前回は、変分オートエンコーダ(以下、VAE)の論文が投げかけた大きな疑問について紹介しました。今回からは、その大きな疑問を解く鍵となるVAEの仕組みをひとつずつひもといて解説していきます。
VAEは有向確率モデルであることが前回の記事で紹介されました。今回の記事では、まず基礎知識として有向非巡回グラフ(DAG)を紹介します。その後に、そもそも有向確率モデルとは何者なのかについて解説します。これらの概念は、VAEの動作原理や潜在変数の理解において重要な役割を果たします。
では、さっそく始めましょう。