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分類AIの進化史⑭MobileNet V3

前回は、2018年に登場したMobileNet V2について解説しました。今回は、その次のバージョンであるMobileNet V3(2019)を紹介します。

これ以上の軽量化や高速化がどのようにして可能なのかと思われるかもしれません。Googleの研究開発者たちは、他のモデルからのアイデアを活用したり、ハードウェアに最適化することで、モデルの精度と効率化のバランスが取れたモデルを開発しました。

下図を見てください。実際にMobileNet V3(青)はMobileNet V2(緑)よりも同じスピード(横軸)で比べると精度(縦軸)が高くなっています。

論文図1(右はMobileNetV3 small。左はMobileNetV3 large)

MobileNet V3の論文のタイトルは「MobileNetV3を探して」(Searching for MobileNetV3)となっており、新しいアーキテクチャを探すために、ボトルネックの改良、Neural Architecture Search (NAS)、新しい活性化関数など様々な工夫が登場します。


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