ECのバナー制作とライティング|月収30万円を確保
起業から6ヵ月間、私は「企業研修の講師」と「ECのバナー制作」を続けながら、単発案件の応募準備をはじめました。
起業直後に単発案件に応募しようとしたとき、困ったのは、“作品がないこと” です。何も見せられる作品がなければ、案件の応募すらできません。
架空の案件を想定して作品をつくることもできたのでしょうが、大抵の募集にはポートフォリオと具体的なURLを添付することが、作品審査の条件になっていました。
作品づくりは無償から
コンペ案件に応募することも考えましたが、プロのデザイナーさんと勝負できるスキルは、当時の私にはありません。
そこで、3ヶ月が過ぎた頃、バナーをつくらせていただいていたECの商品解説やキャンペーンの説明文を試しに書かせてもらえるかどうか、ECコンサル企業に打診しました。
「もちろん無償でかまいません。書いてみますので、良かったら使ってもらえると助かります。」の一文を加えて担当者にメールすると「事情は判りました。クライアントにも確認しますので、少し待ってください。」と、協力的な返信をいただけたのです。
依頼案件の延長線上で制作
ECコンサル企業からバナー制作を依頼されるとき、必ず競合ECのバナーと比較したうえで、レイアウトや装飾素材の指示がきます。
慣れるほどに難しい案件のご依頼もいただけるようになり、ちょうど3ヶ月目に、キャンペーン企画書に盛り込むバナーをデザインする機会がいただけました。おのずと、バナー制作のときには、キャンペーン企画と対象商品を意識し、競合ECのバナーやキャンペーンと比較してから、作業をするようになります。
作業前の比較工程で『? 判りづらい……。』『バナーのキャッチと説明が違う……。』など、疑問が生まれると「これで大丈夫ですか?」と、間違えや問題を指摘するのではなく、修正した結果をメールで確認しました。『担当者に間違えだけ指摘しても、気分は良くないだろう。』と考えたからです。
この修正確認を続けていたお陰で「このほうがECのお客様には理解しやすいはず!」「このほうが買いたくなりそう!」というバナーデザインやキャッチフレーズ、キャンペーンの説明文や商品解説文を作れるようになったのです。さらに、ECコンサル企業の担当者にも「いつも気づいてくれて、ありがとうございます。助かります。」と好評価を得られました。
実績ができた!
ECコンサル企業の担当者の方が、キャンペーンの説明文と商品解説文の試し書きについて、クライアントから許可を得てくれました。
全く新しいキャンペーンの企画は、その頃の私にはできません。既に実施中のキャンペーンや販売中の商品をピックアップして、キャンペーンの説明文と解説文を作成。
クライアントにも見ていただいて、いくつか採用されたのです。
これで、ポートフォリオにキャンペーンのバナー画像と説明文、商品の画像と解説文を載せ、さらに、実績URLを盛り込むことができました。
がむしゃらに応募の果て
ポートフォリオの準備ができた起業7ヶ月目から、ただ、がむしゃらに、応募して受注できたら制作し納品、を繰り返しはじめました。
低価格の終わりの見えない案件
クラウドソーシングで問題だったのは、納品してから全く違う内容に修正を指示してくるクライアントです。
低価格の案件で、時間だけが長くかかる終わりの見えない案件。このとき、金額の割り増しを連絡して認められれば良いのですが、そうはいかないクライアントもいます。もれなく、そんなクライアントは契約違反だと主張したり、納品分まで支払わないと連絡してきたりします。
クラウドソーシングの運営会社は何もしてくれない
クラウドソーシングの問題は、発注者と受注者間で解決するのが当たり前です。クラウドソーシングの運営会社は何もしてくれません。
そのため私は、クライアント側の都合で問題が発生した場合、できるだけ早く取引を終わりにします。たとえ、納品分の支払いがなくても、時間が惜しいからです。
問題のあるクライアントの案件は、2度とエントリーしません。
全体の約7割は継続
無事に支払いがされても単発で終わる案件もあります。しかし、全体の約7割は継続されました。その中で、報酬が作業内容に見合ったものだけを残し、起業後1年が経った頃には、レギュラーの仕事が増え、安定的に仕事が依頼されるようになったのです。
月収30万円!安定できた最大のポイント
起業1年が過ぎた頃に月収30万円を安定的に稼げるようになりました。この安定収入を得られらた最大のポイントは“ECの案件だったこと” です。
ECでは、季節ごと月ごとに何らかのキャンペーンを実施します。そのため、バナー制作もコピーライティングも継続的に依頼されやすい業態なのです。
月末に依頼が集中したり、日付が変わる0:00からの作業依頼があったりなど、問題はありますが……。
生成Aiが話題の今でも仕事がなくならない
2023年以降、ECを主体に受注できるようにして良かった、と度々感じました。その理由は、生成Aiが話題の今でも仕事がなくならないからです。
独自企画のキャンペーンとオリジナル商品を販売しているECの制作案件は、生成Aiを補助的にしか活用できません。
ECの制作業務は、ショップ全体のデザイン、バナーを含めた素材作成、コピーライティングともに、安定受注が見込めます。
おすすめはShopifyの案件
特に、コーディングを業務にしている方におすすめなのがShopifyです。
Shopifyは独自言語で開発されているため、競合が少なく値崩れもしづらいEC ASP。デザイナーの方におすすめなのが、Shopifyページビルダーを活用したShopデザイン法。コピーライターにおすすめの業務は、Shopify商品登録の正しい方法を覚えて商品の解説文をライティングすることです。
Shopifyの案件は時給5,000円~が基準。フリーランスの方の価格表をいくつか見ましたが、30分程度で完了できる簡単な業務に、10,000円の値付けをしている方もいるほど、高単価が見込めます。
2024年10月1日現在、私もShopify EC 数店舗のお仕事をさせていただいています。
まとめ
私が、ECのバナー制作からスタートし1年後に安定するまでのプロセスを綴りました。そして、安定できた理由・ポイントに加え、これからECに関連する業務を受託する方のための、おすすめもご紹介。最後に、EC案件の4つのメリットを明記して、まとめとさせて、いただきます。
EC案件の4つのメリット
季節ごと月ごとに受注が見込める
コピーライティングもバナー制作も継続的に依頼されやすい
生成Aiが話題の今でも仕事がなくならない
Shopifyに関連する業務は値崩れしづらく競合も少ない
あなたも、副業、起業をスタートするなら、ECに関連する業務に、ぜひ、チャレンジしてください。