ポーカー名人戦とセミブラフの必要成功率
年末にポーカー名人戦に参加してきました。
飛んだら2日目の解説に行くという約束だったのですが、見事にデイ1の最後に飛んだので、約束通り解説に行ってきました。
せっかく解説に行ったので、そこで印象に残ったハンドを一つ紹介します。
ブラインドは8k-16kのBBアンティ16k。
ボタンから青山さんがKc5dで16kにリンプ、BBの池内さんがKh6hでチェック。
フロップ Td5hTh
56kのポットに青山さんが16kをベット、池内さんがコール。
ターン Td5hTh 2c
88kのポットに青山さんが55kのベット、青山さんは後ろに269k持っていて、池内さんがレイズオールインをしたところです。ハンドは、フラッシュドローでのセミブラフ。
このプレイについて、どういう印象があるでしょうか。なかなか厳しいベットですね。このブラフ、何%くらい降ろせれば正当化されると思いますか?
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このブラフについて数学的に考察してみたいと思います。
https://note.com/kihara_poker/n/n8edbb9ae816f
こちらは参考記事です。この記事を読んで、ちょっと計算が分からないなあと思った方は是非参考にしてください。
・まず、レイズしないとすると、コールとフォールドはかなり際どいです。なので、フォールドするプレイとの比較を考えることにします。
ここでオールインしてコールされた場合、
1,フルハウス完成には0アウツ
2,T持ちには7アウツ(9枚のハートのうち、Tのキッカーと2hはフルハウスを引かれています)
3,6以上のペア相手には8アウツか11アウツ
4,5x相手には14アウツ
平均的には9アウツくらいでしょうか。9アウツは9/44ですが、計算しやすいようにコールされたらピッタリ20%とします。
追加で投入する金額は324k、コールされた時のポットは736k。
コールされても20%の勝率があるとすると、コールされた時に
736k×0.2=147.2k
の期待値があります。
追加で投入する金額は324kなので、コールされた時に失う期待値は
324kー147.2k=176.8k
降ろした場合に獲得できるチップは88k+55k=143k
必要成功率は
177k÷(177k+143k)=56.9%
そう、57%ほど降ろせるだけで、このブラフは正当化されるのです。
そして、相手のコール頻度が高ければ、コールされた時の5ヒットが増えます。つまり、コールされた時の勝率が上がるんですね。T持ち以上のハンドを降りる人はいないでしょう。
実戦では、K5を降ろすことに成功しましたが、K5相手には必要勝率は20%ではなく28%です。
仮にこのハンド相手の必要ブラフ成功率を考えると、
736k×0.28=206k
324k-206k=118k
118k÷(118k+143k)=45%
そう、このハンドと分かっていればたったの45%降ろせれば良い、半分以上コールされてもOKなのです。そう言われてみれば、このチェックレイズオールインは非常に有効だという気がしてきませんか?
計算がちょっと分からなかった人、100円ですが丁寧に計算を書いてますので、先程貼ったこちらの記事を再度貼ります。
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