有力VCから探る起業のネタ(過去分)
こんにちは。
このnoteでは米国有力VCからの調達事例を参考に、日本で起業するネタについて発信していきます。
主観ですが、米国でシリーズA,Bを終えた段階の会社の業種は日本で起業するネタとしてちょうど良いと思っています。シードだと早すぎで、シリーズC以降は日本にも波がきているころで少し遅いかなって感じがしてます。
今週のネタは、過去4件というラインナップでお送りします。
4月16日:Greenbits
●設立:2014年
●調達:シリーズB
●リード投資家:Tiger Global Management
●事業概要:
マリファナビジネス専用のPOSシステムを提供。マリファナの売買は州で法律が設けられており、売買できる量やトランザクションの報告が義務付けられている。当社のPOSシステムは報告ツールや売買できる上限が設定されているため、自動的に報告書類や上限が超えそうな旨を知らせてくれる。
●解決課題:
・マリファナビジネスにおける報告義務の繁雑化を効率化
●所感:
本テーマはアメリカならではあり、日本でそのままできるアイディアとなると難しいケースだ。しかし、ある特定の企業や業界においては、要件等を政府に報告する義務がある。(派遣会社とか)それらに本件のようなアイディアは応用できるのではないか。
5月12日:Sleeper
●設立:2015年
●調達:シリーズB
●リード投資家:a16z
●事業概要:
スポーツ向けSNS・ゲーミングプラットフォームの「Sleeper」を提供。当社は、実際のプロスポーツ球団をベースに、仮想のスポーツリーグを楽しめるプラットフォーム。ゲームに加えてリアルタイム性を持つSNS要素を含んでいるのも当社の特徴である。
●解決課題:
・ゲーマー同士リアルタイムで空間を共有できなかった体験を実現化
●所感:
eスポーツ始め、リアルのスポーツをリアルタイムに共有できるのは初の試み。スポーツを通じてオフラインで交流していた体験をオフライン・オンライン両方のスポーツをスマホで共有できる仕組みを作ったのは革新的で非常に面白いと思う。
5月27日:Siren
●設立:2015年
●調達:シリーズB
●リード投資家:Anathem Ventures
●事業概要:
糖尿病患者の足の健康をモニタして危険な状態を早期に発見する、スマートウェアラブル靴下を開発。ソックスは足の6カ所で体温を測り、気づかなかった傷を見つける。ソックスはBluetoothでスマートフォンと接続可能で、専用アプリで患者自身が足の状態をチェックできる。そして、その情報が医師にも届いて患者の状態をモニターできる。
●解決課題:
・糖尿病重症化による足の切断
●所感:
コロナの中、病院は緊急性の低い外来を制限している。足の定期検査なんて緊急性も低いだろうが当社のソックスを履くと、患者の医師が遠くからでも足の健康をモニタできるのは良い。さらに糖尿病患者が足を切断する原因のほとんどが、傷に長期間気づかない点に着目し靴下に目をつけたのも面白い。
6月16日:Zycada
●設立:2016年
●調達:シリーズB
●リード投資家:Khosla Ventures
●事業概要:
ECやライブストリーミングを運営する企業向けに、高速ネットワーク環境を提供。ボット技術を活用することで、Amazonと比較し、WebコンテンツのローディングスピードなどTTI(Time to Interactive)を10倍高速化できる。
●解決課題:
・サイトのローディングスピード遅延によるユーザー離れを防ぐ
●所感:
ECやオンラインゲームを使用するときにローディングが遅いとイライラし離脱することはよくある現象だと思う。当社はそこに注目し、アプリケーションネットワークを統合しサイトに合わせた処理能力をマッチングさせることで、too muchにならないように(例えば、通常ECサイトではオンラインゲーム並みの処理能力は不要だ)スピードを改善しているのが特徴だ。
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今週は以上です!
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