音声メディアを(2つ)はじめます
最近はもっぱら「文通」と「詩」のコンテンツが多いですが、もともと列島ききがきノートは「インタビュー記事」と「エッセイ」を扱っていました。
10代20代にとっての習作と小品の広場でありたいと思う私たちにとって、記事やエッセイを書きたい若い世代と、文章で遊べる場をつくるのは自然なことでした。
ただ、コロナ禍の状況でインタビューを行うのは難しいですし、エッセイというのも案外ハードルが高く、「誰に向けて書けばいいんだろう」と悩む人が多かったです。
日本のそれぞれの土地で、少し真剣に「生きること」を考えて悩んでいる10代20代と接点を持ちたかった私たち。
あくまでもそのツールとして“声”や“言葉”を選んだのでした。そう思い直すと、必ずしも取材記事やエッセイだけではないし、もはや文章コンテンツだけでもないと気づきました。
そんな考えを経て、まず始めたのが「文通」です。今年の2月からスタートして、高校生から20代の社会人まで、8人が思いの交換をしています。
エッセイの時に難しかった「誰に向けて書けばいいんだろう」という顔の見えなさが一気に解消して、気軽にやり取りできるようになりました。
そして、4月に入って「詩」のプロジェクトも走り出しました。
今まで接点のなかったたくさんの高校生が詩を寄せてくれて、嬉しいです。twitter経由でプロジェクトを知ってくれた高校生も多く、こちらもまたタイムラインでみんなの素敵な日常を見せてもらっています。
文通と詩を通じて感じたのは「声が届く」ことの嬉しさ。本来、メディア=媒介の提供者になるはずだった私たちですが、文通や詩が1つ届くたびにすごく嬉しかったです。
自分たちこそ「声を届ける側だぞ」と意気込んでみても、インタビューはできないし、エッセイもまだまだ未熟。
それであれば、もっと直接的に編集部の声を届けようと考えて、音声メディアを始めることにしました。
名前は「この島のどこかで」と「この街の夜から」。そう、2つのチャンネルをやってみます。
この島のどこかで
東京は都会で、地方は田舎で…と相対化して語られてばかりですが、鳥の目で見れば群島のように並ぶ島々に私たちは生きています。本州はちょっぴり大きくて、離島はごく小さな島。連なる営みに境界線なんてなかったはず。
この島々のどこかで暮らし合う、お互いの生活をフラットに肯定してゆけたら…。
MCは、編集部の空影こと、空さんと影山さんの大学生2人が担当します。毎週日曜日に、取材で訪れた地域のことや日常のことをお話しします。
この街の夜から
大きなことを考える一方で、結局この街で過ごす日常のなかに自分の悩みは散らばっています。「友達とうまくいかない」とか「明日、会社めんどくさいなぁ」とか。
そんな日は、布団に入って寝ようとしてももやもや考えちゃって嫌になります。夜の孤独に少しでも気が紛れるような、チャンネルをはじめます。
MCは、編集長の工藤と編集部メンバーが担当します。ききがきノートに寄せられた詩について、学生時代のことや文化のことについて、少しディープに話していきます。(スタートまでお待ちください)
ありがとうございます。 列島ききがきノートの取材エリアは北海道から沖縄まで。聞きたい、伝えたい、残したいコトバはたくさんあります。各地での取材にかかる交通費、宿泊費などに使わせて頂きます。そして、またその足跡をnoteで書いていければ。