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生体機械制御システム研究室の紹介

記事を見ていただきありがとうございます!
私は吉村研(生体機械制御システム研究室)所属、修士2年の平野です。
ここでは、吉村研がどんな研究室なのか、どんな魅力があるのかを紹介しています。

↓↓ざっくりとこんなことを書いてます↓↓



5分以内に読み終えるぐらいの長さなのでぜひ大学選び研究室選びの参考にしてください!

【吉村研はどんな研究室?】


吉村研は、「細胞の感覚と運動制御」をテーマとしている機械制御システム学科の中の生物学、生物物理学の分野の研究室です。
生物の細胞には力や変形(機械刺激)を感じるセンサーがあり、その感覚の典型的な例は聴覚と触覚です。繊毛や機械受容チャネルが機械刺激を感じる機械受容のメカニズム、受容した情報の処理、その情報に基づいた運動の制御について研究しています。
繊毛やイオンチャネルの機能不全は、人間においてもさまざまな疾患に関連するため、繊毛やイオンチャネルの機能を解明することによりそのような疾患を解決することを期待しています。

【どんな実験をしているの?】


私たちの研究室では主にクラミドモナスという2本の繊毛が生えた真核生物を扱って実験を行っています。

クラミドモナス

現在は3つのサブテーマで実験を行っています。それぞれの研究内容を簡単に紹介します。

~細胞の機械受容~


クラミドモナスは障害物にぶつかると衝突という機械刺激を検知して後退遊泳する回避反応という反応を示します。

後退遊泳

それだけでなく、振動を与えたら速く泳いだり、せん断力を与えたら繊毛を切り落としたりとさまざまな機械刺激に反応します。機械受容が一体どのようなメカニズムで行われているのかを解明する実験を行っています。
 
2023年に論文が出ました↓↓
https://www.cell.com/iscience/pdf/S2589-0042(23)02003-5.pdf

~細胞の温度感覚~


クラミドモナスの走熱性

生物の多くは自身の生育にとって害となる温度を避け、適切な温度に移動する走熱性という行動を示します。クラミドモナスは、温度勾配のある容器では、画像の緑が濃くなっている部分のように、低温に集まる負の走熱性を示すことが分かっています。その走熱性のための温度センサーや運動制御メカニズムの研究を行っています。
 
2024年に論文が出ました↓↓
http://doi.org/10.1002/cm.21840

~機械受容チャネルの機能~

機械受容チャネルMSC1の推定構造モデル

生き物のほぼ全ての細胞の細胞膜には、機械刺激を検知するとイオン透過孔が開きイオンを透過させる機械受容チャネルというタンパク質があります。私達人間も体が何かに触られたらこの機械受容チャネルが応答して皮膚の感覚を得ることができてるんです。こういった機械受容チャネルの分子機構や構造機能連関についてはまだまだ未解明なことが沢山あり、その解明に向けて実験を行っています。


【学会発表】


吉村研では比較生理生化学会や生物物理学会などの学会に参加しています。
こういった学会での交流では、自分の研究に興味を持ってくれる人と意見交換をしたりいろいろな分野の知見が広まるので自身の成長にとっても繋がります。
また吉村研ではゼミでの論文紹介などを通して資料の作成や発表の練習などを沢山経験できるので、社会人になってからも役立つスキルを自然に鍛えられます。
なんとそれだけでなく、吉村先生は英語の教員でもあるためいつのまにか英語力まで身についてるなんて魅力もあります!


【研究室旅行】

日光でのゼミ合宿

吉村研では毎年ゼミ合宿で各地旅行に行きます!
もちろんゼミなので研究の進捗報告を行ったりしますが…
観光やハイキング、BBQなど楽しく盛り上がれるイベントが沢山あります♪
合宿だけでなく、日帰りで皆で遠出したり美味しいお酒や食べ物を堪能できる催しに参加したりと色んな場面で息抜きができるのも最高の魅力です。
一緒に吉村研で楽しい思い出をつくりましょう!

【私が思う吉村研の魅力】

2023年度卒業式

ここまで読んでいただきありがとうございます!
もう魅力はいくつか紹介しましたが、もう少し紹介させてください。
私が個人的に吉村研に入って一番感じた魅力は、吉村教授の手厚いサポートです。
機械制御システム学科で生物の分野に進むのは勇気がいるし不安もあると思います。ですがそんな不安もすぐになくなるくらい、吉村教授が親身になって基礎的なことから優しく教えてくれます。私は機械受容チャネルの機能について研究を行ってきましたが、吉村教授のおかげでDNAを切ったりつなげたりの遺伝子工学やpA(ピコアンペア)という微小電流を測定する生物物理学といった、他の教授から驚かれるような技術と知識を身に着けることができました。楽しい思い出もでき、とても有意義な研究生活を送ることができたと感じています。見学イベントも開催したりしているので少しでも興味があったら参加してみてください!


【移籍について】


来年度から吉村研は「生体機械制御システム研究室」改め「生物物理学研究室」と模様替えして生命科学科に移籍します
他学科からも申請を通して卒研で所属できるので興味がある人はお気軽に訪ねてください!
 



システム理工学部 機械制御システム学科/理工学研究科 修士課程システム理工学専攻/理工学研究科 博士課程機能制御システム専攻
 
生体機械制御システム研究室
担当教員 吉村建二郎
 
キーワード:
バイオセンサー、バイオテクノロジー、メカノバイオロジー、生物物理学、遺伝子工学、タンパク質、DNA




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