夢日記72”おばあちゃんの推し…?”

やる事ないな。どこか時間を潰せる場所が欲しい。そういえばどうしてここに来たんだっけ。覚えてない。辺りは何だか空港を思い出す様な風景だ。でも飛行機もないし行き交いする人もそんなに多くない。

ここに来た理由は思い出せないが何となく時間までやる事が無くて暇を持て余していた気がする。周りを見渡すと駄菓子屋の様な外観の店が目に映った。何だか小腹が空いている気がする。何か買って来よう。

外観からの予想に反して駄菓子は売ってなかった。広いとも言い難いが狭いとも言い難い絶妙な空間にはアニメやゲームのグッズが大量に置かれていた。何というか…やけに置いてある物に偏りがある。まるで店主の趣味の様な…。

ふと思い出した。そうだ、この店に来るのは2回目じゃないか。最近来たはずだ。何を買ったかは覚えていない。店主のおばあちゃんと少し仲良くなった気がする。確か前に会った時は…。

「うーん、おかしいねえ。変だねえ」

おばあちゃんは業務用冷凍庫?の前で首を傾げている。店内の客の注目がおばあちゃんに向かう。前回もそうだったが冷凍庫が故障してアイスが溶けてしまっている様な演技をしている。実際の所は全く壊れていないしアイスも溶けてない。そして私は前回も…。

「不吉だ。恐ろしい」

調子を合わせて言うと店内の客が一斉に帰り出す。するとおばあちゃんはニッコリ笑った。どういう事情なのかさっぱり分からないがこの店主はここにやって来る客を好ましく思っていないらしく追い払うべく冷凍庫が壊れた演技をしている。前回も私も同じ事を言うと客が帰って行った。

「ありがとうね。ゆっくり選んで行ってちょうだい」

前回と同じように歓迎してくれた。私は店内を回って欲しい物を探す。前に来た時は一体何を買って行ったんだったか…。やはり私好みの物は少ない。欲しい!買いたい!というほどの物が見当たらない。しかし何も買わずに出るのも何だか気まずい。

何か気になる物を1つ買って店を出ようと思っているとある事に気が付いた。この店のグッズは作品ごとにコーナー分けされているが何故か至る所に置いてあるものがある。結月ゆかりさんのフィギュアである。

あっちの棚にもこっちの棚にも結月ゆかりさんのフィギュアがある。気付かなかったなぁ…前回も置いてあったっけ?一体何種類あるんだろう。少なくとも目に映るだけでもざっと十種類以上はある。棚の奥にもあるな。よく見るとおばあちゃんが座ってる後ろにある非売品の棚にも結月ゆかりさんのフィギュアがある。カウンターにも小さい結月ゆかりさんが置いてある。

いやよく見るとおばあちゃんの和服のカラー…いやそれだけじゃない、あの和服の上に着てるの結月ゆかりさんのジャケット??おかしいなあ、最初店に入った時は小豆色の和服でジャケットは着てなかったような。まあいいか。

私は結月ゆかりさんのフィギュアを2個買った。おばあちゃんは特に何も言わなかった。私は店を出た。あ、これ夢だ。


…終わり。

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リグニン
パイナポォ(「 ・ω・)「