【LAD】今オフのドジャース
どうも、こんにちは。雨宿りです。
ここ最近は少し忙しかったこともあり、noteを更新できていませんでしたが、この度、MLB30球団ファン合同noteのドジャース担当を新たに務めることになったこと、そしてなんとも不運なことに、自分が昨日からコロナに感染して年末が暇になったこと、この2つが相まってnoteを執筆する時間ができました。ということで、倦怠感と闘いながら、キーボードをカタカタしていこうと思います。
前述にもある通り、新たにMLB30球団ファン合同noteのドジャース担当となった僕ですが、実はMLB30球団ファン合同noteは一年以上も前から愛読しているコンテンツでした。ちょうど1年前くらいにドジャースの担当を募集していたので、そのときも応募してみたのですが、そのときは先客(おそらく滋賀さん。毎回楽しく読ませてもらってます。https://note.com/sigadodgers)がいて担当になることができなかったのですが、今回は運良く担当になることができました。本来ならここで自己紹介をするべきなんだと思いますが、以前にnoteで自己紹介の記事を書いたので、僕がどんな人なのか気になる方はぜひそちらを読んでみてください。
さて、ここからは本題である「今オフのドジャース」について書いていこうと思います。コロナ感染2日目ということもあり、39度を超える熱と格闘している最中なので、あまり長々と書くつもりはありませんが、最後まで読んでいただけると幸いです。
今オフのドジャースの動向を一言で表すと、「賢明」といったところでしょうか。やはり、いちファンとしては、ビッグネームと言われるような選手を獲ってほしかったという気持ちもありましたし、同地区の球団が積極的に補強に動いているのを見ると焦る気持ちもありました。ただ、どのチームにも過渡期というものは存在しますし、その過渡期というものがついにドジャースにもやってきたというだけのことだと思います。実際に長年ドジャースのリーダー的存在であった Justin Turner の放出や、今オフの大型補強を回避するドジャースの方針、そして贅沢税の基準額を下回ろうとしていることからも、ドジャースに過渡期がやってきたことがわかります。ただドジャースの場合は、過渡期といっても他球団のタンキングなどとは異なり、大幅な戦力ダウンをするわけでもないですし、来季はむしろ若手とベテランの融合を見ることができるシーズンになりそうです。
ではなぜ今オフのドジャースは「賢明」だったと言えるのか。それは今オフの市場のインフレ具合と贅沢税基準額の超過年数、そしてドジャースの抱える有望な若手選手の多さから説明できると思います。
まずは1つ目のFA市場のインフレについて。今年のFA市場は、Aaron Judge やショートのビッグ4(Correa, Turner, Bogaerts, Swanson)など大物で溢れていましたが、MLBファンなら誰しもが感じるほど高額の長期契約が増えました。強いて言えば、年俸の額自体はさほど例年と変わらない感じもしますが、契約年数を長くすることでAAV(単年平均年俸)を抑えるような契約がトレンドになっている気もします。編成部門取締役の Friedman 率いるドジャースのフロント陣は、そこまでの大型契約を結んでまで獲りたい選手が今年のFAにはいなかったと判断したということでしょう。個人的に獲ってほしい選手は何人かいましたが、この判断はあながち間違っていなかった気がします。
2つ目の贅沢税基準額の超過年数について。ドジャースは今季まで2年連続で贅沢税基準額を超えていました。超過1年目の場合は超過金額の20%を贅沢税として納める必要があり、2年連続の場合は30%、それが3年以上連続になると50%にまで跳ね上がります。ただ2年目以降は一度でも基準額を下回れば、その都度年数はリセットされるので、ドジャースは来季以降の支出を抑えるために、なんとか贅沢税基準額を下回りたいところです。大谷獲得への布石なのではないかと巷では噂されていますが、その可能性も十分に考えられますし、ここ数シーズンでエース級の活躍をしている Julio Urias が来オフにFAとなることも少なからず影響しているような気がします。
spotracによると、現段階で確定している来季のドジャースのペイロールは約$213MMです。Trevor Bauer の出場停止期間が短縮されたことに伴い、ドジャースに Bauer の給料を払う義務が発生したので、このような金額になっています。この$213MMという額は、年俸調停権を取得した選手と取得前の選手の年俸を除いた額なので、来季のペイロールが贅沢税基準額を下回るためには、年俸調停権を取得した選手と取得前の選手の年俸が、単純計算で$20MM未満である必要があるということです。果たして、それは可能なのかということですが、結論から言うと、おそらく可能です。sportracによれば、年俸調停権を取得した選手と取得前の選手の年俸を合わせた来季の予想ペイロールは、$233.1MMです。それじゃダメじゃんとツッコまれると思いますが、FANGRAPHSの予想ペイロールは$232.9MMとなっていました。どっちにしろかなりギリギリのラインですが、努力すれば$233MMを下回ることは可能です。
贅沢税の基準額を下回るのに必死なドジャースなので、Bauer の契約を引き継がせるトレードでも起きない限り、来シーズンが始まるまでに大きな補強を見ることもなさそうです。ということを考えれば、ドジャースは Bauer を復帰させるべきだと思います。どのみちリリースしたとしても、依然として Bauer の給料を支払う義務はあるので、使わない選手に大枚を叩くくらいなら Bauer を戦力としてカウントするべきです。ブランクが長い分、どれだけ通用するかは未知数なところではありますが、1ヶ月前に Bauer は自身の YouTube の動画で97マイルを投げていましたし、そのYouTubeを見る限り、出場停止期間中もトレーニングには励んでいたようなので、ある程度の期待はできると思います。現在のドジャースは40人枠ロースターがいっぱいなので、仮に Bauer を復帰させるとしたら、誰かをDFA、あるいはトレードする必要が出てきそうです。ロースターをパッとみた感じでは、DFAよりもトレードの方が可能性は高そうです。
3つ目のドジャースの有望なプロスペクトたちについて。今季のドジャースは若手をほとんど起用しませんでした。ドジャースで今季デビューした選手はわずか4人しかおらず、この数字はMLB30球団の中でもっとも少なかったです。ドジャースの選手層の厚さが原因とも捉えられますが、もっと積極的に若手にチャンスを与えてほしかったです。ただ、来年は今年と違ってより多くのルーキーを起用すると思われます。今オフの補強があまり積極的でないのは、来シーズンに若手を多く起用する表れだとも思います。実際に今冬に行われたウィンターミーティングで、ドジャースの編成部門取締役である Friedman と監督の Roberts が、来季はプロスペクトたちの活躍に期待するというような主旨の発言をしていました。
実際、ドジャースのトッププロスペクトの上位7人全員(7人ともMLB全体プロスペクトランキング100位以内)のETA(予想デビュー年度)が2022年または2023年となっています。
ドジャースのプロスペクトたちに関する記事も以前にnoteにアップしているので、より詳しい情報を知りたい方はそちらもチェックしてみてください。
長く書くつもりはないと言ったものの、要約能力がないせいか気づいたら3000字も書いていました。書いている僕自身も疲れてきましたが、おそらくここまで読んで下さっている皆さんも疲れてきたと思います。ということで、今オフのドジャースの動向について最後に簡単にまとめると、リスクのある契約やペイロールの負担になるような契約を回避し、コスパの良い(ローリスク、ハイリターンな)契約をいくつか結び、贅沢税の超過年数をリセットし、若手の活躍に期待するという「賢明」な動きだったと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。年内も残すところ、今日をいれてあと2日ですが、どうぞ良いお年をお迎えください。
では今回はこんなところで失礼します。
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