【プロローグ】わたしの2000日 #0
大好きな夫に不倫されてからのおよそ2000日を綴ります。
わたしはこの経験を心にしまって、厳重に縛って縛って縛りまくって、匂いも出ないように “その日” まで冷凍庫で凍らせて、一緒に一気に土に還るつもりです。
でもなんで書こうとしているんだろう。
こうやって書くまでの何年もの間、書こう書くまいか悩んで、時に途中まで書いてすべて消し・・
アカウントを作って消したのは、一度や二度ではありません。
今日もここまでのたった数行を書くのに何度も涙が溢れて中断して、気晴らしにアイスを食べてまたPCを開き、ぬいぐるみに胸を押し付けて少しでも動機を抑え、なんとか指先を動かしています。
誰にも望まれていないのに。
でももしかして書いたら心の置きどころになるのではないか?
今更置きどころなんていらないけど、こんなに重い荷物を背負うためだけに生まれてきたわけではないのではないか?
あの日からわたしは『ごく普通』を失いました。
寝ている時が唯一楽です。
朝の気配を感じて意識が戻る時、それはその日最初の涙が溢れる瞬間でもあります。
呼吸をする、食べる、歩く、何をするにも重たい心がつっかかって、それなのに人と会う時だけ普通を装い、自らを抉り続けています。
こうじゃない人生の方が長かったはずなのに、
それがどんな感じだったか、もう思い出す手がかりさえなくなってしまいました。
2000日。
いーち、にー、さーん、と頑張って数えていけば、2000くらいまで数えられるでしょう?2000日をそんな風に数えないで欲しい。
今数えた その “いーち”は、1秒しか経ってない。
2000日。48000 時間。2880000分。172800000 秒。
わたしは172800000 秒回、この世から消えたい、と心で呟いている。そのうち半分くらいは声にも出ているかもしれない。
(なんせ一人で生きてると独り言が多くなる)
こんなに重くてどうしよう。
実はここまで書いてまた苦しくなり、一ヶ月以上寝かせてしまいました。
でもやっぱり戻ってきました。
きっとやってみるまで私はやってみようという思いを拭い去れない。
だからこの先にも何かはあると思ってやってみます。
ここまで読んで下さった方がどのくらいいるかわからないのですが、
以下がこれから長く続くお話の概要です。
こんな人間も世の中にいるんだ・・と思って頂ければ幸いです。
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