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胎動がない。
胎動がない。
妊娠22週目の頃、急に胎動がわからなくなり、慌てて病院に駆け込みました。
エコーで見せてもらった胎児は、私の子宮壁にピッタリとくっついて、いつも見ている映像に比べて周りにあった黒い影が明らかに無い。
「羊水過少症疑い」
市立病院に紹介状を書く先生はそう書いていました。
3日後、先生の見立て通り羊水過少症と診断され、すぐに入院。
そういえば本で読んだことがある文字で、でも本には、【なることは少ない】と書いてあって、「ふーん、そうなんだ。じゃあならないか」と本を閉じた記憶が蘇りました。
私はどこかで、その本に書いてあることが自分のことじゃないと思っていました。
主治医からは、原因が不明だということ、緊急帝王切開もあり得ること、特別な治療法はなく安静にするしかないこと、28週目までは妊娠を継続させたいこと、いつ退院できるかわからないことなどの話をされました。
今思うと、それでもまだ「あぁ、そうなんだ。」としか思ってなかった気がします。
案の定、入院1週間目でわたしは我が子の生と死の境目に立たされました。
胎児の心拍が下がっていると大勢の助産師に囲まれたことが2回。そのうち1度は分娩台に連れて行かれ、妊娠24週目で700gにもなっていない未成熟な我が子がもしかしたら今、生まれるかもしれない経験をしました。
羊水過少症と診断されてから調べまくったので、24週目で産まれた子供にどんな未来が待ってるのか容易に想像できました。
緊急分娩は逃れたけれど、その後も胎児のモニターが安定しないと言われ、マグセントという点滴が始まり、副作用で吐いたし、何日も続く血管痛で寝れない日が始まりました。
点滴のせいで血中のマグネシウム濃度が高くなるといけないらしいので、2日に1度は採血をして、1週間ごとに点滴を差し替える日々。
点滴を刺す腕は穴だらけになって、だんだん刺すところも無くなってきて、こんなに大変な思いをするなんて思ってもいなかった。
順調な妊婦生活、まさかわたしにその生活ができないとは夢にも思いませんでした。
この時妊娠7ヶ月目、安定期と言われる時期でした。