Funkot 元ネタ集|フレーズ編②
▼はじめに
「Funkotを聴いてるとよく出るこのフレーズってなんだろう?」という方へ向けて作った記事です。頻出フレーズとその名称、さらにその元ネタを記載しています。
Funkotには頻繁に使われる定番のフレーズ(メロディ)があり、曲中に唐突に現れることもしばしばです。それらを知らなくても楽しめますが、知ったらもっと楽しめますので、興味のある方はぜひどうぞ。
ネット上にはプロが執筆された同じ内容の記事が多数あります。最下部にいくつかを掲載しますので、まずはそちらをお読みいただくことをオススメします。本記事もそれらの内容の多くを踏襲しています。
方針として、そのフレーズが実際に使われている楽曲も併せて数曲紹介するようにしています。読者の利便性に資するため、その場で聞ける(SoundcloudまたはBandcampで聞ける)もののみを紹介しています。
なお両方のサイトにアップロードされているものは後者を掲載しています。是非買ってください。
CDのみの収録曲は掲載していません。ごめんなさい。
なおFunkotにはフレーズのみならず声ネタでも頻繁に使われるものがあります。冗長になるため本記事ではフレーズのみを取り上げています。
声ネタについては別記事にまとめ、本記事の最下部にリンクを掲載しておりますので、ご参照ください。
それではどうぞ。
・My Lecon
韓国のアイドルグループjtLの韓国語ヒップホップ、『My Lecon』(2001年)です。
経緯は不明ですがインドネシアで大流行したらしく、イントロのフレーズがFunkotでもよく使われています。そして同じく経緯不明ながらインドネシア現地の軍楽隊や警察音楽隊の定番曲でもあるっぽいです。ただし筆者の主観ですが、2022年現在ではこの曲をサンプリングしたFunkotは耳にする機会は減ってきた印象です。
20年以上前の古い曲ですが、2022年現在ではこれをBreakbeat※にリミックスした曲がTikTokで再流行しているらしいです。なのでもしかしたらFunkotでも再び聞く機会が増えるかもしれません。
※FunkotのDB部分のみのようなジャンル。最近の現地ではFunkotよりこちらの方が主流になりつつあるらしいです
■使用例
8:30~ 以前ご紹介したアンセム『Tokyo Drift』のリミックス。DB部分で使われています。日本×韓国×インドネシア=最強。
1:04~ Jimmy J & Cru-L-Tの『Six Days』のリミックス。イントロでアンセムフレーズが使われる王道なパターン。
・Streets of Cairo
『The Streets of Cairo』、『The Poor Little Country Maid』、『Arabian riff』など様々な呼び名がある19世紀の曲です。
古くからある有名なメロディということで、Funkotに限らず色々な曲でサンプリングされています。いちばん有名なのはKe$ha『Take It Off』ですかね。
FunkotにおいてはどちらかというとThe 2 Live Crewの『Savage In The Sack』の文脈から持ってきたのかな~という印象です。声ネタ編でも解説したとおり、彼らの曲はFunkotで多数サンプリングされているので。
■使用例
6:10~
4:24~ 裏で同じくアンセムフレーズである『Power of Magic』も流れています
・777
筆者には元ネタがわからない定番フレーズその1、『777』です。『VIVA 777』と呼ばれることもあるようです。
観測できるかぎりFunkot黎明期の2000年代中頃くらいにはあったようです。元ネタがあるのか、現地DJのオリジナルメロディなのか、筆者には一切不明です。ただし結構無視できないレベルでサンプリングされていますので、ご紹介しておきます。
1:00~
4:42~
4:25~
・Millenium Dream
『Millenium Dream』※として知られるフレーズ。
元ネタは『Stars』というトランスのようです。映画『エクソシスト』のテーマである『Tubular Bells』に非常に似てるんですが、同曲のトランスアレンジなんですかね?(戦メリとHeart of asiaの関係のような)
名称の由来はFunkot成立以前のHouse時代からFunkot黎明期にかけて活動していた「C2 House」という現地Remixerによる2001年くらいのリミックスだそうです。
※細かい話ですが、「l(エル)」と「n」の数で結構表記ゆれが多いです。英語のスペルは「Millennium」が正しいですが(lとnが2つ)、インドネシア語だといずれも1つで「Milenium」になるのが影響してるのかなと……
■使用例
3:08~
インドネシア現地トップDJであるApin 17(Living Mirage)氏によるFunkotの制作解説動画。メロディ打ち込み編の曲として使われています。
・God Is a Girl
ここからはGroove Coverage楽曲のご紹介です。同グループの曲はメロディも声ネタもFunkotで頻繁にサンプリングされています※ので、代表的なものをご紹介していきます。
※Funkotにかぎらず台湾ハンズアップこと芭樂や、マレーシアの高速ハンズアップこと揺頭(Fengtau)など、アジアンダンスミュージック全般で頻繁に耳にする印象です
■使用例
・Runaway
こちらはどちらかというとフレーズよりも、サビ部分が声ネタとして使われていることが多い印象です。
■使用例
0:42~ イントロの声ネタとして使われているパターン。Runawayはイントロの声ネタとして使われるのが王道パターンですね。
0:42~ こちらのFREE DLアルバムに収録のトラック8、Lietさんの『Our Resistance Pumpin』のイントロで声ネタとして使われています。また声ネタが終わったあとのメロディは同じくアンセムである『Kucing Garong』です。
Funkotのイントロは展開が(ほぼ)決まっており、かつ同じ180BPMなので、上記と同じく42秒から始まっています。ただしこちらは上記と異なり、その後の歌詞である「Ooo I want to runaway~」まで含んでいるパターンですね。
・Ravers Fantasy
Handsupつながりでこちらもご紹介します。
頻繁に使われている……わけではないのですが、思い出した頃に耳にするって感じですかね。あと最近はあまり聞かない印象です。
とはいえ無視できない数はサンプリングされています。
■使用例
手持ちで掲載できるものはありませんでした……
・Buka Dikit Joss
ここからはダンドゥット系楽曲のご紹介です。
このあたりはメロディがサンプリングされているというより、現地で大流行したものがそのままFunkotにリミックスされ、日本インドネシア問わずアンセムとなっているものが多いです。
Juwita Baharの『Buka Dikit Joss』。どういう意味かは筆者も知りません。ただ合いの手みたいに「Buka Dikit Joss!」って叫ぶと楽しいです。
■使用例
手持ちで掲載できるものはありませんでした……
・Hello Dangdut
Rita Sugiartoの『Hello Dangdut』。歌詞の内容は筆者もわかりません。ただ歌詞に合わせて「Halo, halo, halo~」「 Yang, yang, yang, digoyang-goyang, yang~」って歌うと楽しいです。
■使用例
・KOPI DANGDUT
『コーヒールンバ』のインドネシア語ダンドゥットバージョン、『KOPI DANGDUT』です。
世界中で流行した曲だそうで、国内でも井上陽水をはじめ色んな方がカバーされています。
これも「KOPI DANGDUT!」って合いの手を入れて楽しみましょう。なんなら日本語歌詞で歌ってもいいと思います。
■使用例
手持ちで掲載できるものはありませんでした……
▼同内容の先駆者様
DJ KISS aka soloist School Of Funkot mix 2012
Dugem Rising™ JMBS - CLASSIC FUNKOT MIX(Youtubeリンク)
Funkot Classic Tune Mix
※現在リンク切れ
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