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結束バンド NEW EP「We will」を聴いて、これは解散後のアルバムだと思ってしまった

少し未来の結束バンドのメンバーがそれぞれデモを持ち寄り作りあげたコンセプトEP「We will」

ちょっと未来と言いつつも、曲や歌い方、歌詞を聴いているとかなり重めの困難を超えてきたように感じる。
「あなたたち一回解散とか挟みました?」ぐらいよ、もう。

惑う星

トリッキーだが2曲目から紹介させてくれ。一番これがわかりやすいんだ。
山田リョウがボーカルをつとめる曲。

まずはタイトル。

作詞の後藤ひとりは『星座になれたら』でメンバーを星に例えてくれた。あんなに臆病な女の子が、あなたは星だと言ってくれたんだよ。それに”惑う”なんてネガティブなワードをつけるなんて、悲しいよな。

そんで結束バンドで一番最初に作った曲は『ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)』
活動を続けていくにつれて個性が薄れて、売れ線の曲ばかりになっていくのを恐れている山田リョウがこういうタイトルをつけるのも、何か初志貫徹できなかった出来事があったのかなと思ってしまう。

では、音楽に触れていこう。

今回、山田リョウの普段の雰囲気からは考えられないくらい必死に歌っている。音楽的な美しさを歌う曲ではなくて、言葉の一つ一つに魂を込めて明確に何かを伝えようとしている。

間奏では『カラカラ』で聴けたとんでもない透明感の歌声を味わえるものの、曲全体と通して必死な印象が拭えない。

いくつか歌詞をピックアップする。
「君が残した光を集めて この夜を少しずつ生きていくよ」
リョウさんなら”夜”を優しいものだと捉えていてもおかしくないけれど、「君が残した光を集めて」と前置きがあると話が変わってくる。

やっぱ解散してませんか、あなたたち。ないしは誰か抜けた?楽しかった結束バンドの思い出を胸に乗り越えようとしてませんか、何かを。

極め付けはこれ「星を繋いで神話を作ろう 誰かに壊されてしまわぬように」
あのねぇ!何かが起きないと「誰かに壊されてしまわうぬように」なんてフレーズは出ないですよね!?リョウさん!?それをあろうことかこんなに一生懸命歌って……しかもサビ。ファンは……ボキは……不安になって泣いてしまいます。

全曲レビューするので、すまんが待っててくれ

とりあえず今日はここまで。
このアルバムはかなり楽しい。必聴です。

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