経済的なピンチから脱出の道へ
私がまだ海外に住んでいた頃。
合計11年間住んでいたその国では、インフレ率が高く、交通運賃や日用品など数ヶ月経つと少しずつ値上がっていることが普通でした。
もちろん家賃や学費なども例外ではなく、「家賃が値上がって払えなくなったから引っ越します」ということはよく聞く話で、借りている側は、いつ大家さんから家賃の値上げを宣告されるか内心びくびくしていました。
その家賃も結構な額なので、ほぼ家賃のために働いているんじゃないか、と錯覚を覚えるほど。
また私たちは現地の言葉が話せなかったので、息子はインターナショナルスクールに通っていました。
日本の学費と比較して良心的とはいえ、毎年当たり前のように値上がっていき、最終的には目が飛び出るほどになっていました。
ただ住んでいるだけ、通っているだけなのに、どんどん圧迫される家計。
夫婦で働かないととてもじゃないと生活していけないので、私たち夫婦も2人とも働いていました。
そんなある日——
夫が急に解雇されてしまったのです。
夫は、随分前から精神的にきつくて「辞めたい」とは話していましたが、まさか会社側から解雇になるとは予想もしていなかったため、ショックも大きく、かといって心が疲れているので新しい仕事を探す段階でもなく・・・
最初のうちは「今まで精一杯やってきたんだから今は少し休んでほしい」と思っていましたが、現実に目を向けると、目の前には相変わらず止まらないインフレと減り続けるお金が。
貯金を取り崩して、なんとか凌いでいましたが、いよいよ銀行口座の預金も底をつきそうになってきました。
「これ以上は、もう本当に生活できなくなる・・・」
と思った次の日、なんと私の職場から、いつもより3ヶ月も早く突然ボーナスが支給されたのです・・・!
後で会社側にその理由を聞いてみると、会社も会社でいろいろと事情があって、どうしても年内に支給する必要があった、とのことでした。
なんというタイミング——
その国での経済的なピンチは、この他にも何度となく経験しましたが、この時ほど鮮やかな神様の助けを感じたことはありません。
神様もギリギリすれすれのスリルを味わわせてくれますね(笑)
『神は真実な方です。あなたがたを耐えられない試練にあわせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えていてくださいます。』
私はそれまで、「一人で働いて家計を支えるなんて無理!」と思っていましたが、神様は私と家族が耐えられるように、脱出の道を備えてくださったんですね。
神様がすべて支えてくれていたことに、改めて気づいた出来事でした。
でも、思うのです。
神様が本当に助けたかったのは夫だったのではないか、と。
「経済的なことは心配しなくてよい。あなたは今、しっかりと休みなさい」と夫に語りかけ、「働かなければ!」というプレッシャーからの脱出の道も備えてくださったのかもしれませんね。
数年前まで無神論者だった私は、聖書とイエス・キリストと出会い、人生が180度変えられました。
少しでも多くの方に聖書を身近に感じていただければ、という思いで、このシリーズでは主に私自身の経験と聖句を発信しています。
よろしければ、また覗いてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?