Santa Davis インタビュー(2019) 4/4
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イ: あなたがToshとツアーしたり、フルタイムで関わる前、あなたはもちろん彼のことを知っていて、Soul Syndicateで言及したWailersの初期作でPeter Toshとレコーディングしてるよね。その後、伝説的なベーシストであるRobbie ShakespeareとBunny WailerがPeterにあなたをドラマーに据えるよう背中を押したというのが僕の認識。そしてRobbie Shakespeareが「Ketchy Shuby」のレコーディングにあなたを連れてった。
「Ketchy Shuby」は1976年リリースのToshのデビューLP「Legalize It」に収録されている曲。あなたが前に言ったよね、Toshがソロになったとき一緒に活動していて、それは「The Harder They Come」のサウンドトラックと映画の成功によってあなたとツアーを敢行していたJimmy Cliffへの約束じゃない、と。
S: Yeah, yeah. おれはある時期、Jimmy Cliffとツアーを回ってた。めっちゃハードだったよ。だってJimmy Cliffと一緒にずっといるんだから。彼らがおれに連絡してきたとき、おれは "本当にやりたいんだけど、できない。" と言ったんだ。でも彼らは "いいからレコーディングにきてドラム叩け。" と食い下がってきたんだ。言ってることがわかるか?彼らはあのアルバム制作にあたっておれを求めていたからな。
イ: それにしても「Ketchy Shuby」は素晴らしい曲だよ。
S: (笑)Yeah, Yeah.
イ: あなたとFully FullwoodがPeter Toshとツアーをやる前、Sly DunbarがToshのドラマーで、Robbie Shakespeareがベースを弾いてたんだよね?
S: Yeah.
イ: あなたがJake Feinberg showのインタビューで、”Slyは”おれより完全に確立されたスタイルを有していた。" と言ったのを見て、すごく興味を持ったんだ。あなたのドラミングスタイルはSly Dunbarのスタイルとどう違うのかを話してほしい。
S: Slyについて話させてくれ。Sly Dunbarはドラムの叩き方を心得ていたんだ。
イ: 当時から?
S: Yeah, 彼はドラムからどう音楽を作るのかってことを理解していた。(笑)Slyがプレイすると、まるでSlyだけがプレイできるような感じになるんだ。でたらめじゃないぜ。Slyには独特なモノがある。毎回彼の演奏を聞くと、"man, 考えられないぜ。(笑)どうやったらそんなのが思いつくんだよ!?" って感じになるんだ。彼がいつも考えている場所にSly Dunbarについてのモノがあるんだ。どうやったらこんな演奏ができるんだ?どうやったらあんなパターンができるんだ?
イ: Wow.
S: おれも同じことをやってるんだけど、センスがちょっと違うんだよ。Slyがやってるようなすべてのことをやろうとは思わない。彼は曲を一段良いものにするんだ。どんくらい良いのかおれには説明できない。でもSlyはこんな風に言ったりする ”Okay, tom fillsを使うよ。これが曲を引き立たせるんだ。” ってね。おれらがこれをやると、フィットするんだ(笑)
イ: Slyはどうやって曲を弾ませる判断の仕方を理解してるの?
S: チョイスだよ。おれがSlyに敵わないのはそれだよ。ほんとに敵わない。だっておれがたくさんのヒットソングを叩くと、Slyの曲がプレイされる。言ってることがわかるかい?一人息子の母をリスペクトしてるんだ(笑)人々はいつもおれに良いドラマーは誰?って聞いてくるんだ。出てけって感じだよね。どっちが良いとか悪いとかじゃないんだ。
イ: 競争じゃないんだ?
S: その通り。Slyは彼自身のことをやるし、おれはおれのことをやる。そこに競争はない。Slyはおれに "Man, おまえがやってるの聞いたよ。そしておれもそれをやったんだ。" と言った。それに対しておれは "Yes, おれもあなたの演奏聞いた。おれもそれやるから。" と答えたんだ(笑)
イ: あなたとSlyのミュージシャンとしての成長を話しているときにあなたのスタイルの特別性について質問するのは野暮かもしれないね。あなたがこれまで磨きをかけ続けた技術や言葉じゃ言い表すことができないアプローチとかも。
S: 間違いない。これは多くの人がコラボしてできるものなんだ。おれらは集まって、一つのことに対して目線を向けるんだ。この大きなガンボに立ち返るのさ。音楽のガンボにね。
ガンボとは肉や魚介類を使ったシチューのような料理です。
とろみをつけるためにオクラを使ったりするそうです。
イ: そして特別なものを選ぶこと?
S: そう、Slyは彼のことをやるし、おれはおれのことをやる。一緒にやるってなったら、おれらは同じゴールを達成するまでさ(笑)
イ: 2月、ScientistやRobbie Shakespeareらとスタジオで作業してるSly Dunbarにインタビューする機会があった。
そこでSlyは "ジャマイカでミュージシャンたちが繰り広げてきた作品の歴史のことを多くの人は知らない。" と言っていたよ。彼は続けて "ジャマイカ政府はアーティストがレコーディングした作品をキープしない。" とも言ってた。あなたはこれについてどう思う?あなたからみて何故だと思う?
S: 元々、ジャマイカ政府は絶対にジャマイカンミュージックをケアしなかった。それは彼らがいつもレゲエと、ガンジャ、ハーブピープル、ダウンタウンの人たち、ゲットーミュージックといったものと繋げようとしていたからさ。何回も連中はこの音楽をゴミのように見てきた。でも今日、レゲエミュージックの式典で喜んでるのは奴らだ。もしレゲエが連中に取り上げられていたら、誰もレゲエのことなんか知らないだろ。おれらはひとつ。おれらはどこへでも繰り出して、ジャマイカを地図に載せる歩兵なのさ。政府は絶対にこんなおれらの助けとなることはしないだろうぜ。
イ: あなたのレゲエミュージックへの貢献に対する尊敬や何かしらのレスポンスをジャマイカ政府から受け取ったことはある?他のジャマイカ音楽でもいいから40年以上もの間何かあった?
S: ない。連中はおれらの献身に気づいてすらない。おれらは大使のようなものさ。わかるか?まぁでも正直なことを言うと、政府から感謝されることなんてどうでもいいんだ。尊敬されるなら音楽産業からの尊敬がいい。おれは誰に対しても媚は売らない。世界中のみんながすでにおれに感謝を与えてくれてる。もしおれがひとつのアワードも獲ってなくても、おれには関係ない。だってそれのためにやってるわけじゃないからね。
イ: 2月にSlyと話した時、Johnny Nashの最初の曲「Hold Me Tonight」やStudio Oneの多くのプロダクションのドラマーJoe Isaacsのようなドラマーに注目していた。そしてSlyや他の何人かのミュージシャンが結束して名誉勲章やそういった類の勲章をJoe Isaacsに与えるようジャマイカ政府に働きかけてるんだって。あなたが思う実績に見合った評価がされてないプレイヤーは誰?生きてる人でも既に亡くなった人でもどっちでもいいよ。
S: Yeah, okay. 「Drumbago」って名前のドラマーを知ってるか?Hugh Malcolm、Winston WrightやJackie Mittooのような人たちを聞くだろ。彼らはJackie Mittooと曲やったんだっけな?いや違うな、Jackie Mittooとはやってないな、聞いたことない。Tommy McCookは何だっけ?
イ: Skatalites?
S: Skatalites! Lloyd Brevettのような人たちがいるね。これらの人たちはおれがやって、継承するようになった音楽をきちっと整備したんだ。彼らが植えた木をおれは継承したのさ。
アメリカで彼らのドキュメンタリーがあるみたいなことさ。おれが漠然と聞いていた人々をたくさん見る機会があるからね。彼らは今も認識されてるんだよ。人々は彼らの話をし、おれはたくさんそれらの番組を目にする。
でもジャマイカでは再びゲットーの人々やアップタウンの人々、再びすべてにかかってるんだ。だってジャマイカがずっとやってきたやり方だろ?アップタウンや上の階層だけじゃダメ。下の階層、キングストンの一部は認識されてない。連中はおれらがジャマイカを地図に載せようとする理由をわかってないんだ。
イ: このインタビューの予定が決まった後、あなたにどんな質問をしたら良いのかSly Dunbarに聞いたんだ。彼は "Santaにジャマイカに住んでいた頃にやっていたような毎日レコーディングセッションをするのが恋しいのかどうか聞いてくれ" と言われたんだ。
S: Yes.
イ: なんで?
S: すべてのマジックが起こる場所だからだよ。それが恋しいんだ。
イ: その時間についてなんだけど、あなたたちミュージシャンが音楽をバリバリやっていたとき、毎日スタジオにいたんだよね。レコーディングやリハーサルで毎日。その時間は今の音楽制作どう違う?
S: クリエイティビティは耳にしてないね。だって今はどの曲も予定調和じゃん。テクノロジーが原因だと思う。"click-track" のせいだな。全部が全部機械的になっちまってる。
イ: そういうのは音楽を調整する方法でしょ。
S: そうだよ。おれもそう理解してる。だけどこれには問題があるとも思うんだ。おれらはfeelする代わりにいつも簡単なボタンのことを考えてしまう。レゲエミュージックの本質はfeelだからな。それとそれぞれのアーティストがその場にマナーをもって接するんだ。スタジオに行くときは、フィーリングをゲットしに行くんだ。
おれがBob Marleyのことを話す理由がそれさ。おれは自分のことをハードドラマーだと考えてるぜ。Big fillsをやるってことさ。でもBob Marleyとスタジオに入ったとき、おれはそれができなかったんだ。何かをやろうとするアイデアさえ無かった。バイブレーションを吸収しなくちゃいけなかった。これは精神的な集中なんだ。だってそれぞれのアーティストがなにかを持ち寄るから。
今日の音楽の問題は作り込まれすぎているリズムと、スタジオに行かないでリズムを作ってしまうことなんだ。Slyの質問のように毎日レコーディングしていたのが恋しいよ!おれが今聞いてるのは10,000人のアーティストが使うワン·リズムなのさ。もしシンガーが素晴らしい曲をやっても、特別じゃないなら人々には忘れられるぜ。
イ: 同じリズムを聞き続けてるんだ。
S: 言ってることがわかったかな。
イ: 当時、多く見られたクリエイティブなマインドが現在まで続く最高なリズムを作ったってわけだ。
S: Yeah. ただのワンテンポじゃない。いまの人々はこういう話をしている "(BPM)96をくれ、102をくれ。" ってね。ちがう!feelをよこせ!Bob Marleyが "セッションをよこせ。他は要らない。" って言ってたみたいにだ。
つまり、スタジオで彼は言ったんだ "音楽をおれにぶつけろ、音楽に打ちのめされても痛みは感じない。" ってね。つまりあらかじめ考えてあるアイデアを持ってスタジオに行くときのことなんだ。時々、曲はスウィングするだろうし、レゲエは特別なアティチュードやムードを持ってるから、聴く人もスウィングするんだ。それはアップテンポかもしれないし、16ビートかもしれない、8ビートだってあるし、その半分ってこともあるかもな。ただこれってアーティストのfeelに依存してるんだ。すべてはアーティストへの関心ごとさ。
多くのアーティストが今まさに "なんでおれのサウンドはあんな風にならないんだ。" という罠に囚われてる。自分のサウンドがあるはずなのにさ。これがなんで今日にBobができたことが存在しないのかの理由。いまから100年後には今日聞かれてる多くの曲なんて誰も聞いてやしない。おれらは存在しないだろうし。でも人々はBob Marleyのリサーチはやってるだろうな。学校やシンポジウム、大学でBob Marleyの曲が扱われるんだ。なぜなら彼らはとてもユニークでタイムレスだったからね。
イ: 人々は現在のような音楽を単に志さないのかな?
S: No, no, no. 言ってることがわかるか?アーティストは "グラミーが欲しいとか、Billboardヒットが欲しい、メルセデスベンツが欲しい、丘の上にでっかい家を建てたい。" と考えるんだ。でももしこれしか頭にないのであれば、誠実なアートじゃない。
おれはすべてのアーティストに言いたい。"なぜこれをやっているんだ" と自分自身に問え。世界中をまわって演奏するとき、おれは喜びや変化、エナジーや勇気を目にするんだ。わかるか?音楽が人に与えるモチベーションさ。多くのアイデアやメンタリティーが音楽によって再調節され続けてるんだよ。それこそ、おれにとってはこの上ない報いなんだ。連中がおれにアワードを与えようが与えなかろうがどうでもいいんだ。
だって毎日ミュージシャンがおれのところにきて、"あなたから影響を受けて、最初のドラムキットを買ったんだよ。" とか "あなたの演奏を聞いて音楽を始めた。あなたを観ていた。ビデオで見た直後に楽器を演奏したくなった。" って言ってくれるんだから。
イ: すげぇ。
S: おれにとって、それがなによりの報酬なんだ。だっておれは人の人生をより良くしているんだからね。
イ: ジャマイカ政府の話題に戻ろうか。これだけジャマイカンミュージックが世界中に広がってるのにも関わらず政府はKingstonでレゲエの殿堂をあまりやらないよね。これは音楽の功績やジャマイカンミュージック史への敬意の欠如だと思う?
S: Okay, そんなことは起こらない。なぜ起こらないかがわかるか?なぜなら今のミュージシャンは昔のミュージシャンよりも遥かに金を稼いでるからだ。彼らとコラボレーションしなくちゃいけなくなる.......
イ: ミュージシャン?
S: 金を稼いでるミュージシャンね。まず人々が理解しないといけないのは、アメリカのグラミーは政府主導じゃないってこと。エミーやオスカー。産業の中にいる人も一緒さ。みんなが一緒にやってるのさ。産業に携わる人間のコラボレーティブな努力なんだ。
イ: 興味深いね。Scientistがよく僕に、ミュージシャンは互いに協力して自分たちのコンサートやフェスティバルを始めなければいけないと話していた。Californiaのようにね。今のレゲエフェスティバルやコンサートを仕切ってるCaliforniaのプロモーターやプロデューサーに依存しないでいいようにだよ。それともしScientistがが直接ファンや、ミュージシャンを得たら、シーンを牛耳っている中間の人間は排除するとも言ってた。
S: Yeah, okay. これは段階を踏むことになるな。だっておれらはでっかい箱やそれに注ぎ込む巨額の金については話さない。おれらがやることについて話すぜ。団体を形作る場からみんなでやらないといけないな。いろんなビジネスみたいにさ。そしたら投資してくれる人が必要になってくる。
でもそれは産業の人々との共同作業をしなくちゃいけなくなることを意味する。もっとそれを理解することになるぜ。もしミュージアムを建設したり音楽イベントを開催することや、それらすべてを一緒にまとめるんなら、もっと理解して適正に維持される。ミュージシャンは彼らが関わってるのを知ってるからな。政府がこれをやれば、クソみたいなことになるだろうぜ。こんな言葉使いたくないんだがな。
イ: あなたはこの現状を楽観的に考えてる?
S: おれはただやらなくてはいけないことについて話しているだけだ。だってアーティストは "おれはこいつに金を費やしてない。" とか言うんだろ、わかってんだよ。もしグラミーやオスカー、エミーが無かったらと考えてみろよ。みんなすこし考えなきゃいけない。グラミーを運営するのにたくさんのスタッフが動いてるんだ。彼らは「Grammy Cares」を受けてるんだ。おれがZiggyに関わってるのを知ってるか?おれらはGrammy Caresへのことをやってるんだ。いろんなところで小さなコンサートをやってる。すべては関係してるんだよ。
イ: ファンについても付け加えて欲しい。音楽を大事にするアーティストはあなたの発言を聞くだろうから。
今やPeter Toshのミュージアムも新しくできた。一方でそのミュージアムは不十分だと感じる声もあるね。僕はジャマイカのPeter Toshミュージアムを訪れたことは無いけど、そのミュージアムに対する苦言は耳にしたよ。でもそれはBob Marleyのレガシーをジャマイカ政府がプロモーションしている規模と比べているっていうのもあるかもしれない。
S: Uh-huh.
イ: あなたはPeter Toshが受けるべき尊敬を受けていないと思う?一般的にとか、ジャマイカの上流階級とかそんな部分で。結果としてToshのレガシーのプロモーションや保護は考える時間を与えられたよね。それかバックシートに置き去りにされるか。最後にPeterの強烈な突出した部分や彼の不屈の精神や、平等の権利や正義、マリファナ合法化への疲れ知らずな攻撃性についてどう思う?Peter Toshのダークスキンさえジャマイカの一部の政治家たちや黒幕に影響を及ぼし続けている。Peterのレガシーの尊敬を邪魔したいから?Peterのレガシーが後退してること対する真実はあるの?
S: Yes, Yes. 何故だかわかるか?Peterはシステムをノックアウトしたんだ。彼は言ったよ"the shitstem" ってね。
イ: 彼は新しい言葉を作ったんだね。
S: そういう人たちに反対してね。いいリーダーは人々を愛すもんだろ。もし人々を愛さないなら、そのうちそいつは不正するぜ。彼らがPeter Toshのミュージアムを作ろうとすることは良いことだよ。Peterが "おれはお前のキャンペーンは呑まない。おれはピンクや黄色、緑色したソーダを飲まないぜ。" と言ってたのを思い出せ。そんなPeterを称える場所が必要なんだ。
Peterのレガシーを保つイベントにたくさんのラムやビールやらあるけど、そんなものはPeterに関する場にあるべきじゃない!だってPeterはそういうのをやらない男だってことをみんな知らないんだよ。Peterは自分の家にビールやアルコールを持った人間を入れなかったから!Peterは酒を飲むつもりはなかったんだ。おれがぱっと見で感じたのがそれ。おれはそれが気になるんだ。Peterならそんなこと認めないだろうから。ラムを飲みながらミュージアムに訪れる人もいるんだろうし、ラムやビールなどの酒を売るんだろうけどな。典型的なイベントになるべきでない。一定の人々がちゃんとPeterの意思に沿ったイベントにしようと懇願したのをおれは知ってる。Peterはあんな場所に絶対いないぞ。たばこ片手にPeterのまわりにいるなんてできなかった。ショットグラスやウイスキーを持った状態で彼のまわりにいれないのと同じだよ。ミュージアムは彼らのモノか?Okay. ミュージアムを作ろうとしたことは良いことだ。だがPeterの意思が全然反映されていない。彼がやろうとしていたことがだ。それよりも高いレベルであることが求められているんだ。
イ: これに関してBob MarleyとPeter Toshはなぜ違うの?Bobも平等の権利と正義やマリファナ合法化には力を注いでいたし、タフにやっていたよね。Peterが警察にマリファナのことや、そんなことを話すことによって打ちのめされていたこととまったく同じということじゃないけどさ。彼らはそういった要素をシェアして、偉大な許容とプロモーションのようなものがあったよね。音楽を愛し、楽しんでる人やBobとPeterが音楽に持ち込んだものをリスペクトするジャマイカ人が公に話していた、コマーシャルや他のことがちゃんとした社会で話題になっていたよね。これに関してBobとPeterで違いがあるのは何故なの?
S: Alright, たくさん考えなきゃな。Marley家とToshのファミリーの違い......
イ: 財団?
S: Toshの財団は自分たちの財産をハッスルと考えてない。Marleysはこれをひとつの産業として捉えているんだ。とても重要なモノとしてね。
Marleysは彼らの父や祖父の名前を尊敬している。財団は正しい人々を引き入れて、自分たちの財産を整理し、書類で彼らがやることの提案をするんだよ。一緒にするんだ。そして彼らは企画を遂行するために他の人も引き入れる。彼らは整えているんだよ! "Yeah, おれは「Bob Marley Day」とかなんとかいうショーをやれたんだ。" なんてこと彼らは言わないぜ。Marleysはコンスタントに運営されてるんだ。
そしておれはこのことは言えない、だってMarleys相手に仕事をしているからな。わかるか?父の名前を確固たるものにし続ける活動であり、人々に届けて、彼らの活動に多くの人を巻き込む。これがおれの目から見えてることだ。
イ: 一部はミスマネジメントと関係してると考えてるんだよね。ミスマネジメントという言葉は強すぎるかもしれないけど。
S: Yes!
イ: Peter Tosh財団の?
S: Yes, man! ここ見ればわかるだろ。Okay, 誰かが宝くじに買ってその大金をどう使えばいいのかわからないとき、資金運用を知っている友達を作らなきゃいけないだろ。Marleysはその観点で事を起こしてる。彼らは "これが我々が辿りたい道だ" と言うんだ。Marleysについて言いたいことは言えるが、彼らはオーガナイズしてるんだ。オーガナイズしてるんだよ!
イ: 今回ずいぶん長くインタビューしたけど、あなたに感謝してもしきれないよ。願わくば僕とこの続きのインタビューをする許可が欲しいんだ。
S: Yes man.
イ: 来年(2020年)のいつかに。まだまだあなたの歴史的なキャリアについて話すことがたくさんあるから。そして今日のインタビューはあなたがやっている最近のプロジェクトについての話で締めたいと思う。でも前に僕がレゲエミュージックや今日自分らが議論したあなたのキャリアの重要なサブジェクトを少しリストアップしたいことをやったけど、次も語り合えたらいいね。次は催眠的に音を立てる「フライングシンバル」スタイルや、Modern Drummerマガジンでのあなたのインタビューの出版に伴った騒動について話そう。
S: Oh man.
イ: そして僕が手身近に今言いたいことは、あなたのレゲエ仲間のコミュニティーのSly Dunbarのような人や他のミュージシャンの出来事にあなたがとても困惑してるということがすごく頭に残ってるんだ。Modern Drummerの件が起こったときに、これはあなたをとても怒らせた。そしてあなたはみんなが読めるreggaeville.comに公開書簡を書かなきゃいけないよ。
S: Yeah.
イ: 僕たちが再び話す前によく考えてね。でもあなたの音楽の歴史に対するリスペクトがあることが僕に伝わったよ。
S: Yeah, なぜ特定の人とインタビューしにくいかわかるか?だって彼らが飾り立てなければいけないことを人々は感じ取るから。
おれがある男に言ったことでいうと、おれはそのシンバルのスタイルを作ったわけじゃない。おれとSly DunbarはPhiladelphia出身のドラマーEarl Youngについて語り合ってたことがあったんだ。正確に言うと、おれは彼がPhiladelphia出身なのかどうかは知らない、だけど当時彼はMFSBっていうPhiladelphiaのグループで演奏してたんだ。そのグループは多くのディスコソングを "shh-shh, shh-shh" という風にプレイしてた。おれとSly はそれについて話していて、それは 「None Shall Escape the Judgement」 っていう曲をやるある日の出来事さ。
イ: Johnny Clarkeと......
S: 彼の曲じゃなかった。
イ: 彼は「None Shall Escape the Judgement」を有名にした一人だよね。誰がはじめにそれをやったのか忘れちゃった。
S: Earl Zeroだよ。もともとEarl Zeroの曲。
イ: フライングシンバルと名付けたのはBunny Leeだったよね。
S: その通り。
イ: 浸透させるためにね。
S: あの手のシンバルを聞いたときにおれは思ったんだよ、おれは今日フライングシンバルやりたいってね。一日中フライングシンバルを聴いてたよ。流行ってるからとかそんな理由でやろうと思ったわけじゃない。おれはただそれがやりたいと思って、それをやったまでのこと。Bunny Leeやその辺の人たちはそう名付けた。曲中のシンバルを急激に有名にしたのはKing Tubbyだ。だって普通はハイハットが曲を支配することなんてどうやってもないだろ。でもKing Tubbyは......
イ: high-pass filterを通してたね。
S: Yes!
イ: そうやってシンバルを引き立たせていたと。
S: その通り。まるでおれが今まで誰もやったことが無いくらいすごい演奏をしているみたいだったよ。ただおれの演奏にエンジニアが色付けしただけで存在感が増して、演奏がより輝いたんだ。一皮むけたよね。
Modern Drummerの男はおれにインタビューしてこう記事を書いた "Santa Davisはフライングシンバルをやったのは自分が最初だと言い張った。" ってね。その後のある日、Santa Manicaの桟橋でSlyと会ったら彼は "Santa, インタビュー見たよ。" って感じだったから、おれは "違うんだSly!! " と言った。マジで傷ついたよ。自分がやらなかったことにクレジットは取れないし、取りたくもない。そんなことしたくもないのに人を傷つけちゃうんだよ。
イ: なるほどね。今回はあなたがアメリカに移住したときの話だったり、Tony ChinやCaliforniaにのバンド「Big Mountain」と仕事をした話などはやってないけど、個人的に他ジャンルのアーティストと一緒になった経験についてもっと知りたいな。だって僕はあなたがIsaac Hayesとレコーディングしたのを知ってるんだから。
S: あれはjamだね。Congo Roomと呼ばれる場所でのちょっとしたjamだった「Shaft」はやんなかったけど。(笑)おれは「Shaft」をやりたかったんだよ!でもやんなかったんだ(笑)
イ: Chaka Khanとも共演したよね?
S: Levar Burtonとやった「Reading Rainbow」って曲を知ってるか?彼は「Reading Rainbow」という幼児向け番組をやっていた。PBSの番組だったと思う。Chaka Khanがこの曲を歌った。でもとても変なんだよね。だっておれはEddie Griffinと仕事をしていたんだから。彼は多くのp-funkを手掛けていて、そんな彼とおれは当時仕事していたんだ。gigをやっていたらChakaもそこにいて、ドラムを叩いていたな。おれがレコーディングを始めるためにスタジオに来たら、すでにドラムがセッティングされていたんだ。彼らが曲を流して、彼女はドラムを叩こうとしていた。"Oh Santa, ちょっと助けてくれない?" 彼女がそう言うもんだからおれは曲を聴いて、ワンテイクでやったよ。その後に彼女が曲を完成させた。Chaka Khanはその曲を愛してたよ。おれはChaka Khanとレコーディングしたと言えるね。
イ: すごい。
S: その後もおれは彼女とjamをやったよ。Dawn Pennの曲さ。"No, no,no ........"(歌う)
イ: Oh, その曲大好きだよ。
S: Yeah, おれらはHollywoodのクラブでパフォーマンスしたよ。
イ: Carlos Santanaとも共演したよね?
S: Yeah, おれらはWailing Soulsとツアーを回った。一度ステージ上で彼とjamったんだ。Wow!(笑)
イ: あのWillie Nelsonとも共演したと認識してるよ。
S: Oh Yeah. Willie Nelsonとアルバム丸々一枚やったよ。
イ: 「Countryman」?
S: Yeah. Willieとそのアルバムやったね。彼は新曲をいくつか制作しなくちゃいけなかったから、変わったことが起きたんだ。彼は新曲を作る代わりに自信の昔の曲をやると決めたんだ。彼と彼のレコード会社は問題を抱えていた。だって彼は昔の曲をレゲエバージョンに変えようとしていたから経験者が必要だったんだ。Willieはクールな男だよ。彼と仕事ができてよかった、光栄だよ。
イ: 次インタビューするときは象徴的なレゲエスターやレジェンドミュージシャンの質問をしたい。Dennis BrownとかBurning Spearといった人たちね。今日は質問の多くがPeter ToshとBob Marleyに集中しちゃった。僕たちが次会うときにその辺もカバーしたいね。
来年はあなたが今までにリリースした2枚のアルバムについてもっと掘り下げることもやりたいし。2015年にあなたのレーベルであるCarlton Santa Davisレーベルからリリースされた「Watch You Livity」と2008年にリリースされた「Da Zone」の2枚ね。
3月に行われたTechra Drumsticksのインタビューで新しいCDを制作中だと言ってたけど、そのCDについてなんか話せることはある?僕としてはあなたが取り組んだ最新アルバムの話でインタビューが終わるのもいいかなと思うんだ。それとかあなたが最新アルバムで人々に知ってほしいこととか。
S: 友達の一人とプロジェクトをやっただけさ。Detour Posseとギターを弾いているSteve Verhaultとね。おれらは彼を「Tiger Tone」と呼んでる。これはEPみたいなものさ。4曲入りのEP。すでにマスタリングまで終えてるよ。コラボレーションみたいなものさ。なぜならおれはアルバム中の2曲をやってるからさ。もうすぐリリースされるよ。
そしておれは今もう一枚の自分のCDの製作中なんだ。それもマスタリング終わった。「Africa is My Home」という作品なんだけど、CDとしてリリースするよ,baby。ITunes, Spotify、世界中すべての場所でリリースするよ。Ras Michaelも作品に参加している。彼は聖書やそのようなものの話をしているよ。アルバムのグラフィックをやる準備をしてるんだ。
イ: あなたに大きな感謝を。Santa。世界中のあなたのファンに言いたいことはある?
S: レゲエミュージックを愛しているすべての人へ。おれはみんなに感謝している。そしてただ聴き続けるんだ。感じ続けろ。素晴らしいことばかりだ。わかるか?グッドバイブをキープしろ。いろんなものを愛そうぜ。(笑)愛を広げろ。おれからのお願いはこれがすべてだ。
以上です。
行政と産業とアーティストのあり方、Peter Tosh記念館の問題が語られていましたね。なんでもかんでも有名になればいいってものじゃなく、なるべく正しい形でポジティブを発信する方法を模索しなければいけない時期なのかもしれません。
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