【プレユニ】勉強だけでは太刀打ちできないIBDP試験内容まとめ
トップ・プレユニバーシティの一つに輝くIBDP(International Baccalaureate Diploma Programme)
このプログラムはプライマリからスタートし、その最終段階のIBDPで、生徒たちは多彩な試験に立ち向かいます。
IBDPは全人教育を基盤においており、そのため試験内容は幅広く多岐にわたります。
単なる勉強だけでは太刀打ちできないのが、IBDPの真骨頂。
その具体的な試験内容をまとめました。
IBDP試験概要
IBDPの試験は、
コアコンポーネンツと、6つの科目におけるペーパーテストの合計点で成績が評価されます。
具体的には、
コアコンポーネンツ(3点満点)+6科目の試験(42点満点)=45点満点
45点満点で、24点以上が合格とされます。
ただし、有名大学進学には40点以上が求められるようです。
では、コアコンポーネンツとは何か見ていきましょう
コアコンポーネンツ
IBDPのコアコンポーネンツとは、
1. TOK
2. CAS
3. EE
という3つの科目から構成されています。
TOK(Theory of Knowledge)とは
TOKとはTheory of Knowledgeの略であり、「知識の理論」を略したものです。
知識の獲得に関する科目で、通常、この授業は100時間のカリキュラムで構成されています。
TOKの活動は、答えのない哲学的な問いを考察し、それに関する小論文を執筆し、プレゼンテーションを行うことが含まれます。
TOKを学ぶことにより、以下のスキルや知識を身につけることができます。
狭い視点や偏見を認識し、より広い視野を持つことができるようになる。
問題に対して単純な答えを求めるのではなく、分析的な思考を世界の知識と方法を通じて養う方法を学ぶ。
思考プロセスを自覚的にし、多様な観点から複雑な世界を理解する能力を高める。
以下のような「答えのない問い」がいくつか出題されます。
これらの中から1つ選び、考察し、小論文を仕上げ、最終的にはプレゼンテーションを行います。
一連の活動は、日本版IBを除き、マレーシアなどで受講する場合は全て英語で行われます。
小論文の文字数は1600字の規定があります。
目安は、A4用紙のsingle spaceだと、4ページだそうです。
EE(Extend Essay)とは
EE(Extended Essay)は、IB科目の知識を活かし、自分の選んだテーマで書く卒業論文です。
この論文は4000語で、評価対象となります。
実際に、過去に生徒たちが提出したEEのタイトルをいくつかご紹介しましょう。
以下のIB公式ウェブサイトでは、さらに多くのエッセイの閲覧が可能です。
CAS(Creativity, Activity, Service)とは
CAS(Creativity, Activity, Service)は、地域貢献やボランティア活動の一形態です。
生徒は自身が企画した「プロジェクト」を150時間かけて実施します。
CASを通じて、以下のスキルが期待されます:
自分でプロジェクトを企画し実行することで、自分の興味対象を再評価できる。
プロジェクトの進行中には、対人スキルが向上し、共同作業による達成感と楽しさを経験できる。
プロジェクトは挑戦と楽しみをもたらし、勉強の気分転換にもなり得る。
CASのプロジェクトは「Creativity(創造性)」「Activity(活動)」「Service(奉仕)」に関連するものから選び、それを計画・実行します。
以下は、各カテゴリーのサンプルプロジェクトの例です:
Creativity(創造性): 音楽や絵画の創作活動、料理レシピブックの作成、ファッションショーの実施、書道イベント、手作りアクセサリーのWeb販売など。
Activity(活動): スポーツや健康づくりに役立つ身体活動、地元でのマラソンやスポーツ大会の企画、ヨガ体験会など。
Service(奉仕): 無償のボランティア活動、養護施設での縄跳び大会の企画、老人ホームでのコーラスステージなど。
CASは成績に直接影響は及ぼしませんが、不合格となると進級や卒業が難しくなることがある点に注意が必要です。
以上が、コアコンポーネンツの具体的な内容でした。
では続いて、科目に移りましょう。
科目(Subject)
科目とはその名の通り、一般的な教科学習のことです。
生徒は、以下6つのカテゴリの中から、バランスよく最低でも1つの科目を選ぶ必要があります。
言語と文学(Language and literature)
Language A: literature (SL/HL)
Language A: literature and literature (SL)
Literature and performance (SL)
言語習得(Language acquisition)
Language ab initio(初級) (SL)
Language B(中級以上) (SL/HL)
個人と社会(Individual and societies)
Business management
Economics
Geography
Global Politics
History
Information Technology
Philosophy
Psychology
Social and Cultural Anthropology (全てSL/HL)
World Religions (SL)
科学(Science)
Biology
Computer Science
Chemistry
Design Technology
Physics
Sport exercise and health science (全てSL/HL)
数学(Mathematics)
Analysis and approaches (SL/HL)
Applications and interpretation (SL/HL)
芸術(Art)
Dance
Music
Film
Theatre
Visual arts (全てSL/HL)
授業の難易度に応じて、SL(Standard Level)とHL(Higher Level)の2つのレベルに分けられます。
SLは150時間、HLは240時間の授業時間が必要です。
生徒はHLで少なくとも3つ(4つ以下)の科目を受講し、残りの科目はSLで受講します。
HL科目は大学進学や得意な科目から選択し、SL科目は自由に選ぶことが可能です。
採点と評価方法
IBDPの評価は、
コアコンポーネント(TOK + EE)と学科の得点の合計で成績評価されます。
コアコンポーネント(TOK + EE)は3点満点、6つの科目は各7点満点で採点されます。
これらのポイントを合算すると、合計45点満点となります。
合格には最低でも合計24点以上が必要です。
さらに、内部評価タスク(口頭発表、実習、筆記論文など)は科目ごとに異なり、評価に20%から50%の追加ポイントが加算されることがあります。
さいごに
冒頭で述べた通り、IBの試験は単なる勉強だけでは対応できないことが良くわかりました。
通常の教科学習に加えて、思考を言葉で表現し、プレゼンテーションで伝えるスキルなど、より高度で幅広いスキルが必要とされています。
保護者としては、すごく魅力的なプログラムに映りますよね。
ただ、試験内容をまとめた今、私は率直に言って「大変すぎる…」と感じています。
それでも、IBカリキュラムを経ることで、社会に出てからも大いに役立つ能力が養われるのは間違いなさそうです。
IBDPについての情報は以下のIBサイトから抜粋しました。