45歳の転職と副業、起業の痛切さ
私が起業したのは45歳でした。当初はごく普通に転職エージェントや派遣会社に登録しましたが、あまりに悲観的な意見が多かったため、別記事・「自己紹介|45歳で起業!14年の歩みと未来を綴ります。」にもあるように、ヘッドハンティングのお話のあった企業に、即、連絡をとったのです。
本意ではありませんが開き直って起業したあとも、フリーランスのエージェントで、同じようにネガティブなご意見しか、いただけなかったところもありました。
45歳の転職活動は「心を折られる」
転職エージェントの登録面談で話された内容は、大きく2種類でした。
一つは「なかなか難しいですね。」というネガティブなお話。
もう一つは「同程度の役職か上を目指しましょう。」というポジティブなお話。
しかし、どちらも紹介された案件は書類選考で不合格でした。
転職エージェントの妥協させる手法
会社員時代に、人材業界のとある企業に勤務経験があった後輩がいました。その後輩から、こんな話を聞いたことがあります。
「常套手段は心を折るんです。レベルを下げさせて、早めに決まるように。そうすると、条件があまり良くないクライアントの採用が決まるので、紹介会社はクライアントから評価が高くなりますから。」
人材関連企業で共通
後輩の話は、私にとって貴重な記憶でした。この心を折るという手法は、派遣会社でも、フリーランスのエージェントでも、実際にあったのです。
転職エージェントと異なるのは、最初から心を折ってくること。あきらめから仕事探しをスタートしなくてはなりません。
派遣会社は「条件が悪い案件」だけ
派遣会社では、「年齢が45歳ですから、大量採用の案件や若手が敬遠するような案件ぐらいしか決まらないでしょう。」と条件が悪い案件だけに、最初から絞り込まれました。
フリーランスエージェントは「売れない商品」という評価
フリーランスのエージェントでは、「案件に対して登録者が多いものですから、なかなか紹介はできないと思います。あとはWeb関係ですと制作会社の社員経験がないと難しいですね。」と、私を商品として考えた人材価値は、「売れない商品」という評価でした。
妥協せず転職活動!失業給付は職業訓練で延長
もし、あなたが45歳で転職を考えた場合は、複数の転職エージェントに登録して、自分の決めた条件に適した案件に合格するまで、妥協せずに活動を続けることをおすすめします。
失業保険と職業訓練を上手に使う
あとから知ったことですが、失業保険を上手に活用する方法がありました。受給期間の2/3を終了する前に、職業訓練を受ける方法です。職業訓練を受講すると、給付期間が終わっても訓練を受講している間は「訓練延長給付」という制度によって、給付金をもらえます。
訓練期間だけ給付期間が延長
仮に90日の給付期間がある場合、50日目に訓練期間1年の職業訓練を受講開始すると、通常なら残り40日で給付が終了するところを受講開始日から365日まで給付が延長されます。325日も長くなる制度です。
起業準備は会社員のうちに!
失業してから起業する方もいらっしゃいますが、私はおすすめしません。起業するなら、会社員でいる間に充分な準備をし、仕事を獲得するための武器を備えてから副業で実績を積み重ねるほうが、安全だからです。
委託案件でも年齢がハンディキャップに
前述した「売れない商品」という評価につながりますが、継続性のある委託案件では年齢がハンディキャップになります。同じスキルと経験年数の応募者が複数いた場合、ほぼ、年齢の若い方が合格します。
私は、人脈がありませんでしたので、フリーランスのマッチングも利用していますが、継続性のある委託業務を紹介するエージェント型マッチングでは、登録して5年以上経っても書類が1件も通過しないマッチングもあるのです。これは、一旦、エージェントが応募者をふるい分けするため、募集案件に応募もできず見送りが続きます。
学びと副業
会社員でいる間に、需要のある仕事を獲得するために必要な知識とスキル、資格や実績をつくるために、スクールやフリーランス育成講座、副業マッチングを利用しましょう。
年齢がハンデにならない高単価案件がおすすめ
私が45歳で無事に起業できたのは、高単価案件を探した結果、「企業研修の講師」と「ECのバナー制作とライティング」の案件を獲得できたことがあります。そして、常時ではありませんが「コンサルタント」の依頼も受けられたことが幸いしました。
最初に獲得できた仕事は、45歳という年齢がハンデにならない高単価の案件「研修講師」が入口。
詳しくは、それぞれの解説記事をご覧ください。
できるだけ、安全に起業してくださいね。