絶体絶命の状態から、機転を利かせて大逆転をした話を聞いてください
今日は、ゆっくり仕事がしたくて、
午後からアトリア参宮橋(オフィス)に向かってたんです。
参宮橋の駅を降りて小道を歩いていたら、
後ろで「ガチャン!」という音がして、
振り向いたらすげ~速そうなロードバイクに
乗った外国人の方がスマホを落とした音で、
イヤホンをしてたみたいでそれに気付かず、
僕の横をすごいスピードで走り抜けて、
小道を先のほうに行ってしまったんです。
終わった。。。
スマホを拾い上げて追いつこうにも、
相手はすごいスピードで走ってるので、
僕がちょっと界王拳を使ったぐらいでは
とても追いつけそうにない。
でも、そこで諦めるわけにはいかない。
僕は諦めの悪い男。
どんどん、背中が遠くなる外国人の方を
僕はスマホを握りしめたまま走って追う。
どこかで、振り向いてくれるんじゃないか?
その時に、優しい日本人が、こんな距離を
スマホを走って追いつこうとしてくれてた
というその事実がこの殺伐とした現代社会の
一点の希望になるんじゃないか?
そんな思いで絶望する気持ちを振り切って
走り続けました。
そんで、案外僕が足が速いのか、
小道がまっすぐ長いからなのか、
なかなか見失うことができず、
従って諦めることもできず、
追いかけてる途中で僕は気付きました。
「そういえば、イヤホンしてたな」
ということは!!と思ってスマホを見ると
音楽が再生されている!!
ということは、この音楽の再生を止めれば
スマホを落としたことに気付いて、
戻ってくるんじゃいか!!!!
俺は天才かっ!!!!
機転の天才かっ!!!
そして再生を止めたら、すぐにその方は、
後ろを振り向いて戻ってきてくれた。
僕が、ちょっと息を切らせながら、
満面の笑みで「落としましたよ!」と言うと
「ホントウニ、アリガトウゴザイマス!
ホントウニ、アリガトウゴザイマス!」
と何度も嬉しそうにお礼を言ってくれた。
めでたしめでたし!
と終わりたかった。
このままヒーロー気分で今夜の布団に
入ってぐっすり眠りたかった。
でも書きながら気付いてしまったんです。
推理小説などが好きなあなたも
きっと、気付いてしまったに違いない。
この一見、機転を利かせたヒーロー気取りの
先日48歳を迎えた人間の存在のはかなさを。
そう。
僕の存在は不要だったんです。
論理的に考えると。
Bluetoothの圏外になったら、
きっと自分で気付いて戻ってきたんです。
僕が、あまりに追いかけるものだから、
Bluetoothの圏外にならずにいつまでも
気付けなかったというオチw
現実世界でもこういうことってたくさん
起きてるんだろうなと思います。
勝手に自分が貢献したと感じる状況を
自分で無意識に作って貢献感を感じる。
野球で正しい守備ポジションをとってなくて、
ダイビングキャッチでナイスプレーをした風
のプレーヤーは二流だと誰かが言ってたのを
思い出しました。
でもね、確かにその外国人の方と僕の間では
国籍を超えた感動が生まれてたんですよ。
だから、貢献感を求めて活躍場所を作るとか
ではなく、単にその人にスマホが戻ったこと
を一緒に喜べるような人間でありたいなと
思ったという話です^^
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