伊賀市の水に関わる話

画像1 さて今回は、まず伊賀市の水道の源である「水源地」をご紹介します。上の写真は、正式には「上水道水源地送水機関室」と言いまして、昭和11年(1936年)に完成した明治以降の建築様式を汲む、昭和初期の建造物です。平成8年に施行された国の文化財登録制度で、全国で初めて登録建造物として指定されました。当時の上野町では水源を井戸水とし、その枯渇から水不足が問題となっていました。昭和7年(1932年)町議会は上水道敷設を決め、木津川上流の服部川に取水井を掘作、その水を配水池に送水する施設としてこの機関室を設けました。
画像2 上水道敷設後の伊賀市の水の源となった服部川に架かる「伊賀上野橋」です。上野の市街地と川を挟んで対岸にある北部地域(三田、野間、高倉など)を結ぶ、国道422号線となる橋で、昭和10年(1935年)に出来た旧橋を昭和59年(1984年)に掛け替えました。全長約198mを誇ります。
画像3 こちらは、同じ服部川に架かる鉄道橋である「野間川橋梁」。伊賀鉄道西大手駅-新居駅間にあります。伊賀鉄道の前身である伊賀軌道が大正3年(1914年)に設立され、同5年(1916年)の開業に合わせ作られました。この鉄道橋の敷設により、現在のJR関西本線伊賀上野駅(上野駅連絡所)と上野町駅が結ばれることになります。

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