
自分の経験を本にするには?【出版のヒント】
NPO法人 企画のたまご屋さんの商業出版支援サービス「ほんたま」を通して出版された本の中には、自身の経験をもとにしたものがあります。
闘病記や旅行記など、自伝に該当する企画は商業出版には向いていないのが現実ではあります。
では、出版に至った自伝タイプの企画には、どのような特徴があるのでしょうか。
1.時流に乗った企画
例えば、つい最近発売された『そして夫は、完全な女性になった』(みかた/すばる舎)は、長年暮らしてきた夫に、突然「これからは女性として生きていきたい」と告げられた妻が書いた本です。
トランスジェンダーに関する問題は、まだ広く知られていない上、書籍やメディアから得られる情報の多くが医師や学者といった専門家によるものなので、難しいと感じる人は多いでしょう。
しかし、『そして夫は、完全な女性になった』を書いたみかたさんは、それまでトランスジェンダーの問題に直面したことのない一般の人です。
いきなり問題に直面し、そこから知識を深め、理解を広げ、自分の考えを作り上げ、生き方を変えていく――その過程を本を通じて追体験することで、当事者以外の人でもリアルに感じることができるのです。
ほかにも『男も育休って、あり?』(羽田共一/雷鳥社)は男性の育児休暇が話題となったタイミング、『ダメ人間だと思ったらHSPでした!』(染井アキ/産業編集センター)は、HSPという概念が認知されてきたタイミングで出版されています。
2.海外での生活をもとにした企画
海外での暮らしをベースに、日本との文化の違いを考察した本には根強い人気があります。特に、北欧諸国の生活や制度に触れ、「幸せ」「働き方」「子どもの教育」をテーマにした本は多いです。
企画のたまご屋さんの商業出版支援サービス「ほんたま」からも、『フランスの田舎に心ひかれて : 移住した家族の心地よいライフスタイル』(Myna/食べもの通信社)、『自分中心がちょうどイイ 住んでみてわかったイタリア人のリアル』(和泉純/青山ライフ出版)などが出版されています。
海外で暮らしている人や住んだ経験がある人は、その経験から得た考え方や暮らしのヒントを紹介したり、憧れを抱かせるようなライフスタイルを発信することで、出版の機会を広げることができるでしょう。
3.英語、ダイエットの成功談
「やってみたけど挫折した」という人が多いジャンルが、英語とダイエットです。ダイエットと関連するジャンルでは、筋トレもそうですね。
英語やダイエットに関する本はすでに多く出版されていますが、一度挫折した人が「今度こそ!」と成功を目指して、新しい本を手に取ることがあります。
また、専門家が勧める方法ではうまくいかなかった人が、自分にもできそうな方法を求めて、親しみやすい一般の人の成功談を手に取ることもあるでしょう。
企画のたまご屋さんの商業出版支援サービス「ほんたま」からも、『40歳オーバーでニート状態だったぼくが初めてTOEIC L&Rテストを受けていきなり930点取って人生を劇的に変えた、効果絶大な英語勉強法』(春名久史/扶桑社)などの本が出版されています。
4.それでも、チャンスはゼロではない!
以上、3つのジャンルに当てはまる出版企画をお持ちの方は、「ほんたま」に企画を応募して、出版を目指してください。
ここで紹介したジャンル以外でも、「ほんたま」を通して、自分の経験を紹介した本は出版されています。
例えば『盲導犬繁殖犬チッパーさまさまね 定年おやじ奮闘記』(白石裕雄/海象社)、『病気と闘わない! 仕事、結婚、子育て…完治しない病気だから気付けた本当の幸せの見つけ方』(こんどうなつき/ジーオーティー)などがあります。
どんなジャンルでも、出版の可能性に賭けてみたい人は、ぜひ企画を応募してください。企画はいつでも・誰でも・何度でも無料で応募できます。
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