いつも しらないところへ たびするきぶんだった
荒井良二さんの描く絵が好きで、荒井良二さんの展示を何度か観に行ったことがあります。
過去にはライブペインティングを観に行ったり、絵本にサインをもらったり。
好きと言う簡単な言葉で表していいのかな…
荒井良二さんの絵本をみると、自分の心の中にいつもはしまってある何かがぶわ〜って生まれてくるようなそういう感じがします。
初めて荒井良二さんの展示を観に行ったのは2009年にひとりで芦花公園駅にある世田谷文学館という場所でした。
趣味が合う人が身近にいなかったこともあって、わたしは昔からひとりで行ったことない駅で降りたり、お店に入ってみたり、ライブに行ったりとそういうことが好きでした。
近くのお店でも入ったことないところに入る時はドキドキして、小さな冒険のようで楽しかった。
ひとりでそういうところに行くくせに、1人は少しさみしいという気持ちも持ち合わせていて、でもひとりで行ってたくさんのことを感じて、味わって、胸がいっぱいになって帰ってくることが好きでした。
荒井良二さんの展示を始めて観に行った時、「日常じゃあにぃ」という言葉に触れました。
日常は慣れ親しんだものだけれど、いつだって視点を変えれば冒険のようでいて、こどものような気持ちになることができる。
荒井良二さんの絵は何だかこどもが描いたような絵みたいにみえることがあって、自分の中のこどもが喜んでいるような気持ちになります。
今日は刈谷美術館で展示されている荒井良二さんの「いつもしらないところへたびするきぶんだった」を観に行きました。
美術館の1階と2階と、隣にある茶室が全て荒井良二さんワールドになっていました。
とても見応えがありました。おすすめです!
絵本作家として有名な荒井良二さんだけど、ご本人は作家よりというも絵本が大事らしく、「絵本も描いてる人」という気持ちが強いみたいです。
そしてたくさんの絵本を作っているけれど、いつも初めて作るような気持ちで描いているんですって。
だからいつも緊張するし、でも初めてだから失敗なんて当たり前。
とっても心に響いた言葉でした。
そして「いつもしらないところへたびするきぶんだった」というタイトルにもとても惹かれます。
わたしは何だか子どものころからずーっと迷子のようなところがあると思っています。
もう自分にも小学生のこどもがいるし、世間的に見たら大人なんだけど、今も始めてのことを不安もありながら、「ちょっと面白そうだし、やってみたいからとりあえずやってみよう」って試しては「これでいいのかな?」って思ったりして、迷ったりもしています。
でもやってみたいって思ったらもうやるしかないし、迷いと寂しさとはいつも友達だった。
ひとりで知らない街に行って冒険しているみたいに初めてのことにドキドキしたり楽しくなったり、寂しさとも一緒でした。
失敗もしたり、反省もしたり。
迷いながらずっといろんなことをやってきた気がします。
たいしたことはやっていないけど、わたしにとっては冒険でした。
それが人生だなんて言ったら大袈裟だけど、もしかしたら大人になっていくことは小さい頃に初めてのことにドキドキしたり不安になったり小さな冒険をしているようなことと同じで、ずーっと旅をしているようなものなのかもしれない。
これからも楽しさと寂しさと不安も味わいながら旅を続けていけるということに感謝したいと思います。
そして絵をみただけでいろんなことを感じとる自分の面倒くさいけれど愛しい感受性とこれからもずっと友達でいたいです。
写真撮ってもOKとのことでたくさん撮りました。
一部を載せます。
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