味はもちろんですが、淹れるときの見せ方みたいなものも、コーヒーの味わいに繋がってくると思っていて。バーテンダーもお客さまの目の前でカクテルを作ってお出しする。氷を削ったり、シェイカーを振って、磨き上げられたグラスに注ぐ、その一連の動作を魅せることも含めて、バーでお酒を愉しむ時間ですよね。バリスタ時代から同じ考えで向き合っているので、マグや器具の持ち方やコーヒーを淹れる際の所作は美しく見えるように意識しています。」
― なるほど、それは納得です。確かにバリスタとバーテンダー、異なる職業ですが似ていますね。WOODBERRY COFFEEの店舗では、オーガニック野菜を使ったフードやグルテンフリーのスイーツなど、コーヒーと一緒に愉しめるメニューも充実していますよね。井上さんおすすめの“食とコーヒー”のペアリングを教えてください。
(井上さん)「最近発見したのは、チーズケーキとコスタリカの浅煎りの食べ合わせ。コスタリカ自体はバランスのとれた中庸な味わいの銘柄なのですが、チーズケーキの乳酸系の酸味と甘味が合わさると、複雑な味わいに感じて面白かったです。」
― 着眼点と考察の表現に理系男子らしさを感じます(笑)長年コーヒー業界にいらっしゃると、ご自身でコーヒーを飲まれるときにも「これだけははずせない!」というこだわりがあるのでしょうか?
(井上さん)「こだわりというよりは求める“味”になりますが、余韻の心地良いコーヒーが好きです。飲み込んだ後に、クリーンで甘い香りが長く続くと“美味しいなぁ”と思います。
コーヒーの味わいは本当に千差万別なので、まずはその多様性を感じてみることが、コーヒーの愉しみ方のひとつだと考えています。コーヒーを飲み慣れていないという人にも、色々な種類のコーヒーを試してもらって、自分に合う味をみつけてもらいたいですね。」
―「KIKIME FIRST BLEND」は、エチオピアとグアテマラの豆をブレンドしたWOODBERRY COFFEEオリジナルのブレンド。中深煎りに焙煎された豆は、甘酸っぱさとほろ苦さのバランスが絶妙で、ブラックはもちろん、ミルクとも相性の良い一杯なので、ギフトにもおすすめです。コーヒーを贈り物にしたいとき、どんなことに気を付けたら良いでしょうか?
(井上さん)「まずは贈りたい相手の好きな焙煎度を把握しておくことかと思います。ここは好みが分かれるポイントなので。細かな好みが分からなかったら、普段ブラックで飲んでたな、とかラテ派だったかな?とか、その人のことを思い出してみてください。もうひとつは実用的な部分で、抽出器具なども把握できていると、豆の状態か、粉に挽いた状態で贈るのかを間違えないと思います。最後は、味のイメージやパッケージなど、その人らしい雰囲気に合わせてですかね。」
― ドリップバッグは旅先やアウトドアシーンでも手軽に飲めるので、その人のライフスタイルを想像して贈るのも良いかもしれませんね。KIKIMEでは、marumiシリーズのマグを贈り物にされる際、ドリップバッグとセットでご提案しています。井上さんは普段、いろいろなカップを手にされると思いますが、marumiシリーズの印象はどうですか?
(井上さん)「まず色合いが素敵だなと思いました。個人的に自宅用のお皿なども、斑石釉のようなマットの質感のものが好みです。marumiシリーズの開発ストーリーを読んで、釉薬へのこだわりを知り、なおさら気に入っています。コーヒーを淹れたときの液色との親和性も良いですね。」
(井上さん)「あとは飲み口の薄さが特徴的だなと思いました。いわゆるコーヒーマグやラテボウルは、ティーカップとは異なり、飲み口が厚めのものが多いような気がします。これはコーヒーの提供温度が紅茶よりも低いので、保温性のために分厚く作られているという説も…」
― そう言われて思い浮かべてみるとその通りですね。マグの形状の違いは、機能面だけでなく飲み心地や味わいにも変化が生まれるのでしょうか?
(井上さん)「今日は実際に“エチオピア タデGG ハニープロセス”の浅煎りの豆で飲み比べてみましょう。」
(井上さん)「marumiは飲み口が薄い上に、口元にかけて丸く少しすぼんでいるので、すっとコーヒーが口の中に流れ込んでくると同時に、マグの形状からワイングラスのように香りを包み込むせいかアロマをしっかりと感じることができます。味覚と嗅覚が複合的に働くおかげで、奥ゆきのあるやや立体的な味わいに感じ、タデのフローラルな香りが存分に楽しめると思います。
一方、口元が分厚いマグは、飲もうとするとしっかりと咥え込むかたちになるので、舌の中ほどでコーヒーを受け止めることになりダイレクトにコーヒーの苦味や酸味を感じることができます。まず、飲み心地の差が大きいですし、舌でとらえる味の印象が大きい分、ガツンとコーヒーの味わいを感じますね。この豆だと、柑橘系の酸味とブラウンシュガーのような甘味を感じ取りやすいように思います。
いろいろなタイプのコーヒーを試してもらったら、自分の好みの味わいに合わせて、マグを選ぶのも面白いかもしれません。」
今回は、焙煎士として日々コーヒーを探求する井上さんならではの着眼点で、marumiの魅力を再発見。まあるい3つ脚マグのアイコニックな佇まいには、五感で日常の一杯を味わう秘訣が隠されていました。豊富なカラーリングに2つの釉薬の表情、淹れる飲み物と一緒に愉しむ食事やスイーツ…幾通りにも紡がれる組み合わせから、お気に入りをみつけるのも粋なひとときですね。
INTERVIWER|brand editor 武本 麻梨絵
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