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【スペインのタイヨウ#01】W杯敗退で喜ぶスペイン国民

 Hola! Mi nombre es TaiyoKoike.( 僕の名前は小池太陽です。)スペインのバスク地方でサッカー指導者として成長するために留学しています。その中で感じたことを日記がわりに書いてます。題で、「歴史かぁ」と思われた方、そんなに難しくないんでちょっとだけでも読み進めてみて下さい。
 FIFA W杯カタール2022のベスト8が出揃いましたが、そこにスペイン代表の名前はありませんでした。Round16でモロッコと対戦し、PK戦の末敗れました。PK戦がどうだの、試合がどうだのは一旦置いといて、今回はスペインという国について新しく知ったことを。僕はスペインにいますが、W杯敗退に喜ぶスペイン国民を目にしました。私の心境としては「なんで?」です。なんでなんやろ。

W杯開幕したけど、、、

 W杯開幕!町中で大盛り上がり、あちこちでW杯の話、4年に一度の祭りや!みたいなイメージありません?僕はありました。ところが、なんかあんまりW杯興味なさそうなんですよ。あれ、まあ話題には出るんやけど程度。なんか拍子抜けしました。どうしても気になったんで、以前からスペインに住んでいてお世話になっている日本人の方に聞いてみました。どうやらそこには歴史が関係しているようで、自分でも調べてみました。調べたといっても、スペインの歴史難しくて、、、という保険だけかけさせてください。笑
 もっかい言うときます、歴史の授業をするわけじゃないんでそんなむずないです。笑 サッカーを見るとき一つの見方が増えると思います。

歴史から見るスペイン

 実は現在のスペインという国、いくつかの国が集まってできた国なんです。カスティージャ(スペイン語)、カタルーニャ(カタルーニャ語)、ガリシア(ガリシア語)、バスク(バスク語)という元々4つの国が統合されて今のスペインに成っています(あんまり自信ないんで、間違ってたら教えてください🙇‍♂️)。カスティージャは現在のマドリードなどがあるところで、昔からスペイン語が使われています。そして僕のいるところはバスクになります。
 バスクは現在のスペインという国になるとき、戦争が行われました。多くの人たちが亡くなり、バスク民はバスク語を使うことが禁止されました。様々な制圧を受け、支配された歴史的背景があります。
 ここでバスク人についても少し話しておきます。バスク人は非常に誇り高い民族です。自分たちの言葉や国、サッカーチームも誇りを持っています。サッカーチームの有名どころでいえば、レアルソシエダやアスレティックビルバオでしょう。レアルソシエダは、そんな様々な歴史的背景からスペイン人の加入はできません。アスレティックビルバオに関しては、バスク人(バスクで生まれた、育った選手)だけが所属できます。
 さらに、現在でも独立運動が実施され、独立をしようという動きがあります。そんなバスク人にとって応援するチームは、アスレティックビルバオやレアルソシエダであり、バスク人にとっては代表でもあるのです。逆にスペインは、恨めしい相手であり、やっつけたい相手なんです。

W杯、スペインが負けた時の反応

 そんな背景があり、バスク人にとってW杯とは、自分たちの国の出ていない大会なんです。そんな中、やっつけたい相手が二度負けました。
 一度目は vs日本です。僕はバル(日本で言うバー)で日本人の知り合いと見ていました。後半日本が立て続けに2点を取り逆転すると、もちろん僕らは大盛り上がり。するとバルにいるバスク人も一緒になって喜んでくれました。ハイタッチをして肩を組んで。
 二度目は vsモロッコです。スペインは、Round16、負ければ敗退の一発勝負で負けました。バスク人、それはそれはもう大喜びで、バスク地方の新聞に掲載されるほどでした。

サッカーと歴史

 なんで? が そういうことか! になりました。今回歴史を少し知って、気付いたことがあります。それは、サッカーと歴史は切っても切り離せないということです。こういった歴史的背景が様々な文化を作ったり、サッカーにおいても様々な形で様々な影響を与えていることが分かりました。
 今回深くは触れませんが、モロッコはかつてスペインの植民地にされていたという過去もあります。モロッコは、初のベスト8進出を成し遂げました。しかし国民にとって今回の勝利は、ただのサッカー面の勝利だけでなく、様々な想いのこもった勝利になったんじゃないかなと。そしてそんな想いを背負ったチーム、応援されるチームは強い。この話はまた別の機会に。

気付き

 歴史っておもろいなぁ。今まで僕は、歴史の重要性をあまり感じてなかったし、たいして興味もなかったんですが、フットボールにおける歴史の重要性を肌で感じることができました。留学していなければこういった形で感じることはなかったと思います。
 指導者としては、日本海外関係なく、どこかのチームを率いたり所属するときは、そのチーム、地域、国の歴史を知ることは必要不可欠、というか知らないと始まらないなと思いました。
 これを読んでくださった方の、サッカーを見る際の視点が一つ増えればなと思いますし、スペインに興味を持ってくださったり、よりサッカーが面白くなればなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!Muchas gracias!

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