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暮らしの中に、ワクワクするモノや人との瞬間をつくっていく。KiKiのスタッフを募集します。
募集は終了いたしました。
ご検討、ご応募ありがとうございました!
2024年10月6日追記日本茶喫茶の店「KiKi北千住」、そして12月にオープンする新店舗「日常」で共に働いてくれるスタッフを募集します。
募集にあたり、私たちがこれから挑戦していくことや、どんな人とこれからのKiKiをつくっていきたいかを、ライターの原田恵さんにインタビューしていただきました。
現在のKiKiのおもいが詰まった記事になっているので、採用に関わらず興味のある方に見ていただけると嬉しいです。
以降は新店舗「日常」メインの記事となっております。「KiKi北千住」の様子は過去の記事をご参考ください!
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忙しない日々の暮らしのなか、少しでも自分が「なんだかいいな」と思えるような瞬間を過ごしたい。
そう願う人は少なくないのではないでしょうか。
でも、やるべきことに追われて、なかなかそんな瞬間をつくることができなかったり。
自分にとっての快さってなんだろう?と見失ってしまったり。
私自身、「今日もうまくできなかった」となんだか罪悪感めいたものを感じてしまったりすることさえあります。
そんなとき、「洗濯物の山は横に置いておいて、ちょっとこのお茶で一息入れてみませんか」と、暮らしを豊かにするきっかけを提案し、”おすそ分け”してくれる存在、それがKiKiです。
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具体的には、オリジナルの日本茶ブランド「muica」や、古民家をセルフリノベした日本茶喫茶のお店「KiKi北千住」、暮らしをつくるDIY可能シェアハウス「日日」の運営など、自分たちの生活体験をベースにした場づくりや商品開発を手掛けています。
高木正太郎さんときさらちさとさんの夫婦ユニットから始まったKiKiは、昨年初めてのスタッフ雇用などの変化を経て、2店舗目をオープンするというさらに大きな一歩を踏み出すことになりました。
前回のインタビューから久しぶりに訪れたKiKi北千住。穏やかな空気は変わらないまま、座席が改装されていたり、オリジナルのお茶「muica」がリニューアルしたメニューなど、1年経って様々なところがアップデートされていました。
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今回も、高木正太郎さんときさらちさとさんにお話を伺いました。
前回スタッフ募集をされてから1年ほど経ちましたが、どんな変化がありましたか。
きさらちさとさん(以下きさら)「KiKiは、日々の体験を基盤にしている会社なので、まずは自分たちでやってみるということを大事にしています。一方で、私と正太郎さんの二人三脚で地道にやっていく方法だと、半歩ずつしか進まないようなもどかしさを感じることもあって。
けれど最近スタッフを雇用したり、周りとの連携が増えていったことで、ぐんと歩みが早く、大きくなることに気付いたんです。」
高木正太郎さん(以下高木)「2人だけなら僕たちの世界観をそのまま伝えられる。それは純度の高いものかもしれないけれど、どこか広がりにかけるなという感覚もあったんですよね。それがスタッフが入ってきてくれたことで、『僕たちがおすそ分けしたい暮らし』だけではなくて、『スタッフも、お客さんも、みんながおすそ分けしたい暮らし』をKiKiを軸にして伝えていくことができるんじゃないかと思えるようになってきたんです。
そうやってKiKi自体の広がりや可能性を感じられるようになってきたからこそ、KiKi北千住とはまた異なる場を作ってみたいと思うようになりました。」
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KiKiの2店舗目ができるのは、学芸大学。碑文谷公園に隣接した学大高架下に新たに建設される「GAKUDAI COLLECTIV」という複合施設の一角に入る予定です。「GAKUDAI COLLECTIV」には、その他にも11の店舗が入居し、広場やアトリエなども設けられるなど、なんだか楽しそうな場所。
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そもそも、どうして2店舗目を学芸大学につくることにしたのでしょうか?
高木「元々縁もゆかりもなかった北千住で活動を始めて、5年くらい経ちます。ありがたいことに、だんだんお店が定着して居心地の良さも感じる一方で、もう少し色々と挑戦してみたいという思いが大きくなっていました。これまでも、 KiKi北千住を自分たちの住まいからお店に変えたり、シェアハウスを始めたり、『どんな面白いことが起こるんだろう』という思いを元に実験を重ねてきた感覚があって。自分たちにとってチャレンジになるような街にお店を作ってみたいと思うようになりました。」
「とはいえ、観光地だったり、自分たちが表現したいことと合わない街でやるのは違うなと思っていて。よりアグレッシブさもありつつ、暮らしが根付いているような街がいいなと考えていたんですね。学芸大学は、個人でお店や事業をやっている方も多く、この街で働いて、飲みにいって、銭湯に行って、っていうことが当たり前に行われている街。北千住のように、ここが自分たちにとって居心地がいい場所になるんじゃないかっていう予感があったんです。」
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新しいお店、「日常」は日本茶スタンドとギャラリースペースを併設した場所になる予定。
近くに公園があったり、お出かけのついでにフラッと立ち寄りやすい場所にもなっているので、メニューもテイクアウトが中心になるといいます。
ギャラリースペースでは、作家さんの展示や、KiKiセレクトの物販も行いながら、時にはイベントやワークショップを行ったり、様々な人やモノが行き交う場所をイメージしているそう。
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きさら「KiKi北千住は、日常の中の非日常の空間です。お客さんもお茶とじっくり向き合うことができる。一方で、学芸大学のお店は、より暮らしに近いというか、生活の一部に溶け込む場になるんじゃないかなと思っています。通勤の時にお茶を水筒に入れて持っていったりとか、退勤後に立ち寄って、ちょっと一杯飲んで帰るとか。
それから、GAKUDAI COLLECTIVの中には休めるベンチがあったり、近くには公園もあるので、テイクアウトして屋外でお茶を楽しみたいというお客さまも多いのではないかと考えています。肌にあたる風の心地よさやちょっとした季節の変化なども感じながら、外で飲むからこそ美味しいお茶が提供できるように、メニューも色々と検討しているところです。
『日常』を通じて、暮らしに寄り添ったお茶との新しい出会いをどう提案できるのかということは、楽しみでもありチャレンジでもありますね。」
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高木「あとは、街とのつながりも作っていけたらいいなと。周りには他のお店もあったり、アトリエやコワーキングスペースもあるので、より近い距離感の人も増えると思うんです。ゆくゆくは、そうした人々や街と一緒に何かできたら面白いんじゃないかなと考えています。」
新しく入るスタッフの方は、周りのお店やご近所さんとも気軽に挨拶したりする、そんな関係性を周りと築いていくことになりそう。
一緒におふたりの話を聞いてくれていたのは、前回のスタッフ募集でKiKiに入ったというスタッフのみゆうさん。
元々アパレルの会社で働いていたというみゆうさんは、前の仕事を辞めて、次の道を探していた時にKiKiとの出会いがあったそうです。
みゆうさん「以前は大きな会社に務めていたんですが、私はもっと関わる人が少なくて、人や自分の好きなことと向き合えるようなところがいいのかもしれないと感じていて。次に働く時は、自分の好きな空間というか、好きな場所で働けたらいいなと思っていました。」
「色々調べていた時にKiKiを見つけて、募集要項に書いてあったことに惹かれたんです。『その人のやりたいことが、KiKiで働くことによって先に繋がっていくことになったら。そういう自分の夢みたいなものを持っている方』ということが書いてあって、そういう姿勢でいてくれるんだって思ったら、嬉しくて。
当時は通勤に1.5時間かかるところに住んでいたんですけど、その時間も自分では全然苦にならなかったですね。」
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働き始めてからは、ドリンク、フードと少しずつできることを増やしていったというみゆうさん。今は仕込みや在庫の管理なども行い、KiKi北千住で営業する上での業務を一通り担当しています。
また、お客さんに茶葉や物販の購入を勧める一言を取り入れたりなど、元々物販で働いていた経験も生かしながら働いているそう。
みゆうさん「入った当初は飲食が未経験だったこともあって、自分に知識がないことを不安に思うこともありました。でも働き始めて1年経った今は、できることも増えて、自分の中に自信みたいなものが生まれているのを感じています。」
「それから、自分が好きな空間にいることで、引き寄せの法則のようなものも感じていて。一緒に働いているスタッフさんも好みや大切にしたいものが合っていたり、お客さんからも新しい情報を色々いただいたり。自分の引き出しが増えているなと思います。」
みゆうさんは、どんな人だと楽しく働けそうだなと思いますか。
みゆうさん「まず、私自身が飲食経験がない中で入っているので、飲食が未経験であってもそこはあまり気にしなくても良いかなと思います。
それよりも大事なのは、熱量があること。自分のこだわりというか、自分の色がある人だとやりやすいなと感じるのかなと思います。」
自分の色。
みゆうさん「日々の業務の中で『こうした方がいいんじゃないか』って提案して、皆がいいねってなったものは、ダイレクトに反映されていくんです。
私自身、大きい会社にいたときに、やりたいことがあるけどなかなか言えなかったということがあって。でもここだと、みんなが意見や声を出し合って、やってみてうまくいかなかったらまた考えて、っていうことができる。
働き始めた時と今とだと、接客の仕方やメニューも変わっていて、すごくやりがいを感じています。だから、自分が『こうしたい』っていう考えや意思を持って働き続けることができると思うし、そういう場所で働きたいっていう人に合っているんじゃないかなと思います。」
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みゆうさん「ここで働くようになって、自分がこんなにお茶が好きなんだっていうことに気づいたんです。
元々お茶ってご飯を食べるときに一緒に飲むとか、そういう”何かと一緒にある存在”のように感じていたんですけど、ここでお茶を単体で楽しむことの価値を知って。お茶を煎れる時間が心を落ち着かせる時間になったり、ただ飲むっていうシンプルな行為じゃない、豊かなものなんだっていうことを感じたんです。今はお茶をもっと知りたいなって思っています。」
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改めて、高木さんときさらさんにも、働く上での大事なことを聞いてみました。
高木「『日常』に入っていただく方はお店のオープニングスタッフになるので、自分たちで日々改善して、お店としてのベースを作っていく必要があります。そこに取り組んでみたいと思えることがまずは大事かなと。」
「それから、KiKiは自分たちの暮らしの一部でもあるので、仕事と生活の境界線は曖昧なところがあって。子どもをお店に連れてきたときに『ちょっとみててもらっていいかな』ってお願いしたり、仕事の後にみんなでお茶することがあったり。雇用の関係性として守るべきことは理解しつつ、”人と人同士”ということも大切にしたいと思っています。”上司”と”スタッフ”として接するというよりは、正太郎さん、みゆうさんという一個人として接するという感じ。なので、仕事とプライベートを切り分けたいという人には、少し居心地が悪いかもしれません。
常連さんや周りのお店の人とも、そうしたリアルなコミュニケーションを大事にしていきたいと思っているので、人とのおしゃべりが好きで、日々の交流の中で何かを起こしてみたいという人だとより楽しめるんじゃないかなと思いますね。」
きさら「私はやっぱり、自分自身で工夫して、暮らしの中に楽しみを見つけていきたいと思っている人かな。
あと、例えば『最近こんな場所に行ったんです』とか、『こんなおいしいドリンクを飲んで』ってシェアしてくれるような、好奇心旺盛な方がきてくれたら面白いんじゃないかなとも思っているんです。その人の感性で見つけたものを、KiKiの世界観と照らし合わせながら、新しいメニューやサービスなどのアウトプットとして一緒に発信してみる。ここでは、そういうよりチャレンジングなことにも取り組んでみたいと思っています。」
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新しいお店は、今年の冬にスタートする予定。新店舗も含めて、これからのKiKiはどんなところに向かっていくのでしょう。
高木「正直、この先のことについては、そこまで解像度を高く考えているわけではなくて。むしろ、ちょっとその見えきらない感じが面白いと思っているところもあるんです。
ただ、会社としても、僕たち2人としても、『暮らしを大事にして、楽しくしていく』ということは原点にあって、そこは変わらない。便利さや売上も大事だけれど、数字で価値を測れることというよりは、「楽しい」「面白い」と自分たちが思えるような、熱量が生まれることをやっていきたい。そういう思いや熱量が根っこにあるからこそ、色々な人におすそ分けできること、広がっていくことがあるんじゃないかと思っています。」
自分たちが楽しいと思える暮らしをつくりたい。その気づきをもっと色々な人に伝えたい。そんな思いから高木さん、きさらさんが2人で始めたKiKi。
”こんなものはどう?”と自分たちの生活から見つけたものをおすそ分けしているうちに、より多くの人が「KiKi」の周りに集うようになりました。
2人だけの手を離れ、様々な人がともに「暮らしを楽しくするきっかけ」をおすそ分けするようになったKiKiは、これからより色々な人の暮らしが快く、鮮やかになっていくように、チャレンジを続けていくことでしょう。
「日常」は、そのチャレンジの大きな一歩。日々の「なんだかいいな」とともに、「ワクワクする」「心が踊る」、そんな瞬間を暮らしの中に作っていくための場になっていくはずです。
これからのKiKi、そして、彩りのある暮らしのきっかけづくりを一緒に楽しみたいという人に、ぜひ応募してもらえたら嬉しいです。
(文章:原田恵)
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これまでのより詳しい歩みや、高木&きさらがどんな人間なのか気になった方はどうぞ。