Vaporsヒップホップマガジン(1990)

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Mark James the 45 Kingは最も多作であり、現在ヒップホップ以外のメインストリームアーティストからも引っ張りだこのプロデューサーである。最近彼はヒップホップフィールド以外の様々なアーティストのリミックスをいくつか手掛けた。一聴するだけで彼とその他のDJたちの違いは識別できる。彼は削ぎ落したビートを好む。そのビートの足元にはファンキーホーンが飛び交っている。これはシンプル至上主義ととらえられるかもしれないが、間違いなくドープサウンドなのだ。

1976年、Mark Jamesは彼の9回生卒業パーティーでDJをしていた。彼の姉はMark Jamesに二台のターンテーブルと一台のミキサーをプレセントした。そして彼の友人であるJerome Millerがミックスのやり方を教授した。今度はそれがオールドスクールDJとの出会いに繋がることとなる。
それからMarkはFounky Four Plus One MoreのBreakoutとなるDJのレコード持ちとなり'78, '79年に彼はbreaks & beatsの知識を蓄えていった。しかし1987年まで自身の最初のレコードを制作することは無かった。そのレコードは「Just Beats」と言うタイトルのインスト45回転盤である。インストだった理由は彼と真に渡り合うラッパーを見つけることができなかったからである。

同年、彼はLateeと言うラッパーと「This Cuts Get Flavor」を制作。その曲で45 KingはドラムマシーンCasio RZ1を使用したがその後現在有名なAkai S900サンプラーに切り替えることとなる。彼が使用していた他の機材は、現在も愛用しているYamaha DX 100 シンセ(ベースサウンドのみに使用)、Yamaha QX21、Alesis MMT8、しかし今彼が落ち行いているであろう機材はApple Macintosh PlusとPassport's Master Tracks Proシークエンスソフトウェアである。彼は生楽器は使わない代わりに膨大な古い7インチシングルコレクションをサンプリングする(彼の名前はそこからきている)。45 Kingは今の音楽をがっかりさせるようなザラついてダーティーなサウンドを提示する。彼はGrandmaster Flashなどから名前を拝借したFlashformerの発明者でもある。

45 KingはFlavor Unitにのみ音楽を供給してる訳では無く、他のヒップホップクルーにもリミックスでその手腕を発揮している。AntoinetteやDoug E Fresh、Stranger D & Suger Ray、Too Nice、UK's Stereo MC's、raggamuffin sensation Shelly Thunder、Eric B & Rakim、日本のMajor Force、など様々だ。これまでの数々の仕事の中で最も驚きだったアーティストはLisa Stansfield、Madonna & David Bowieである。

彼のリリースしたレコードには「The Master Of The Game」「Breakamania 1 & 2」「Rythmical Madness」や今や有名な「900 Number」などあある。次のページでは彼とFlavor Unitとの関係について記した。


Princess Of The Posse

Queen Latifahはキャリアを通して常に先駆け的存在である。彼女の名前はアラビア語では "delicate & sensitive"になる。それにQueenと言う冠は高貴さというよりも精神性に関係している。Mark Jamesとは学校の友達である。彼女はNew JerseyはIrvingtonにある高校バスケチームのスターなのだ。
Queen LatifahがフィメールラップグループLadies Freshをフックアップし、同グループの作品でビートボックスを披露したりもしている。その後彼女は自身の曲「Step Off」を制作。彼女はこの曲を'レゲエシンギングを取り入れたラップレコード'と説明する。そしてTuler Lord Rampseyと45 Kingの助けを借りて、1988年Queen Latifahは12インチ「Princess of the Posse/Wrath of My Madness」を制作。それによってTommy Boyとのディールが確固たるものとなった。その後「Dance With Me」をリリース。アルバムにはPrince Paul, Louie Louie, KRS-One, Daddy-O,によるプロダクションが収録されている。もちろんDJ Markも携わっている。LatifahはMonie LoveやDavid Bowieのレコードも持っている。直近のやつでいえば「Find a Way」でのCold Cutとの共演である。彼女は反アパルトヘイトレコード「Ndodemenya」への参加、Spike Leeの映画へ出演予定だ。

Louie Louie

おそらくLouie LouieはLoulie Louのような似た名前の人が何人かいることに気が付いている、T La RockのレコードやKing SunsのLPのDJがLouie Louieだ。しかしHouse アーティストのLil LouisやLittle Louie Vega、ラテンスターのLouie Louieのような混乱を招く名前もいる。忖度抜きにしても彼は45 Kingのようにこれらの名前と同じクラスにある。しかしLouie Louieは彼の師匠より7歳ぐらい年下の20歳だ。45 KingとRhythmical MadnessのLPで45 Kingとチームを組んだ。(彼らは片面ごとを受け持った)
Louie LouieはWild PitchからリリースされたJamoseの「The Rhysologist」のプロデュースの他、ラッパーRon DeliteとPriority Oneの下で2LPを制作(45 Kingが助力した3曲も収録されている)もうひとつ「Deadlier Than ever」と題されたレコードをプロデュースした。どちらもTuff Cityである。最近はレゲエスターのJunior Reidをプロデュースしたり、イギリスのグループHistoryの12インチ「Afrika」にも参加している。彼によるYoung MCのメガミックスにも注目だ。Louie Louieは彼の実験的なサンプリングプロダクションに様々な音な生楽器を加えることにも力を入れている。彼の兄弟のLouie VegaとJoeyが良い仕事をやっている。彼らは多くのTuff city作品のドープなB-Boyイラストレーションを担当している。

Flavor Unit

Flavor Unitは最もドープなラッパーとDJたちの選抜メンバーだ。New Jersryから狼煙が上がり、New Yorkエリアに才能あるつわものたちがやってきている。

メインメンバーは次の通りDJ Mark the 45 King, The Ruler Lord Ramsey, Chill Rob 5, Lakim Shabazz, Queen Latifah, Double J, Lord Alibaski, Apache, Latee, Tauhid, DJ Ad, Markey Fresh, Shakim

上記のファミリーの周辺人物は次の通り

Nicki Dee, DJ Crazy 0, Cee Just, Loulie Loulie, Roh Delite

互助関係にあり、Flavor Unitから間接的な影響を受けているクルーは以下の通り。

King Sun, Gang Starr, Lord Finesse & DJ Mike Smooth, Jamose

これらのアーティストの作品を見つけやすいレーベルはWild PitchとTuff Cityの2つである。

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