薬ってなんで効くの?
え、なんで? なんで薬を飲むと痛いところが痛くなくなるの? なんで39度あった高熱が36度に戻るの? なんで? 生物の授業でやったような気もするし、やってない気もする。
かといって解説文を読んでも、今の回路じゃ理解できなさそう。
え、薬ってなんで効くの?
作った人だれなん?
野口英世? ちがうか。
だれががんばったん?
北里柴三郎? ちがうか。
陽性だと言われたのが日曜日で、今日が金曜日だから、まるまる5日が経つ。熱は下がり、のどが少しイガイガする。高熱を出した妻の熱が下がったかと思ったら、私にはなかった症状で泣くほど苦しんでいる。
のどが痛いらしい。
かわいそうに。なんてかわいそうなんだ。
のどが痛くて泣いてる大人を見たことがありますか? 私はあります。うちの妻です。もう見てられません。
痰が絡んで窒息しそうになる、なんてコメディなこと言ってる大人を見たことがありますか? 私はあります。うちの妻です。あぁ、とにかくかわいそう。
ただただパニクる夫。
「のどが取れそうだよ〜」と泣く妻の手をとって「頑張れ、頑張れ!」しか言えない無学な私。
「窒息しそうだ〜」と言って泣く妻に「ポ、ポカリ! これ!」と手渡すけど「飲めない〜」と泣く妻にオロオロする私。
オロオロ〜。
しかし、この世界線には「薬」がある。
下がらない高熱も、たちどころに下がる。
つらいのどの痛みも、少し緩和される。
え、なんで?
私がどれだけ妻を励ましても熱は下がらないのに、なんであのミンティア的な、豆的なやつを飲んだら、楽になるの? 仙豆じゃん。
あの白い豆は、なんなん?
なにを凝縮した物質なん?
あの物質はなんじゃったん?
はぁ、つらい。
そんなわけだから、現代医学を推し進めてくれた過去の偉人たち、名もなき人たちに感謝しないとなぁ、と思った金曜日でありました。
◾️新薬ハラヘランという薬があって、という話