生きる楽しさがないなら、買う楽しさでも【The-edit】
〝君を幸せにさせるものは、それだけですごい価値があるんだから、ちゃんと対価も支払うべきなの"
小学生ごろゲームに課金したい(NEXONのmaplestoryというゲームでして、金額は3000円程度だった気がします)と言ったときも、中学生ごろ好きなアーティストのコンサートを見に(ソウル)行きたいと言ったときも(日本だと東京と名古屋程度の距離)お父さんはいつもそうでした。もちろん、それが私の価値観に大きな影響を与えたのは、言うまでもないでしょう。
何を消費するかは、その人がどんな人なのかについて多くのことを説明してくれると思ってます。少なくとも私はそういう人間です。好きなものにはお金も時間も愛情もたっぷり使ってます。人見知りで、おしゃべりなタイプでもないですが、好きなことについて話すときは変わります。びっくりするほどおしゃべりになります。でも、話すだけじゃなく、聞くのも大好きです!
私みたいな人なら絶対好きになる!(*韓国語が分かる方限定)と思います。
韓国のレビュー中心のメディア【The-edit】
まず、キャッチコピーからもう大好きです。
「生きる(live)楽しさがないなら、買う(Buy)楽しさでも」
【The-edit】のコンセプトと価値観が分かりやすいからという理由もありますが、韓国語では「生きる」と「買う」が同じく「사는」と表記されて、「사는(live) 재미가 없으면 사는(Buy) 재미라도」と表記されるので、そこのセンスも好きなポイントです。
【The-edit】はITメディア出身の女性2名(Editor MとEditor H)の「自分のもの」を作りたいという思いからはじまったようです。Youtubeやfacebookなどをベースでやることが多い韓国の新しいメディア(MAKEUSのDingoなど)とは異なって独自のホームページ(ウェブマガジン)を持っているのも「自分のもの」を作りたかったかららしいです。(ホームページだけではなくFacebook、instagram、Youtube、さらにnaverブログとmediumを真似したような韓国のサービスbrunchにもコンテンツを出してます。)
そして、ホームページでこだわっているのが「きれいである」ことらしいです。
【The-edit】はエディターの趣味・好み・キャラクターを前面に出しています。レビューだけど製品の話よりもエディターの話が多いこともよくあります。自分が思う価値について話してるからです。
例えば、Editor Hが書いたiPad mini 5のレビューは「60歳になった母親のためにプラダのバッグをプレゼントしたけど、母親はそんなに喜んではない気がした-母親にブランド品をプレゼントしたという自己満だけな気がした-それで、サプライズにiPad mini 5をプレゼントしたらプラダをもらったときより何倍も嬉しそうな母親がいた。」という話から始まります。
その後、iPad mini 5がどういう機能を持っている製品なのかを説明。最後はまたEditor Hの母親がiPad mini 5で使っているアプリの紹介。E-BOOKを読んだり、パズルゲームをやったり。そして、「レビュー」を仕事としてやって様々な製品に触れてる自分は気づかなかった、母親が使うのをみてから思った価値について語ることでレビューは終わります。
検索すればどんな情報でもすぐ得られる時代です。でも、何かを選ぶときって客観的な情報だけじゃなくて、経験や価値観など、色んな主観的要素が影響しますし、同じ製品でも人によって思う価値は変わりますよね。【The-edit】のレビューは主観的です。レビューをみてるとその人の好き嫌いが分かるぐらい。そのためか、あるレビューをみて共感したら、他のものはどう考えているか気になっちゃいます。そう、「何」をレビューしてるかよりも「誰が」レビューしてるのかが重要になるんです。ちなみに私はタバコ吸わないし匂い嫌いなんですけど、Editor Mの電子タバコレビューは全部みてます。笑。
【The-edit】もこれを理解してるから、【The-edit】ぽくないもの、きれいじゃないものは出さないし、ホームページはいつも「きれいである」ようにこだわっているようです。
「どうせ働くなら」 ポルト1カ月生活/デジタルノマド
私が【The-edit】を知ったのは、Youtubeのおすすめに出たこの動画でした。あんなにレビューの話をしたのに、きっかけはレビューではなく、ポルトでの1カ月生活を撮影した動画です。笑。
好きなことがやりたくて起業して、最初は徹夜さえ楽しかったのに、いつの間にか不安になって疲れてしまったーその思いから、「じゃ、やってみなかったことをやろう」と、チケットを買って全社員が(*この時は3名)ポルトにいく。単なる旅行ではなく、いわばデジタルノマド。普段と同じく仕事をやっても、場所が変わるだけで新しい経験になる。
でも、本質は【The-edit】のレビューと変わらないと思ってます。【The-edit】の価値は、その人たちが何をどう思っているかと、それを表現するスキルにあるので。
Youtuberやブロガーのようなインフルエンサーとも似てるかと思いますが、【The-edit】は個人ではなく会社で、いい意味でお金を稼ぐためにやっているプロ感があります。このモデルでどこまで成長できるかは気になりますけど。とにかく見ていて楽しいコンテンツを作っているので、これからも読者として楽しみにしています。
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