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【Computer Science留学_02】受験計画作成とアメリカ大学院探し

こんにちは。デロイトトーマツコンサルティングという会社を辞めて、YouTuberをしながらアメリカの南カリフォルニア大学院に進学している人間です。

4回に分けて、アメリカ大学院のComputer Scienceを受験した体験談や役立つ情報を書いています。本日は第2回目です。

第1回:こちら
第2回:こちら
第3回:こちら
第4回:こちら

意外と知らないアメリカ大学院の前提

前提として、アメリカの大学は「セメスター制」が一般的であり、「1〜5月の春学期(Spring Semester)」と「9〜12月の秋学期(Fall Semester)」の2つで構成されます。春学期の後には3ヶ月程度の夏休み、秋学期の後には1ヶ月程度の冬休みがあります。

そして、多くの大学院は秋学期入学を前年の11月〜1月の間で募集し、順次合格通知を出していきま。稀に春学期入学を前年の8〜9月くらいに募集する大学もあります。

また、日本の大学院は「1つの研究室に集まって少人数で研究する」という内容が一般的ですが、アメリカの大学院ではゼミ形式ではなく、講義を受けるコースワーク中心で学ぶことが一般的です。学ぶ内容もより実践的です。

この前提を踏まえて内容をご覧ください。

意外と短い大学院受験

僕の大学院受験スケジュールは以下の通りです。

ご覧の通り試験対策に時間を喰われていますが、その他は意外とあっさり終わった感覚です。

タスクについては次回詳しく説明するので、まずはスケジュールの概要だけ理解してください。受験対策は2023年1月から本格的な対策を開始し、2024年1月に完了しました。その後3月くらいからチラホラと合否が出揃い、5月から留学準備、8月に渡米という時間軸です。(ちなみに、大学によっては4〜5月まで出願を受け付けているところもあるので、時間が無いからと言って諦めないでください。)

また、1校だけ春学期の出願が許されていたので、ダメ元で2023年8月に出願を挟んでいます。締め切り効果で高速で書類を準備し、かつ意外とめんどくさい出願手続きを経験できたので、挟んでおいて良かったです。

具体的なプロセスの説明は次回に回すので、ここではその前段階になる「大学調査」について掘り下げます。

意外とめんどくさい大学探し

アメリカ大学院受験での最初の困難が「大学院探し」です。そもそも普通の日本人は、「ハーバード」「スタンフォード」以外のアメリカ大学なんて良く知らないし興味も無いですよね。(少なくとも僕はそうでした)

しかも、アメリカ大学に関する日本語の情報はネットに少ないです。大抵は留学エージェントのバイアスが掛かった非網羅的な記事なので、「アメリカ大学院に行くぞ」と息巻いても、具体的にどんな大学を目指せばよいか見当がつきません。

仮に行きたい大学を見つけても、そこからどうやって大学の情報を調べるか、そもそもどんな情報を収集するか分かりませんよね。この記事ではその疑問を解決します。

(1)大学院を探す方法

アメリカのComputer Sicenceに限って言えば「Best Computer Science Schools」というランキングサイトで大学を探すことがオススメです。また、各種機関が取りまとめている世界大学ランキングも参考として活用出来ます。

ただし、世界大学ランキングは学部毎の順位では無い為、あまり正確ではありません。例えば大学ランキングではハーバードがトップにありますが、Computer Scienceでハーバードは「凄いけど…うーん」って感じらしいです。

また、評価観点の影響でランキングと評判が若干乖離することもあるようです。僕が通っている南カリフォルニア大学(USC)はTimes Higher Educationが作成したランキングでは74位ですが、アメリカではUCLA(18位)のライバル校と言われていたり、「西のUSC・東のNYU(27位)」と言われることがあったりするので、必ずしもランキングと実際に評判が一致するわけでは無いようです。参考程度に留めておきましょう。

(2)チェック観点

大学院の目星がついたら、大学のサイトから以下の点を確認しましょう。

【確認必須】
・英語試験の要件
・GRE/GMATの要否
・Prerequisiteの要件
・その他制約

「必須」に記載した部分は大学に入学する為の条件です。ここに記載されている条件をクリアしないと出願できないので、出願資格があるのかどうかをまずは確認し、仮に資格を満たさない場合は「諦める or 資格を満たす方法を探す」というアクションを取る必要があります。

なお、「その他制約」は大学が固有に設けている制約です。よくあるのが「同じフィールドの学位を取得済の場合は出願不可」というものです。つまり、日本で情報系学部の大学院を卒業している場合、アメリカの大学院でComputer Scienceを学ぶことが出来ないケースがあります。自分が出願するプログラムを事前に確認しておきましょう。

【可能であれば確認】
・立地及び治安
・学費
・プログラム内容
・出願スケジュール

ここらへんは追々でも大丈夫ですが、ちゃんと調べておきましょう。ちなみに、僕が通っている南カリフォルニア大学は、プログラム内容や評判は大変すばらしいのですが、「学費が高い・ロサンゼルスなので物価が高い・治安が悪い」という三重苦です。笑

(3)サイトの調べ方

アメリカ大学のHPって個人的にめちゃくちゃ使い勝手が悪く、慣れないうちは情報を探すのにとても苦労します…。当たり前ですが全部英語ですしね。

なので、ここからはニューヨーク大学を例に、プログラムの調べ方を書きます。あくまで一例なので、色んな大学のサイトをいじりながら頑張って情報を探してください。基本的には大学のサイトから目的プログラムを見つけ、そこから出願要件を確認するパターンが多いです。

まずは大学名で検索して大学HPにアクセスしましょう。

次にメニューをいじって「Graduate」っぽいリンクを探します。(Graduateは大学院、Undergraduateは学部を意味します。)

ニューヨーク大学では「Academics」から見つけることが出来ました。

Graduateのページに移ると、プログラム一覧が表示されていました。日本の大学で言う「学部」みたいなものですね。Computer Scienceは「Engineering」や「Technology」の中に入っていることが大半なので、そこをクリックしてみます。

すると、Data ScienceやSecurity等、より細分化されたプログラムが表示されます。日本でいう学科みたいなものですね。ここの「Computer Science」の隣にある「MS」がクリックできるので遷移します。

このしてComputer Scienceプログラムのサイトに遷りました。ここからプログラム内容や出願要件を探します。「apply」「admission」みたいなキーワードがあれば、そこに入学要件が記載されている可能性が高いのでクリックしてみましょう。(もし見つからない場合、FAQをクリックしてみて下さい。大抵は入学要件へのリンクがFAQの中に貼られています)

このような入学のプロセスに関する説明に移ります。ここで出願に必要な書類や、英語試験の要件が判明します。

こんな感じで大学を調べていきます。意外と苦労するので頑張ってください。

03_出願準備とTOEFLの地獄」につづく


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