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この世界には心が通じ合わない宇宙人がいる。


今働いているパン屋で働き出した頃、私の接客態度に日本人だと気付かれ(ドイツ人の接客はほんとにゴ…ミ…あ、いえ、そっけない人が多い)それ以来時々一緒にお茶する仲になっていた80代のおばあさまがいらっしゃいました。

日本人が聞いたこともないような小さな街に住んでいるので隣街にすむおばあさまが唯一の日本人の知り合いです。

はじめの半年間ほどは程よい距離感で時々お茶をする感じだったのですが、引っ掛かる事が多々ありました。

それは根掘り葉掘り聞いてくる事。
家族構成、夫と私のお給料、私の出身地など。
これはもう危険だと思いやんわりかわしてたのですが、節々に伝えた情報で私の「可哀想な人」像が完成したらしく

外国に来たのにお友達が出来なくて可哀想だから声をかけてあげる
共働きしないと生きていけないぐらい困窮しているからご馳走してあげる
家族とあまりつながりがないみたいだから気にかけてあげる

「可哀想だからかまってあげる」

にシフトチェンジしていきました。

もう面倒すぎて(直球ですみません)最近では仕事が終わったら息子の勉強を見るのでって断ってたら
「息子さん、学校のお勉強についていけなくてお気の毒ね。私の娘は同じギムナジウムでも成績は常に良かったのよ。」
と脳内変換。
この方のしんどい所は、人を下げて自分を上げるという他者評価によってご自身を保っているところです。 
この方にとって孫世代にあたる私にさえそうです。
そしてご自慢の娘さんは約25年前に結婚して以来殆ど連絡をしてこないそうです。いや、娘さんのお気持ちが痛い程分かるよ。

私は多分日本在住でもママ友とかは一切作っていなかったと思います。
もちろんPTAなどの集まりや連絡等は笑顔ですると思います。
だけどプライベートで深く繋がらなくても良いと思ってる人です。
夫も同じタイプで、もし空き時間が出来たら心から趣味に没頭したり、家族と出掛けたい。
これが一致してるので夫婦として良き関係を続けていけてるのだと思います。

もちろんこのおばあさまのように人と会って、人の情報を聞き出し、それで盛り上がる仲というのも存在するのかもしれません。

でもお互いに違う宇宙出身なんです。
心の会話をしても違う宇宙語で変換されちゃう。
それがやがてストレスになっていきます。

だからアラフォーになって悟ったのは、違う宇宙に住む人とは会話が通じない事が多いのでやんわり避けようということ。
やんわりスキルばかりがレベルアップしていきます。
でもそれでいいんです。

時々、本当に希にですが心の会話が出来る人と出会います。
心地よく、慈しみ合える。
きっと同じ宇宙出身なんだと思います。

より生きやすい人生を自分らしく生きていきたいな。

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きいろ
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