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スポーツをD.I.Yする?-vol.2


どうも、MLA+研究所 上級常成士(Exective DReconstructer of Works)の西田です。
ついに、待ちに待った、vol.2!!
vol.1の投稿日を見たら、5月26日でしたね。1カ月以上経ってしまいました。
早く更新しなきゃ、とは思ってはいたのです。色々あって、なかなか手が付けられず気が付いたら7月です。まぁ、毎月連載とは言ってないんで(笑)、そのへんは大目にみてください。とはいえ、間を空けすぎるのは書き手としてもまずいことがありますよね。その時の文章のノリというか、テンションというか、自分の中の考えとか価値観も日々変化するので、当初想定していた連載内容とは異なっていく可能性もありえます。「鮮度が命!」な面はあるよなぁと。
さて、鮮度が取り戻せるのかはわかりませんが、この記事は連載のvol.2です。ということは、vol.1があったわけですね(ハイ、下記リンクに注目)。

知らない間に、20人以上の方が、スキをつけてくださっていて、ありがとうございます。まだnoteのシステムを全部把握しているわけではなく、頻繁に開いて確認してるわけでもないので、通知がけっこう溜まっていることに若干アタフタしました(笑)。こんなぽっと出の人間の記事にリアクションしていただけると思っていなかったので、よろしければ今回も読んでもらえると嬉しいです。


本題

さて、本題に入りましょう。
学校に行けば、必ず時間割に組み込まれている体育の授業。
でも、体育の授業に色んな事情で参加できないまま卒業を迎えてしまう、という人がいます。例えば、病気や体質といった「体が弱い」という理由が、参加するハードルを上げてしまっているために、体育の授業を諦めてしまっている、ということがあると、ある学生の妹さんのお話を交えながら前回紹介しました。
妹さんのような人が、どうすれば授業に参加できるのかを、今回から具体的に考えてみます。

妹さんの実情はわからないので、ここからは仮定(私の憶測)を立てる必要があります。学生のコメントを読む限り、「体育は」諦めているという感じなので、他の授業には参加できていそうです。体育の授業は見学という形をとっているのでしょうか。仮にそうだとすると、激しい運動はできなくて(通学は自力でできているならば、歩くなど、心肺に負担をかけない運動なら問題ないのだろうか)、じっと傍から授業見学している、という状況を想定して、私だったらこういう授業案を考えてみる、というのを以下書いてみます。

授業案①

仮に、とあるクラスで、授業見学(座ったり歩いたり)はできるけれど、激しい運動はできない子どもがいるとします。そのような子どもが、「座ったままor激しい動きをせずとも体育に参加できる」方法ってどんなものがあるのでしょうか。
手足を動かすことにそれほど問題がないなら、全員立ったり、走ったりするのを制限or禁止した運動・スポーツを考えると、授業への参加のハードルは下げられそうです。
どのような種目をやるのかによりますけれど、この考え方で例えば、サッカーをアレンジするとこんなラフ案が思いつきました(既存のサッカーを分解し「サッカー」を再構築してみる)。
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①プレイヤーは、ある固定された範囲内でしか行動できない。
②行動のうち、ドリブルは、固定された範囲でのみできる。
③原則パスを使ってゴールまでボールを運ぶ。パスもドリブル同様、固定された範囲からのみできる。
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という感じです。
サッカーのようなスポーツは、「運動量」が求められます。いわゆる「スタミナ」が豊富であることはアドバンテージになります(もちろん、ボールコントロールといった、テクニックの有無も重要です)。プレイヤーたちのテクニックにあまり差が見られない場合は、一人ひとりがどれだけ効率よく動き回れるかが、勝敗を左右する可能性が高いです。
ここで、一定の「運動量」を有していることが、授業に参加するために必要な条件になっているのではないか、という考えが浮かびます。ならば、そこに制限をかけるだけで、既存のものをアレンジする可能性が開けるんじゃないか、そういう思いつきから運動量を制限する条件を設定した、という感じです。
これで、ゲームがすぐに成立するかは、実際やってみないとわかりません(試行錯誤が必要です)。
しかし、こういうラフ案を示して、「この条件をクリアしたゲームがつくれるかな?」と、子どもたち課題を与えるだけでも、結構盛り上がってくれそうだな、とは思います。
1チームのプレイヤーは、一般的な11人が適切なのか?(増減は自由に設定できる)、フィールドの広さはどれくらい必要なのか?(運動量を制限するなら狭くする方がいいでしょうか)、固定される行動範囲はどれくらいの広さと形にするのか?、既存のルールだけでは対応しきれないので、ルールをアレンジすることも必要なのでは?
といった事柄が、検討課題として浮上してくるはずです(どう示して、議論に持っていくのかは、少し工夫が必要です)。
というか、そういう話に成っていく方が楽しい気がします。正直、私が挙げたラフ案に、それほど深い意味はありません(こうしろ、ということではありません)。簡単な方法で運動量(激しく動き回ること)を制限できれば、なんでもいいと思います(みなさんならどうやって、制限しますか?)。授業者にとって大事なことは、既存のサッカーのやり方が通用しないと感じたなら、既存のイメージを分解して(崩して)、みんなでアイデアを出しながら、自分たちの知らない「サッカー」像を再構築(アレンジ)できるキッカケをつくることです。これは、別の例えでいうなら、ゲームバランスが偏り始めると、❝バランス調整が入って、レギュレーションが変更されること❞、と同じようなことです(遊戯王とかでよく見るでしょう?)。それを私は、「アレンジ」と呼んでいるだけです。

アレンジの効能 授業者ができること

こういうアレンジのいいところは、きっかけは授業に参加できない一人の子どもの問題だったとしても、実はその子だけの問題ではないのではないか、ということに、授業者や子どもたちが気づかされることです(授業に参加できない子が「先生」なのです)。
例えば、授業に参加していても、運動・スポーツを楽しめていない、体力に自信がない子どももいるはずです。物理的には参加していたとしても、内心「早く終わってくれ」と思うことは、往々にしてあります。
今回検討したように、知らないうちに「運動量」ばかりを強調する授業をやり続けてしまうと、運動嫌い、スポーツ嫌いを生み出してしまうことにもなってしまう気がします。正直私も、球技系は好きでしたが、水泳やマット運動は、内心ちょっとだけ「早く終わってくれ」と思っていました(笑)
少なくとも、体育の授業は、運動嫌い、スポーツ嫌いの子どもを増やすことが目的ではないはずです。また、身体を動かすだけが全て、というわけでもありません。その運動やスポーツについてクラスの中で深く知り、学んでいくこともまた、授業として重要なことだと思います。
「運動量」に制限のある子がクラスにいるとき、その子がどうすれば一緒にPLAYできるのか?をクラスに問いかけて、クラスの仲間に頼ってみる、というのも授業者としてできることではないでしょうか?
もちろん、一定の学年でないと複雑な議論をすることは難しい場合もあります。なので、授業者側で、ある程度形になるサッカーのアレンジ版を用意して体験させる中で、子どもたちにさらにアレンジさせる、という手法もありだと思います。

まとめ

今回は、「運動量」に着目して、運動量を制限した「動き回らなくていいサッカー」をつくることはできないか、ということを考えてみました。かなりラフなものなので、もっと詳細にこのサッカーを構想しようと思えばできそうですが、それはそういう具体的な機会があったときにしたいと思います。字数とか私の能力の問題もありますが、私一人で考えるより、誰かとあーだこーだ言いながらつくってみたいのです(その方が楽しいと思うので)。それに、あまり詳細を詰めすぎると、一緒に授業を進める子どもたちの実情によっては、通用しない可能性もあります(授業って、ナマモノなんですよね)。そういう理由もあって、ゆるゆるなアイデアとなっております。
次回は、今回のラフ案とは違ったアプローチはないだろうか、ということを考えてみようと思います。
それでは!

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