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【LAD】 Muncyへの期待値はMAXや!

どうも、こんにちは。雨宿りです。

今回は我らが Max Muncy のお話です。Muncy といえば、アスレチックスからお払い箱にされ、その後ドジャースで見事花を咲かせた、Justin Turner と並びドジャース再生工場の筆頭株です。Muncy は2018年にドジャースで大ブレイクを果たし、ここ最近はドジャースの主軸を担ってきた選手です。しかし、そんな Muncy ですが、今季(2022年シーズン)はハッキリ言って不発に終わってしまいました。

Muncy のキャリアスタッツ

今季の Muncy は136試合に出場し、.196/.329/.384をマーク。wRC+は106と限りなく MLB 平均に近い値でした。また今季と短縮シーズンを除いた直近3シーズンの Offensive Value はいずれも30を超えていたものの、今季はそれがわずか6にとどまっています。つまり今季は本来の Max Muncy ではなく、むしろ Min Muncy だったということです。

年齢も来季は33歳となり、単に年齢による衰えが現れ始めているようにも思えますが、Muncy に関してはあまり悲観する必要がないと個人的には考えています。というのも、今季は Muncy にとって色々と障壁の多いシーズンでした。そして実は Muncy の今季の成績から来季への希望を垣間見ることもできます。ということで、Muncy の2022年シーズンを振り返ってみましょう。

2022年シーズン

2022年シーズンは Muncy にとってチャレンジングな年でした。まずドジャースがオフに FA で Freddie Freeman を獲得したことで、Muncy は今まで守ってきたファーストから移動し、セカンドやサードを守ることになりました。実際 Muncy は、2021年にはファーストで901イニングに出場しましたが、2022年はわずか5イニングと激減していることがわかります。やはりファーストから他の内野のポジションに移るのはそう簡単ではなく、特に前半戦は守備でのミスがやや多かった印象です。

このシーンはドジャースファンからしたら苦い思い出ですね。10回裏ツーアウト、走者二、三塁。捕ってファーストに投げれば試合終了のところ、Muncy のエラーでサヨナラ負けを喫してしまいました。

前半戦はエラーをするシーンも何度か目にしましたが、逆に良いプレーも何度も見せてくれましたし、シーズン全体を通して考えれば、慣れないポジションの割には頑張ってくれたと思います。

さらに今季の Muncy は2021年10月に負った肘の怪我が完全に元の状態に戻っていたわけではなかったと本人も証言しています。

昨年のオフにリハビリを経て今季は万全だと思えたものの、5月には肘の状態が悪化したことで IL 入りもしました。では Muncy の月別打撃成績を見てみましょう。

Muncy の月別打撃成績

たしかにシーズン序盤は怪我の影響もあり、芳しくない成績です。4月は20試合で.136/.313/.273をマークし、OPS はまさかの.586。5月も前月に引き続き.164/.341/.254でまたしても OPS は.600未満。5月はIL入りした期間もありましたが、ロースターに復帰して臨んだ6月はやや調子を上げ .197/.312/.364の OPS.675 をマークするも、本来の Muncy とは言い難いレベルの数字でした。この時期から、Muncy をスタメンとして出場させること自体にファンからは疑問の声が上がり始めましたが、Roberts 監督は辛抱強く起用し続けました。しかし7月になっても Muncy の成績は上がらず.147/.277/.320と相変わらずのダメっぷり。

ところが8月になると監督の辛抱強い起用に応えるように、Muncy は調子を上げていきます。8月は25試合に出場し.261/.352/.554で OPS.906 をマーク。これは彼の全盛期の数字とも遜色ないレベルです。そして9、10月になっても OPS.813 を記録し来季の完全復活を期待させました。

EVはmph、Barrel%は%

また、Exit Velocity(打球速度)と Barrel %(バレル率)に関してもシーズンが進むにつれ上がっていることがわかりました。8月以降は Exit Velocity が92.3mph、Barrel %が14.7%でこれは彼の2018~2021の平均(EV : 90.2mph Barrel % : 14.1%)よりも優れた数値でした。つまり、彼の肘が完全に健康な状態で来シーズンを迎えることができれば、本来のオールスター級 Max Muncy にお目にかかれそうです。

今季もBarrel %、BB%、Chase Rate はメジャートップレベル

さらにさらに、Muncy の来季の活躍を後押ししてくれそうな要素が、来季のMLB にはあります。それは、極端な守備シフトを禁止とする新ルールです。このルールは Muncy のような引っ張り方向への強い打球が多い選手を手助けしてくれると言われています。

実際問題、Muncy の打席を見ると内野手がシフトを敷いている場面がほとんどです。では Muncy の打撃時の守備側のポジショニングと Muncy の打球方向を見てみましょう。

左側の画像を見ると Muncy の打撃時は二塁手が一、二塁間の深い位置を守り、三塁手が二遊間を守っていることがわかります。そして右側の画像からは Muncy が一、二塁間の打球でアウトになっている回数が多いことがわかります。実際に今季の Muncy の内野シフト率(打撃時に内野がシフトを敷く確率)は89%で、BABIP は MLB 平均が.290であるのに対して Muncy は.227と大きく隔たりがありました。

この2つの打席はどちらとも xBA(打率の期待値) が.800を超えていますが、結果はアウトになっています。このことからも Muncy が極端な守備シフトに悩まされていたことがわかります。

まとめ

Muncy にとって2022年は障壁の多いシーズンでした。守備位置が変わり、肘も完璧な状態ではなく、守備シフトにも悩まされたシーズンでした。しかし、後半戦に肘の怪我の影響を見せつけないバッティングを披露したことに加え、来季は守備シフトが制限されることもあり、来シーズンの Muncy には十分望みが持てそうです。

では今回はこんなところで失礼します。


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