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ベルギーを知って欲しい!!
留学生活が終わってから始めたnoteだったので、留学について綴るつもりはなかったのですが、初めて住んだ海外で、ここが私のAnother Skyなベルギーについて記憶が新鮮なうちに少し書いておこうと思います。
前提として私はベルギーもベルギーのご飯も、文化も人も大好きだということをご理解の上お読みください。
※特に裏どりなどはしてなくて、現地で自分が感じたことと見聞きしたことをもとに書いてるので、間違いがあったらすみません。
ベルギーって何語???
2023年9月から2024年7月まで、10ヶ月間ベルギーのゲント大学というところで留学生活をしておりました。
ベルギーに行った人がおおよそ最初に投げかけられるこの質問。「ベルギーって何語???」
この質問、実は一言で返すのが非常に難しくて、私はいつも
「私のいたところはオランダ語!」
と不鮮明な解答をします。
実はベルギーにはフランス語を話す集団とオランダ語を話す集団、そして少数派ですがドイツ語を話す集団がいて、公用語はこの3ヶ国語になります。
公用語が3つ!
なんだかすごく異文化共存な感じがしますよね。
私も行くまでは、フランス語を話す人とオランダ語を話す人、どうやってコミュニケーション取るんだろうとか、みんなどうやって生活してるんだろうとか純粋にワクワクしてました。
ただしベルギー王国、その実態は連邦制。
二大勢力であるオランダ語圏とフランス語圏は南北にキッパリ分かれています。
だからオランダ語を話す人とフランス語を話す人が日常的に混在しているなんてことはあまりなくて、オランダ語圏にいれば街ゆく人も標識もアナウンスもみんなオランダ語。フランス語圏にいればみんなフランス語です。
オランダ語圏の方はフランダースと呼ばれます。このワードにはみなさん聞き馴染みがあるかも知れません。ブルージュ、ゲント、アントワープ。観光地や港が多く、人口も多い地方です。フランダースに住む人は、ベルギー・オランダ語を話します。(オランダのオランダ語とは語順や単語、発音が異なります)
フランス語圏の方はワロン地方と呼ばれます。有名な都市としてはリエージュや、空港があるシャルルロワくらいでしょうか。過去はワロン地方がベルギーを支える産業の中心地だったようですが、現在は全体的に割とひっそりとした田舎の印象があります。
この二つの地域とはさらに別枠で、首都のブリュッセルがあります。ブリュッセルは基本フランス語ですが、一応首都としての体裁を保つためなのか、駅はフランス語名とオランダ語名が両方表記されていたりします。ただしベルギーの友達に話を聞くと、「ブリュッセルがフランス語の次に大切にしてるのは英語で、オランダ語は軽視されてる」とのこと。
(これに加えてドイツ語を話す地域もあるのですが、人口が非常に少ないですし、ベルギーの現地の授業でも地理や歴史となると基本はフランダースとワロンそしてブリュッセル、みたいな軸で語られることが多いので省略します)
国鉄は共通ですが、バスやトラム(路面電車)の運営会社はフランダースと首都のブリュッセルで別ですし、フランダースには存在しない公共交通機関がワロン地方だけで運行していたりもします。なんて観光客に厳しい!!!
少し話がそれましたが、最初の質問に戻ると、
「ベルギーはフランス語、オランダ語、ドイツ語が公用語だけど滞在地域によって日常生活で使う言語は異なるし、私はオランダ語圏のフランダース地方に大学と寮があったから、オランダ語しか使ってなかったよ」
がこの質問の答えになります。
ベルギーといえば???
では多少ベルギーの解像度が上がったところで、ベルギーといえば何を思い浮かべるでしょうか?
会話のきっかけとしてはみんな
「ベルギーチョコレート食べるのー?」
と聞いてくれます。ベルギーチョコ、有名ですよね。
………全然食べません。
ベルギーチョコレートってそもそも加工はベルギーだけど、別に原料はベルギー産ではありません。ベルギーでカカオなんか採れません。
軽く調べたら、ベルギーではカカオバター100%のチョコレートを作っているようです。でもじゃあだからと言って、「ベルギーチョコレートならではの味」とかは素人目にはわからないし、ブランドや商品よってあまりにも違います。(全部めちゃくちゃ美味しいのは本当にその通りです)
なにより、ちゃんとチョコレートを買おうと思ったら1粒安くても200円はします。日本から留学に来た、円安に苦しむ限界大学生からしたら高級品です。
代わりに留学生の強い味方なのは
ワッフル、フリッツ、ビール
この激太り3点セットです。
ワッフルはパン屋さんのも美味しいし、人生で1番美味しいワッフルは、Gent-sint-Pieters駅構内にある小さなワッフルスタンドのワッフルでした。(現在は駅の開発工事のためになくなっています。終わったら戻ってくるのかは謎です。本当に美味しかったし、店員さんもいい人だったから復活して欲しい)
フリッツは、マックのLサイズなんて比じゃないくらいのデカすぎる量が€5とかで売ってます。しかも美味しい。日本ので1番近いポテトはどこで売ってるか討論したんですが、おそらくモスのポテトが1番似てるのではという結論に至りました。ホクホクで美味しいポテトが安く食べれます。ソースやトッピングのカスタムも楽しい。
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ビールは、もうアルコール飲むってなったらビールしかないです。普通にカクテルとか高すぎてもう手が出せない。小さめのグラスに入ったジントニに1000円とか払わなきゃいけないのが解せなくて飲めませんでした。ビールは安いし美味しい。ベルギービール、恋しいです。
というわけで、ベルギーといえば???の答えの現実的な回答は、ワッフル、フリッツ、ビールです。
観光地のおすすめは???
ベルギーの観光地のおすすめは、私が住んでいた街、ブルージュです。とにかく美しい。かわいい。コンパクト。観光もしやすいし、街が観光客慣れしてるのでみんな英語もペラペラ(基本ベルギーの若い方は皆さん英語喋れますが)。
「天井のない美術館」なんて言われたりしますが、私は本当にみんなが「ヨーロッパの街を思い浮かべて」と言われて思い浮かべるものに1番近いのではと思っています。
馬車が行き交う道路、運河のほとりには白鳥が住んでいて、優雅に泳いでいます。中心に進むと大きな広場とカラフルな建物たち、そして一際目立つ時計塔と美しいゴシック様式の市庁舎。本当に初めて街の真ん中に出た時の感動は忘れられません。
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ただし、ブルージュには一つだけ欠点があって、それは「雨が降るとつまらない」ことです。
基本街を歩き回ることによって楽しめる観光地なので、雨が降って歩くモチベが下がると圧倒的につまらなくなります。
でももし晴れたら、きっと素晴らしい体験になることを保証します。ぜひ気になったお店に立ち寄ったり、ホットチョコレートを飲んだり、パン屋さんでパンを買ってみたり、伝統工芸のレース編みの小物を買ってみたりしてみてください。
住んでいたこともあってブルージュに思い入れがあるのは間違いないので、思い出フィルターがかかって高評価になっていることはまあ否定しませんが、本当に観光地としては、治安の良さも含めてフランダースがおすすめです。
アントワープ、ゲント、ブルージュ、ルーベン、イーペルあたりにいけば、ベルギーらしさを感じれると思います。(ちなみに各方面から怒られそうですが、現地の日本人学生からのブリュッセルの評判は悪めです。とにかく治安が悪いし怖い。観光地周りは比較的安全だけど混んでる。って感じで、初めてベルギー来てとりあえず有名なグランパレスとか小便小僧みて大きい美術館行きたい!!くらいなら楽しめるけど、正直住む街ではないし個人的にはあまり泊まる街でもない気がします。いいホテルはたくさんありますが。バックパッカーにはお勧めできません。)
ベルギーって??
ヨーロッパの真ん中。イギリスも海峡挟んでお隣。他の国へのアクセスも抜群。
多文化異文化「共存」というよりは、「平和的棲み分け」の国。
観光にはフランダース地方の都市たちがおすすめ。言い忘れてましたが端から端まで国鉄で3時間かかるかかからないかくらいの小さな国ですので、頑張れば1日で数都市回れると思います。
行った時にはビールとポテト、ワッフル余裕がある方はチョコレートやムール貝もぜひ