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異国之山駅

このnoteは阿部広太郎さん主催、『企画でメシを食っていく』内のチームの課題で生まれた企画です。
その名も『企画でメトロをつくっていく』
企画生から思い出の地に駅名をつけ、その地にちなんだ物語を集めました。
そして、思い出のしおりをnoteに公開しています。

※企画メシについてはこちら

【場所】ネパールのポカラという街の山奥
【路線】分岐線
【番号】37

2019年8月12日の昼下がり。
僕はネパールの山奥を、ネパール人のおじさんと2人で歩いていました。
バックパッカーとして小旅行したときの話です。

「エベレストみて~」というふんわりとした野望を叶えるために、
ネパールの首都カトマンズから、飛行機を乗り継いでたどり着いた街、
ポカラ。
高山地帯なので東南アジアとは思えぬさわやかな気候です。
軽井沢のそれに近い。

現地でフラッと立ち寄った安宿で、エベレストを見に行く
トレッキングを予約。
オフシーズンだったので参加者は僕ひとり。
集合場所に現れたのは「タパさん」というガイドの方でした。
年齢は50代後半、身長は160cmほどで、がっしりとした
スキンヘッドの野性的な紳士。
なぜか日本語がペラペラだったので、エベレストが見えるゴール地点に
向かう山道を、タパさんと2人ポツポツと会話しながら歩きました。

当時僕は新卒で入社した繊維メーカーで営業として働いていました。
が、「このまま今の会社で働いてていいのかな…」
と悶々としていたのです。
そんな悩みをタパさんにぶつけると、少し考えてから、
「頭で思うやるべきことではなく、心で感じるやりたいことを
 優先したほうがいいよ」
というアドバイスをくれました。
ネパールの山奥におじさんと2人、という特殊な状況も相まって、
なんだかすごく心に刺さったことを覚えています。
オフシーズンすぎてエベレストは全く見えませんでした。

そんなタパ的金言を心に抱えながら、1年ほど働いて会社を退職。
なんやかんやあって広告ディレクターに転職し、毎日ご機嫌に
働いています。

#企画メシ #企画メトロ #分岐線 #ネパール #金言 #タパさん


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