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きりん、産業カウンセラー講座へ行ってみた。

皆さん、こんにちは!
常にご無沙汰しております。
保健師の🦒きりん🦒です。
本日は、何かと話題になりがちな
「産業カウンセラー講座ってどうなの?」
という疑問、、、、、、
「良いって聞くけど、具体的に何が良いの?」
というのをリアルにお伝えすべく、
半年通った講座について振り返りたいと思います🦒!
(せっかく通ったので、備忘録ね)


これから講座を受けよう!ちょっと興味はあるけど、、、、、という方へ。
何かのヒントになればと思います!

ではでは、はじまりはじまりーーー!

1.そもそも産業カウンセラー講座に通うことになった訳

皆さんはなぜ、「産業カウンセラー講座」に興味を持ったのでしょう?

「転職に有利そう」
「カウンセリングに興味がある」
「心理学について学びたい」

色んな理由があると思います。

私?
私は「会社の上司から業務の一環として受講することを勧められたから」です。(キリッ!)
仕事の一環で資格が取れるなら行ってきまーす🦒!
という気軽な気持ちでスタートを切りました。

正直、受講料:297,000円(教材費、消費税込)
2022/5/3現在
(一般社団法人日本産業カウンセラー協会HPより:以下協会と記す)
気軽にトライできる金額ではないですよね。

約30万円と時間〈実習104時間、課題28時間、e-Learning57時間〉
(それにプラスして試験料とか、講座通うための交通費等)かけて取る資格。
もちろん講座の仲間は私のようにお気軽な気持ちではなく、
各々資格取得に目的や目標を見出し、お金や時間を使って通学していました。

では、講座を振り返って私にとってどんな意味があったか?
を考えてみました。

確かにスタートは自分で選んだ訳ではなったんです。
でも、通学と試験を終えて見えてきた意味、具体的に今に活かせていること、今後もきっと自分を支えてくれるかもしれないことがいくつかありました。

本日は、ご自身で選ぶ時、
目的や目標、価値を見いだす(逆も然りだと思っています)1つのヒントとなる、n=1の実体験をの書いていきたいと思います🦒
(あぁもう。いつも前置き長いわねー。)

2.講座のスタートと6カ月間と得たモノ諸々

私が受講したのは「6か月の通学コース」
オンラインのコースもありましたが、せっかく人と対話するなら
”生でしょ!🦒”
と迷うことなく、通学コースに決めて通学開始!
この選択は私にとっては良かったと思います。
その他にも下記のような気持ちがありました。
<受講前>
・10カ月のオンラインは長い(期間が短い方があるならそっちでしょ!)
・たまたま自宅からアクセスの良い所に会場があった
<受講後>
・仲間とのアフターでの発見が沢山!ちょっとした雑談が宝
・受講後、試験までに一緒に試験勉強ができた!(チームでモチベーションが保てた)
・講座のほぼすべてがロープレなので、微妙な表情や声の変化、全身から感じるオーラの変化をじっくり観察できた!
↑ほぼ毎週メンバーとは顔を合わせるのでね

⇒半年間リアルで合宿を共にした仲間との繋がりが”生”の良さだったかなと個人的には感じています。

ただ、オンラインに関しては経験をしていないので、
オンラインにはオンラインの良さがあるかもしれません。
その辺りは、オンライン受講者の方に聞いて見られても良いと思いますし、会場が遠い場合等通学がネックな方には良いと思います。

さて、では具体的に何を得たのか振り返って行きましょう!

大人になって出来る『シン・仲間』

私が講座を受けた時の仲間は、11名。
会社の人事の方や、管理職の方、保健師さん等様々な職種が集うチームでした。

大人になってから、新しく、そして医療職でない人たちと巡り合う機会が殆どなかった🦒。
色んな見方、考え方、受け取り方、それぞれの専門性。
とても新鮮かつ、見える世界が広がったように感じています。

産業保健を展開していく中で、仲間たちの視点や持っているスキルを学び得ることは、広い目で見る・医療者としての眼鏡を外すことを意識するようになったという形で活きているなと、、、、
大人になって今までなかった新たな交友関係が出来るというのは財産だとも強く感じました🙌
(いや、本当に新しい友人が出来るって殆どなくないですか?え?私だけ?) 

『自分を知る』って1人ではできないのね

ロープレは基本交互に行うので、ひたすら話を聴く⇔話をする。
を1日中繰り返します。

自分の気持ちを言語化し、相手の話をじっくり聴く。
をひたすらひたすら。

お相手とペア、もしくは複数人でチームになり、実習をします。

自分が気が付かない自分の気持ちや考えを、相手が鏡のように映してくれるので、見えない所がだんだん形になっていくのを実感しました。
これは、1人では難しく、相手(心を映す鏡)がいないと出来なかったと今でも強く感じています。

また、自分の気持ちを言葉にし続けるって意外と大変で、その上自分の知らなかった自分が見えてきちゃうから結構苦しい
要所要所で、自分を見つめる(自己理解を深める)作文の宿題なんてのも出て、
あぁ自分ってこんな人なのね、、、
と文字起こししながら自分を見つめ直す機会が沢山ありました。
ただ、自分の知らない自分を知る機会や、どこが弱点なのかが見えてきて、良かった点が、、、、
👇

人の話をじっくり聴くのが苦手かも、、、、、
『私。ちゃんと、話をきくことが出来てなった…。』


と気が付いちゃった訳です。
でも、自覚したからには、ちゃんと話を聴くためにどうしたら良いのか?
自分にはどんな工夫が必要か?
そして、その工夫を実践してみる。(勿論、失敗もする。)
を、半年間でじっくり体に染み込ませることが出来ました。

その他いろんな弱点がモリモリ。。。。
きちんと意識してこなかったのですが、
「そ、そうか、、、私それ苦手だったわ!悪い癖ってこれよね、、、、」
に囲まれて半年受け入れる特訓をしました。
それって結構辛いし、嫌な事ですよね。

しかーーーし!!!

ただ、弱点を知るだけじゃなくて、自分の良さも沢山知ることが出来ます。
仲間からも【ここがヨシッ🦒✨】というFBが沢山もらえるので、
自分が気が付かなった【強み】も知ることが出来ました。

また、前項で『共感的理解』『他者の靴を履く』なんて表現をしてみたのですが、

【自分の靴が見える、脱げる】
がないと、他者の靴を履くことは出来ないと感じました。
【自分の靴が見える】は【自分を理解する】を言う事に言い換えられる(気がする)ので、まずは自分を知る所がスタート。
講座でも一番最初にそこから始めます。
最後から最後まで『大人の自分探し』をしている気分でした。
(旅には出てないですが、「気持ちの旅」という感じですかね)

まだ、ハッキリ自分の靴は見えてないかもしれないのですが、意識を向けられるようになったのは講座のお陰だと思います。

オニ!『傾聴合宿』

看護大学時代は何でも「傾聴する」と看護計画に書いていた🦒
じゃ、いざ【傾聴】ってなによ?
産業カウンセラー講座、別名【傾聴合宿】←勝手に名前つけた
を振り返ると、今まで看護師人生約8年。
殆どやって来なかったな、、、、と。

ただ、真剣に聞くのではなく、
「共感的理解」が出来ているか?と必ず問われる講座。
↑そもそも共感ってなに?から始まり、
自分なりに共感するってどんな感じ?をひたすらロープレで実習🦒!

先にもお話したように、産業カウンセラー講座は、ロープレが全てと言っても過言ではない!と言える位、ロープレの嵐です。

ひたすら他者の靴を履く練習をしました。

※傾聴とは?は厚生労働省こころの耳にも記載されているので、ご参照あれ!
(講座でも、最初から最後まで「ロジャーズの3原則」がずっとついて回ります)

ロープレの良さは実践できること。
現場で”実践”という方法もありますが、実際の場面は練習ではないので、それ相応の物が求められます。
講座は、練習(勿論本気ですよ)なので、
そして、FBを沢山の仲間からもらえる事。
良い面も修正必要な面もとことんFBが貰える場面って、なかなかないですよね。

そんな体験を半年。
やったことある人なんて、この講座以外はあまりないのかな、、、と思います。

更に自分を知る-逐語録という難所-

ロープレの繰り返しに加えて、辛かったことは
『逐語録』です。

そう!自分のカウンセリングを録音して一字一句漏らすことなく文字お越しをするのです。
沈黙(●●秒)や、えーっと、あの、その、、、、など細かい部分も全て文字にします。
自分の声のトーンやスピード、反応の速度を嫌って程何度も聞きます。
⇒20分間分を文字にするので、何回聞き直したかはもう忘却の彼方!

自分の声をほぼ完全に文字で表す為に、ひたすら自分の声を聴く。

自分の声ってこんな感じ?え?話すのモゴモゴしてる💦
というか、早口過ぎるっしょ!
など、ツッコミ所満載。
また、そこで一旦話を要約すれば良かった。何故あそこで自分の理解の確認をしなかったのか、、、、
など反省もモリモリ。

自分の声を録音してじっくり聴くこと、話し方の癖や、思っている以上に下手くそ(苦笑)

でも、自分を更に知る。
という点で、今の仕事でも『声のトーンやスピード、話し方』
に気を付けられるようになりました🙌
これは、なかなか体験出来ない事じゃないかな、、、、と思います。

THE講義はない。そこは自己学習!

そうなんです。
座学は殆どありません。理論関係は直接講座では学べないのです。
e-Learningで下記の講義を約44時間学びますが、それは自宅学習。
(以下の内容は協会HPより転載)

ですので、講座での学びというよりは、自分でやる!というスタンスです・
また、実習講座でe-Learningの内容と話し合う事はないので、そういうものを講義でしっかり聞いたり質問したりしたい!
という方は、もしかしたら向かないかもしれないですね。

最後の試験の前には、ひたすらに理論を覚えますが、
『じっくり深く学ぶ』かどうかは自分次第。
私は、いくつかの理論のさわり(テストに出そうな所だけ)を学び、
その後さわりで気になった理論の1つをただいま集中勉強中です。

ですので、結局は自分。
ただ、色んな考え方をフワリと知ることは出来るので、その中で気に入ったり、深めたいものには出会えるかもしれません!

3.まとめ

本当に簡単に半年間を振り返りました。
良かった事、辛かった事、書ききれない位沢山ありました。

今回振り返って気が付いた良さ
・仲間
・自分を知る
・傾聴を練習する
・逐語録
・e-Learning/試験勉強からの発見

は正直、他のやり方でも出来ると思います。


例えば、、、、👇
・趣味で色んな仲間と出会う
・自分でカウンセリングを受けに行きプロにカウンセリングをして貰う
・共感の意味を考えながら人の話を聴いてみる
・自分の話す声を録音してみる(文字お越しも出来れば尚ヨシッ)
・e-Learningの内容は各種研修で補おうと思えば補える。
 (本で深めてもヨシッ)

ただ、上記をまとめて体験できる。
人の話を聴く技術とは何ぞやを知る。
という点では講座でガッツリ学べたので個人的には良かったと思います。

また、「転職に有利」かは正直分かりません。
産業保健師の求人ではたまに〈産業カウンセラー優遇〉と書いてあるものもありますが、そんなに多くはないのでマストではないかなと。
”カウンセリング技術”ではなく、”聴く技術”を求められている。
と考えると、面接などでしっかりと面接官の話を聴けるかが問われるのではないかと個人的には感じています。
心理学を学ぶ場でもないので、それを中心に求めている場合もちょっと違うかもしれませんね。

さて、振り返って色々書きましたが、
<産業カウンセラーを取得したい目的>
は少し見えてきましたか?

逆に、やらなくても私はヨシッ!という感覚を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

最後に


私は、人の話を聴くのが苦手です。
でも、苦手という事を知り、どうしたらきちんと聴けるか。
”傾聴スイッチ”の押し方を自分なりに得ることが出来ました。
もちろん、気が抜けるとスイッチは切れますし、常に発動できる訳ではないので、更に磨かないといかんなーというレベルです。
でも、ここ一番!の時に”聴く”が出来るようになったのは、講座のお陰だと思います。

産業保健師として、個へのアプローチでも集団や組織へのアプローチでも
『話をきちんと聴ける技術』は私には必要でした。

そう考えると、私には講座が必要だったんだなーと思います🦒

うん。自信を持ってやって良かった!と私は言えます。

今回のnoteが誰かのヒントになると良いな🦒と。
以上、今回は備忘録編でした!
最後までお付き合いいただきありがとうございました🙌

あ…。まだ書きかけのnoteが…。
次回は、いつもの女性医療編をお送りします🦒!(予定!)


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