見出し画像

Scientistインタビュー(2019)後編

前編はこちら↓

翻訳元の記事↓

=====================

イ: あなたがTubbyのスタジオを仕切れる人間だったとも明言していた。
でもそれってあなたがとても若かったからというのと、あなたが法で守られていなかったから、人々はdubミュージックのルーツの歴史を語る際にあなたのアドバンテージを無視してるのかな?

S: Yes. とても正しい。もっとはっきり言わせてくれ。
関係ないやつらがいたんだ。おれが敬意を表わすことができる人間であるPet Kellyのような人間に感謝。とてもちゃんとしているレゲエ畑の人間のひとりさ。
彼はおれのボスはJammyじゃなかったと言うぜ。夜間に起きていたこともな。Tubbyは午後の3時か4時くらいからスタジオを空けた。彼はわずか1時間ぐらいで戻ってくる。夜になるとBunny Leeが仕事をする。Pat KellyはBunny Leeと働いてた。それからPat Kellyは45回転のA面をミキシングしていた。(携帯電話でPat Kellyに電話をかける)彼が今電話を取るのかどうか確認させてくれ。Hello Pat Kelly?

Pat Kelly(電話越し): Uh-huh?

S: Hey, 今ここでインタビューやってるんだけど、ちょうど夜間にBunny Leeのミキシングとかがどんな感じだったのかを話してたんだ。
PatがA面をミックスした後に、おれがその曲のB面のミックスをすることを許してくれたよね。

Pat Kelly: Uh-huh.

S: Yeah, 人々は複雑なことをたくさんやっていたからな。多くの人間があんたのミックスを知らない。あんたがエンジニアであったこともな。

Pat Kelly: (笑)Yeah.

S: Yeah. 今やってるインタビューでPatの名前を挙げていたんだ。

イ: どうも!Mr. Kelly!僕の名前はSteve Cooper。いつかあなたに会ってインタビューしたいよ。レゲエミュージックについての本を書いてるんだ。

Pat Kelly: そうなんだ?

イ: Yeah. 僕はScientist、Lee Scratch Perry、King Yellowmanを含む有名なレゲエアーティストたちに会ってるんだ。もしいいならどこかで会えるようにこの後Scientistから連絡先を教えてもらうけどいい?

Pat Kelly: Okay.

イ: ありがとう、Mr. Kelly!

S: Pat Kellyはインタビューするべき人間だ。ありがとうPat。(電話を切る)

Pat Kelly: Okay. Alright.(電話を切る)

S: Pat Kellyは夜間にたくさんの曲をミックスしていた男なんだ。おれはスタジオの鍵を閉める人間だったし、Patがやった後にすべての確認をしていたからね。
Patは "Hey, こっちこいよ、dubミックスやりな。" と言ってくれた。だからおれはdubをミックスしたんだよ。Bunny LeeとPatがA面をミックスしたけど、その間Jammyはひとりでスタジオを任されることは絶対に無かった。なぜかって?おれらはスタジオに一人の男を置いた。おれらは彼のことを「CIA」って呼んでいた(笑)Tubbyはこう言った。"よぉCIA, 昨日の夜何時にスタジオから帰った?" と。CIAは "朝の4時っすね。"と答えた。 JammyがTubbyにCIAは12時に帰ったと言っていたんだ(笑)Tubbyはとても賢い人間さ。

イ: あなたとJammyが友達であった互いに敬意を持っていたとき、何かあった?

S: そんなことはない。彼の兄弟......

イ: Jammyの兄弟?

S: Yes. Trevorだ。本当にJammyにそっくりだった。もし彼らを知らない......

イ: 兄弟も音楽をやってたの?

S: Yeah, 家族の確執となった曲をプロデュースした。Jammyがその曲のクレジットを取ろうとしたんだ。

イ: その曲のタイトルはなんていうの?

S: Frankie Paulの「I Know The Score」。Jammyの兄弟であるTrevorがプロデュースした曲の一つだ。彼とおれはいい関係を築いていた。Jammyはいつも嫉妬してたよ。
JammyはTubby'sで育っているときになぜおれがスタジオをコントロールしていたのかを理解できていなかった。Tubbyのお母さんである "Ms. Sissy" はそのことについて話さない。彼女はTubbyの前に立って "私はJammyが嫌い。" と言った。Tubbyは母親の言うことを聞いていた。
Ms. SissyはJammyやネイバーフッドの不良、暴力団と対峙した。彼女が現れたときってのはまるでクイーンがきたようだった。彼らは彼女がバスに乗るのを助けた。食品の買い物を運ぶのを手伝ったりね。夕方に料理して、おれをディナーに誘ってくれた。

イ: あなたはTubbyのお母さんと深い絆があったの?

S: Yeah, Tubby家全体だね。Tubbyの奥さん、娘,,,,,(笑)Tubbyが言う唯一のことは "You!おれの家族に入り込むな。おれの娘に手を出すんじゃないぞ!" だった(笑)

イ: 2015年のバレンタインデーにFacebookであなたは6枚のdubアルバムについての紛議をとても詳細にポストしたね。(「Scientist vs. Prince Jammy」、「Scientist – Heavyweight Dub Champion」、「Scientist Meets the Space Invaders」「Scientist Rids the World of the Evil Curse of the Vampires」、「Scientist Wins the World Cup」、「Scientist Encounters Pac-man」)
これらはGreensleevesから80年代初頭にリリースされているアルバムだね。あなたに支払いをせずにね。United RaggaeでAngus Taylorとのインタビューであなた自身の状況を示していたけど、また進捗とかあなたの知的財産とロイヤリティについてのJammy、Greensleeves、Blood&Fire、VPなどとの裁判の進展があったでしょ?

S: はっきりさせてやるぜ。いいかい?あなたも弁護士だろ?30年間ずっとあの6枚のアルバムは売られている。やつらはタイトルを変えようとしていた。今挙げたレコードレーベルのために法廷で偽の証言をしたやつはアルバムに対して何もやってないのに、クレジットが与えられるんだ。法廷には問題がある。わかるか?
従業員がボスに忖度してに証言しているのが現状だ。そいつらはアルバムに関して何にもやってなかったのに。いまだに彼らはいろいろなロイヤリティを支払ってると考えてやがるんだ。

イ: あなたの弁護士はそのことを追求してる?最近のニュースでこれの話を聞かないからね。あなたが権利の主張にこだわっているのかどうかが気になるんだ。

S: ええと、Yes. 法廷が人をシステマティックだとみなした時、システマティックになることがわかるかい?これはまだやっている最中なんだ。

イ: 訴訟、特に民事訴訟は永遠にあるからね。これらの会社が事を動かそうとしていると前にあなたが言ってたと思うんだ。なぜなら訴訟をやりつづけるとコストがすごくかさむからね。特にアーテイストにとってはとても高額になると思っている。

S: Yes. 「故意の盲目」と呼ばれるものに関わっている弁護士たちがいる。この意味をちゃんと理解してるか?でも人々は理解してないんだ。
もしメカの店で働いて10年経っているなら電話にすぐに出るだろう。その店で彼らが何をやっているのかわかっていて尚そこで働くことを選んでいるんだ。それが「故意の盲目」になるんだ。

【故意の盲目】人が意図的に責任を問われる事実に気づかないようにすることで不法行為に対する民事または刑事責任を回避しようとする状況を表すために法律で使用される用語。Wikipediaより

イ: ドラッグがひっそりと蔓延してるのかもしれないけど......

S: いろんなところでひっそりとね。でも電話で答えるんだぜ?ちょっと経ったら「故意の盲目」になるんだ。おれがわかることはたくさんの弁護士たちだ。彼らに誠実·公正は当てはまらない。

イ: 確かに。法律家にそんなことがあることに気づいていたよ。僕はあなたの主張に100%賛成するよ、Mr. Brown.

S:Rule 3.3 [of] the American Bar Association,,,,,

Rule 3.3 [of] the American Bar Associationとは弁護士に禁止されている事項です。
ザックリ言うと
①法廷に提出する資料を偽らない、間違った証拠を収集しない。
②間違ったことを法廷や非弁護人に言わない。
③間違った証拠すら正当化するために解釈を捻じ曲げたり、無理矢理こじつけない。

みたいなことらしいです。

イ: (笑)Wow!あなたはいつから法律を学ぶようになったの?法律をよく知っていると言えるよ。長い間、法の闘いに関わっているんだね。

S: おれが知っている領域さ。おれが整備工じゃないように、おれは法律家じゃない。でも車のことは知っている。おれの分野は電気関係だけど、誠実にやらない弁護士をたくさん知ってるだろ。
クライアントが偽証や違法の何かをやろうとしていたら、制止するのが役目だろ。成果が出ていなかろうが、裁判官に話さなければいけないんだ。そしてもしクライアントがどうしてもそれをやりたいのなら、その案件から手を引かなければならない。

イ: (笑)もしあなたが法律を学ぶ気があるなら....

S: 裁判官はおれにそうなって欲しくないだろうな。だっておれはweedをたんまり吸うからな(笑)

イ: New JerseyのDjであるSelecta Jerryから2016年にVP Musicがプレスした「Scientist Rids the World of the Evil Curse of the Vampires」のレコードの写真を送られてきた。Selecta Jerryも見ていた通り、あなたが80年代にリリースした有名なアルバムと同じアートワークだった。今回のタイトルを変えたアルバム以外はね。そのアルバムにあなたの名前は無かった。代わりに「Junjo Presents the Evil Curse of the Vampires」と呼ばれているんだ。
あなたのイメージに泥を塗ることになった?ミキシングボードをいじってる場所は?デカいサーチライトを完全に遮ってる。人々はこのアルバムのアートワークを見てScientistがこのアルバムに関わっていると思わないだろう。
あなたが1998年にMike Pawkaとやったインタビューで「Scientist Rids the World of the Evil Curse of the Vampires」がベストワークのひとつであって、今まで制作した数多くのアルバムの中でもお気に入りのアルバムだとも言ってたよね。このアルバムカバーがああいう形で作られたことについてどう感じている?
それからもしあなたの作品がiTunesに行くとして、dubミュージックに興味を持った人があなたがクレジットされたバージョンを知ることなく、「Junjo Presents」バージョンを聴いていたらどうだろうか?個人的にこのアルバムは音楽史のベストアルバムのひとつだと思っているから、この問題は僕にとっても嫌なんだ。このアルバムを作ったアーティストがどう感じているのか想像さえできないよ。

S: おれらは著作権を侵害している会社に対して、法廷のルールに則っている。それとプロデューサーが著作権を所持するという錯覚....ベルヌ条約を知っている?

イ: あなたのFacebookで読んだぐらいだね(笑)

S: Yeah, ジャマイカ、そしてアメリカもベルヌ条約にサインしている。絵、記事、音楽、サウンドレコーディング、クリエイトに関することについてさ。(所有権をクリアする法にはいくつかの方法がある。)フランスの法廷で、おれは裁判官にその法を見せて、その法のルールを訴えた。裁判官はその法をフォローしないといけなかった。
著作権を侵害した会社は赤いランボルギーニを買って、それを黒くペイントして別の呼び名をつけようと考えていたからね。ええと、警察が車を止めたとき、その車の車両識別番号が同じなんだ。車に書かれているそれぞれ違うはずの番号が。裁判官が法を支配しなければいけないようにな。
弁護士が故意の盲目に関わっているとき、それから弁護士が犯罪に加担し始めているとき、あんたは法律家として弁護士がこれをどう感じているのかわかるだろ。

このインタビュアーはかつて法律家だったそうです。

イ: 他の人間は関係していたけど、独自の問題はあなたからのロイヤリティの窃盗と関係している。
認識と音楽の歴史のレガシーの窃盗が同等か、もっと重要かもしれない。いままで言及したレコード会社の多くが関わっていて他も同じだね。
特に有名なセッションバンドのるRoots Radicsのdubミックスをリリースするけど、それにはKing Tubbyの名前がクレジットされていて、あなたの名前じゃない。それは本当?

S: 本当さ。なぜTubbyが生きていた時にこれらのアルバムがでなかったんだ?理解できないね。なぜTubbyが死んでからいきなりこれらのアルバムがでてきたのか?
ここで言いたいことってのは、TubbyがAnthony Red Roseとやった曲を覚えているか?あれのサウンドはどこへ行ったんだ?何があったか知ってるか?おれはとても高い場所にハードルを設置した。Tubbyでさえ届かなかった場所さ。あれこそが合理的なんだ。

イ: それ前にも言ってたし、みんなが言ってるほどKing Tubbyはたくさんの曲をミックスしていないとも言ってたよね?彼はミキシングを辞めてしまったと。

S: Tubbyが誰かにミックスした最後の曲はMikey Dreadとやった「Weather Ballon」だよ。
Tubbyはミックスしたがらなかったと前に言った。何故彼がミックスをやりたがらなかったのか。Tubbyは今のおれみたいだった。おれは人の曲をミックスしたくない。Tubbyはこれらの曲をミックスしていない。でもここにはTubbyがクレジットされた曲があるんだ。
ハードルと予見はセットされていた。ディスじゃないんだ。だけどハードルがとても高くセットされていたし、みんながTubbyが考えていたことに誤解してしまったんだ。まず最初にTubbyは見習いに構っていなかった。既に分かっていたかは知らないけど。

イ: わかるよ。音楽ビジネスじゃそんな時間が無いからね。

S: そう。準備しているかしていないかに関わらず、ハードルはとても高く置かれていたんだ。

イ: これに関する僕のリサーチでは、僕はTV番組「David Rodigan Looks at the Life of King Tubby and the Influence of Dub on Today’s Music」にすごく当惑したよ。その番組はBBC1の「Extra Stories」で放送され、Youtubeでも簡単に見つかる。番組内でRodiganはこう言った。"1000曲とは言わずとも数百曲がKing Tubbyによってカットされたかもしれない。" そして "Tubbyは数千のレコードをミックスした" だと言っていた。これらのDavid Rodiganの発言にどう反応する?

S: ここを見ろ。彼はそこにいなかった。彼は伝聞でモノを言ってるんだ。それが最初に思ったことだ。なぜKing Tubbyが生きているとき、これらのアルバムがリリースされなかったんだ?なぜだ?

イ: あなたが2014年3月にFacebookに投稿して知ったんだ。"これらが市場に出回っているKing Tubbyの合法的なアルバムだ"ってね。その後、あなたはTubbyがクレジットされるべきアルバムを3枚リストアップしたね。 (1) Dub From the Roots; (2) Roots of Dub; and (3) Tommy McCook’s “Brass Rockers。

S: 三枚のアルバムさ。

イ: それから2013年6月にあなたは昔のSilver KamelとのインタビューをBunny LeeのYouTubeに投稿したね。12分の動画だったけど、そこではレゲエとdubミュージックの芯を食った歴史があった。あの動画はとても説明的だった。
そしてこのインタビューではBunny LeeはScientistのことを正確に言及するし、何年も言い続けているね。
David Rodiganが言うようなKing Tubbyは何千もdubをミックスした事実は無いし、他の人はTubbyの名前が入ったたくさんのレコードをリリースしたレコード会社を主張した。
本当の問題はこれらのdubの多くがTubbyの死後にTubbyの名前を冠したアルバムをリリースしたことだよね。その中には実際はScientistがミックスしたアルバムもいくつかある。それに関して経済的な見返りが無いっていうのは本当なの?

S: Yes. これがジャマイカ人プロデューサーのダメなところだと思っている。ジャマイカ人プロデューサーは事をこじれさせるんだ。
マスターテープを所有しているかもしれないけどプロデュサーがやっていることは何だったんだ?スタジオで立ってハイタッチすることか?それからジャマイカ人プロデューサーはただ金儲けの新しい手段を探しているだけだろ。
例えばあなたがErrol Flabba Holtと話した時、彼にどうプロデューサーたちがすべて100%を彼ら自身のモノにしているのか尋ねたよね。Flabba Holtは金を受け取っていないからさ。Pat Kellyは同じ状況でずっとやっている。
まず死人と契約は結べない。アーティストが死んだとき、遺産を解決しないといけないんだ。でも見ろよ、連中はおれと対峙したがらないんだ。おれは契約を持っている。アーティストが死んだら、そのアーティストは自分の契約をどうすることもできない。
だからおれは言うぜ "何を話しているんだ?" とね。死んだ人間と契約はできないんだぜ。

イ: あなたがこれらの問題について感じている、フラストレーションを想起するトラブルを僕は抱えている。
僕自身、あなた、Bunny Leeもインタビューで言ってない。それはKing Tubbyや彼の伝説へのディスリスペクトの表明、さらにジャマイカンミュージックへの貢献に背くことを意味する。膨大な問題の前にあなたが言ったようね、あなたはTubbyとの相反する関係や、相互のリスペクトがあったんだよね。

S: Yes.

イ: 実際、2001年9月にあなたがYale Universityで民族音楽の准教授のMichael Vealとやったインタビューで、あなたは "Tubbyはおれの人生で毎日見ていた人間だ。彼を見なかった日は一日もない。おれらはとても近しい関係だった。多くの人はおれがTubbyの子供だと思っていたよ!" って言ってたね。
けれどもあなたが公にあなたの制作したdubミックスのリリースに関して不満を漏らした。それらはKing Tubbyの名前が付けられているしね。これって良い思い出やあなたとKing Tubbyの繋がりを削ぐことにはならないの?

S: そうだよ。Tubbyはおれにキッカケをくれた。人生でもっとも大きなチャンスのひとつだ。それに偽りはない。多くの人は信じないだろうけどな。Tubbyは誰にも彼の金に触れさせなかった.....

イ: でもあなたは当時子供だったんだよね?

S: おれのズボンのポケットは毎日金で一杯だった。Waterhouseの中心だぜ。(経済は落ち込んでいたものの、Kingstonのアーティスト的にリッチなエリア)
そしておれを金銭面で邪魔する人間はいなかった。おれから強盗を働こうとするやつもな。でもおれはギャングじゃなかったよ。スタジオで働いていたんだ。納得するものをみたとき、アルバムが問題になってる時期にJammyはどこにいる?あのアルバムたちがGleensleevesのものになった間、Tubbyの名前はどこにあるんだ?なぜかって?おれがハードルを高く設定したからさ。なぜおれがジャマイカを去った後、すべてストップしてしまったんだ。

以上です。
Scientistほどレーベルとリアルファイトを繰り広げているアーティストはジャンル問わず余りいないと思います。
その過程で法律を身につけていくScientistの今後に期待です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?