新人看護師 4月までに行うこと〜情報収集の方法を身につける〜
情報収集の方法について今日はお伝えしていきます。
実際に受け持つ患者さんの医師記録は暗号だらけ。看護記録もどこまで辿ったら良いの状態。
最初は、「何が必要で」「何が不要か」もわからない状態でいきなり受け持ちを付けられるので、バイタルサインの細かい細かいところまで転記すると思いますが、そんなことしている時間はありません。
たくさんたくさん記録から拾ってみたものの、肝心なアセスメントに繋がる情報が取れていなかったり・・そんな経験ありますよね。
そこで本日は、以下の4つに絞ってお伝えします。
1、情報収集の目的とは?
当たり前に行なっている”情報収集”ですが、何のために行なっているか考えたことはありますか?そんなの「患者さんの情報を得るためでしょ?」という声が聞こえてきそうですが。そうです。その通りなんですが、もっと大切なことは「”何のために”患者さんの情報を得る必要があるのか?」ということです。
わかっているようだけど、実はここが曖昧だと本当に必要な情報が取れない。無駄な情報を取ってしまう。事細かに転記する。ことに繋がっています。
そして、その”何のために”の答えは「患者さんがゴールに近づくように看護をするため」です。
医師や他職種と連携して、治療の為に入院している状態から、普通の生活に戻るためのサポートをする。ここを忘れてはいけないと思っています。
日々、忙しい業務に追われるとどうしても、その日やるべきことをこなして終わってしまいますが、常に”その人にとってのゴール”を考えることが非常に大切です。
2、患者さんのゴールを考える
まず、今日受け持つ患者さんのゴールは?を考えます。
退院なのか、転院なのか、はたまたこのまま最期を迎えるのか。
その人にとって、ゴールは様々ですが誰一人として”このままで良い”人はいないと思います。
退院であれば、自宅で生活するには何が必要か?どのような指導をすれば自宅で困らないか?使える社会資源はあるか?その為に”今日”することは何か?を考える。
転院待ちだったとしても、二次合併症を起こしてしまっては転院ができなくなる。合併症を起こさない為に”今日”できる看護は何か?を考える。
清潔行動やリハビリ、点滴、投薬など全てにおいてその”ゴール”に向かって行なっていること。という認識を常に持つ。だから、その人の行く末を知らないまま受け持つなんて、以ての外。逆に、そこがわかればあとは逆算するのみ!!「看護しなさいよ!!」なんて言われることも無くなります( ✌︎'ω')✌︎
3、作業と看護に分けて考える
とは言え実は、日々の業務に追われて「今日看護できなかったな・・」と感じることも多々あります。「本当はもっとリハビリした方が良いのに、今日はできなかったな・・」とか思うこと、よくあります。しかしそこは、わかっていて出来なかったのか、そもそも気付いていないのかの違いは雲泥の差です。
点滴を繋げる、血糖値を測る、清潔ケアの介助をする、食事の介助をする、排泄ケアをする。これらの行為自体は「作業」です。
・この点滴の必要性を考え、今日投与する意味を理解した上で、指示されている内容の点滴を繋ぐ ・今日の体調、スケジュール、病気の状態、リスク等をトータル的に考えて、清拭が良いのかシャワー浴が良いのか入浴が良いのかを判断し、出来ない部分をサポートする。そのアセスメントが医師の指示と異なっていたら、医師に打診する ・オーダーされている食事形態は正しいのか、そもそも食事はできる状況なのかを判断し、出来ない部分をサポートする
これらが「看護」です。
あああああああああ・・( ;∀;)と不安にならなくて大丈夫!笑
初めは「理解している」それだけで大丈夫。
「作業だけになってしまっているな・・」と認識し、業務が終わってからでも「今日もっと余裕があったらあと何が出来ていただろう?」を考え、翌日の行動計画に落とし込んでみる。これさえできれば、超優秀。最高。天才。
4、情報収集の4つのポイント・フレームワークに当てはめよう
朝、まずカルテに向かって情報を取り始めると思いますが、一番おすすめすることは「カルテを見る前に患者さんを見に行く」です。
流石に10年も看護師をしていると、カルテを見るだけで「きっと点滴繋がっているだろう、バルーン入っているだろう、これくらい動けるだろう」は予測できて、実際に見たときにそのイメージと違うと「なんでまだ点滴してないの?なんでリハビリ始まっていないの?」などなど・・自分から疑問をもち、提案ができるようになるのですが、最初は実際の患者さんを見に行く。そうしないと、イメージだけでは限界があると思います。
「おはようございます!!挨拶にきました!!」と、訪室することは決して悪いことではありません。なので、勇気を持ってやってみましょう♫
そして、その後カルテに向かって収集するものは
これです。これを4つの部屋に分けてそこにどんどん情報を当てはめていく。そうすると、全体像が見えてきます。
この患者さんは元々都内で一人で生活をしていて(who) 抗生剤治療をするために入院している。(病院でしかできないこと、病院にいる理由を考える)(why) 炎症反応が正常化し、抗生剤治療を点滴から内服に変更、もしくは終了できれば退院ができる。また、入院に伴い筋力も低下しており、一人で歩けるようになる必要がある(how) 医師の指示のもと確実に抗生剤の投与を行う、いつまで投与し、いつ採血結果を評価するか確認する。どんな生活をしていたか情報収集し、その為に必要なリハビリを行う。(what)
この、whatの部分が”看護”になります。疾患の勉強を重ね、様々な患者さんを受け持ちアセスメント能力が付いてくると、このwhatの選択肢が増えたり、howの思考が育ったりしてくるわけです。
したがって、国家試験や教科書での勉強しかしていない状況で看護をしなさいというのは、無理無謀な話なので「看護ができていない!看護師向いていない!」と言われても、そういう言葉を発すること自体ナンセンスなので、気にしないことです。
情報収集の考え方がわかれば、あとは練習あるのみ!!
というわけで、3月からインスタグラムやzoomにて練習していくので興味のある方はインスタグラムからDMください〜✌︎('ω'✌︎ )