「キングスマン・ゴールデンサークル」に関する覚え書きと草稿的雑文
※この文章は「キングスマンゴールデンサークル」のネタバレです。
グロが大の苦手である。
ハロウィンのとき、傷メイクなどといったグロ画像を垂れ流しにする()どもをTwitterで見つけてはブロック。グロ、地雷です。ごめんなさい。
ここ最近Twitterで流行っている「#リプ欄にはグロ画像があります」に関しても、堪ったものではない。
・・・一度、踏んでしまったときなどは最悪だった。食欲が失せるなどではなく、寧ろ脳内で何度も反芻してしまう。私は牛や羊の類では無いのだが、消化に時間のかかる情報を食んでしまうと反芻を始めてしまうので非常に困るのだ。
しかし一方で、どうしてかキングスマンを見に行ってしまう。
1作目で、人間の頭が盛大なファンファーレとともに打ち上がる、色鮮やかな花火となったにも拘らずだ。私はバカなのか?
さらに、映画館で映画を鑑賞するというのは私にとってあまり無いことだが、(DVDのように見たいところを繰り返し見られない、他人の雑音が気に障る・・・)キングスマンに関しては二度目である。はて。
バイオレンスとグロを堪えてまで、見に行かざるを得ない中毒性があの映画にはあるのだと推測される。
麻薬に、アルコール、そしてビーガン・・・。
紳士大暴れ!な、イギリス映画だったはずなのだが、今回の主軸はアメリカにあるようだ。ブリティッシュ成分が薄まったものの、アレはアレで。(アメリカに展開するためにとはいえ、本部ガッシャーンはいかがなものか。イギリス内でもまだまだ掘り下げられたのでは?)
麻薬の話と見せかけて、酒の登場回数も相当なものである。「麻薬はダメで、酒はいいのか?」とこちらに問いかけるためなのだろう。ちょっとくどい気もしないこともない。
どちらも「身を滅ぼす嗜好品」であり、それを牛耳っている人間は莫大な富を得ている。ポピーを「あ、コイツ悪いやつだな」とベタに描く(全人類への脅威、裏切り者をみ、みみ、ミンチ、う、)ことで、一方のステイツマンを、あれほどに分かりやすい悪と実は同様のことをしている存在であると位置づけている。キングスマン自体を対立関係にしないのは、ヒーロー性を保つためなのかもしれない。
解毒剤を世界中に送るためのコードが「ビバ・ラス・ビーガン」。寧ろポピーのデスクの後ろには牛の部位のポスターが置かれているし、み、ミンチ機もある。はて。と思い、考察サイトを巡ると、「『ビバ・ラス・ビーガン』とレストランで注文すると、肉・野菜・砂糖抜きで出て来る」そうだ。菜食主義なのに野菜を抜くのか?と少し疑問が浮かぶところであるが、これをダイナーを模したセットで言うということもまた、ポピーなりの皮肉であったということらしい。砂糖の依存度の高さ、そしてアメリカ人と言えば、肉。
中毒性があるのは麻薬だけではないとしきりに伝えるのが今作のメインということだろうか。
それにしても、前作に続き、また悪役がハンバーガーを持っている・・・。監督はハンバーガーに親を殺されたのだろうか?
次は、各登場人物への思いの丈。
マーリン!
生きていたと思ったら、やはり貴方も死んでしまうのか・・・。酒で泣き上戸になっているところとか、自らも現場に向かうとなったときのはしゃぎっぷりとか、とてもかわいらしかった・・・。貴方の歌声を忘れない。・・・・・・ハリーみたいにお察し系生還してもいいんすよ!
エグジー!
かっこよくなった!一人前の紳士だ!と思ったらアレ?まぁまぁ、それが若さというものか。オフになると途端にラッパー崩れみたいな服装になるものな。登場人物の平均年齢が高いこの映画で、若さが引き立っている。
・・・自分を標本にしてくれとか言い出s、反則ではないだろうか。そういうのよくない。そういうのよくない!よくない!!!!!いい!!!!!!!!!!ありがとうございます!!!
ハリー!
お察し系生還だろうとなんだろうと帰って来てくれて嬉しかった。アイルビーバック。「キングスマン」はハリーの物語でもあるのだから。
蝶が見えたり、ふわふわしている姿が多く、微笑ましいというよりもハラハラした。大丈夫かなこの人。エグジーが困惑してるよ。
恋をしたことが無い、生きる意味を持たずに生きてきた空虚さを悔いている姿と、記憶を失って鱗翅蝶類学者の夢を抱いている姿。いっそ学者であった方が彼にとっては幸せなのかもしれない。しかし、エグジーと、仲間たちとともに戦っている姿を見たいと思ってしまう。生きる意味はそこに確かにある。
敵本部に乗り込んでエグジーと一緒になって戦う姿。1作目のことを考えると、「ああ、背中を預けられるまでになったんだ」と感無量であり、とても美しかった。あと、憐れにバカスカ殺されていくモブたちは背景にしか見えなかった。もれなく大量の死体が出来ていくというのに。
他。
そういえば、ゴールデンサークルとは、麻薬地帯ゴールデントライアングルから来ているのもあるだろうが、ラストの結婚式の指輪が金色だったような気が・・・?
毎回字幕で見ているので、ハリーの落ちついた声色とかにニヤニヤしているが、ウイスキーの吹き替え声優が「結界師」で墨村正守役を務めた宮本敦士さん、ポピーが田中敦子さんだったらしく、吹き替えでも!と少しばかり思ってしまう。
今後の展開としては、「ガラハッドが二人」問題に関してはどのような解決策が講じられるのか、という点が非常に楽しみである。
あと、増員どうするんすか・・・二人しかいないっすよ・・・資金は酒造業とエグジーが王子様になるからなんとかなりそうではあるが。
また、次なる巨悪サイドに据えられるのは如何なる思想かというのも注目ポイント。
わくわく。
あの終わり方からすると、続編を期待して良いはず。人気もあるのだから、必ずや続編が!
うぅ・・・禁断症状なのか、幻覚が見えてきやがった。人の足がぶりぶりぶりぶり・・・