常連客になると、担当さんが付きます

担当さんが付くと、どんな良いことがあるのでしょう

【なぜ常連客になると良いのでしょう？】のまとめで、私は、「あなたも良いお店の常連客になって、何でも、あなたの担当スタッフに相談しましょう」と書きました。
そう、常連客になると、あなた専任の担当さんが付くのです（ もちろん、スタッフの方お一人で、何十人もの顧客を担当しているのですが、顧客側の気分としては、「私のことを何でも知っている、頼りになる○○さん」です）。

今日は、担当さんが付くと、どんな良いことがあるのか、ということについて、お話しして行きます。
二回、三回と買い物を続けて行く内に、お店から上顧客と認められると、様々なサービスが受けられるようになります。
まず、早い段階で担当さんが付き、お店によっては、他のお客さんよりも早く、セール価格にしてくれたり、セールにする商品の範囲を広くしてくれたりします。
高額な商品の場合は、値引きをしてくれることもあります。

担当さんとお店で会って、話すうちに、商品への知識も深まり、より良い商品を選んで買えるようになります。
年に数回ある、フェアのお知らせの封書や、展覧会や展示会の招待券、茶寮やティールームでのお茶のチケット等、様々な物が送られて来るので、上手に活用するうちに世界が広がり、生活が豊かになります。

開店イベント

中でも、お店が一番力を入れるのは、開店時です。新規開店も新装開店も、いずれも、お店にとっては、今後を占うスタートですから、なるべく華やかに、なるべく大勢のお客様に来てもらおうとします（今は、コロナの影響で、三密にならないように、お店側も注意をしています）。
スタッフにとっては、自分が担当しているお客様がどれだけ来て下さるかも、大事なポイントです。
そのように、お店が力を入れるだけあって、お客様へのサービスも、普段とは段違いなものになります。

開店イベントなら、まず大抵のお店で、お客様にシャンパンまたはスパークリングワインが振る舞われます。
担当さんがいれば, 建物の中を、上から下まで案内してくれ、各階に展示してある商品を解説付きで、見せてくれます。
帰り際には、記念品が用意してある所がほとんどですので、貰って帰れば、後で良い思い出になるでしょう。

レストランなどの飲食店では、オープンに先立って、厨房並びにホールスタッフの予行演習も兼ねて、招待した顧客に、実際のメニューが振る舞われます。
いずれも、貴重な機会ですので、招待されたら、お祝いの気持ちを込めて、「おめでとうございます」の言葉とともに、出席しましょう。

一番大きなメリットとは

このように、担当さんが付くことで、色々なメリットが生まれる訳ですが、中でも一番大きなメリットは、良いお店で、良い物を買うために、あなたが、つまらない買い物をしなくなる、ということです。
無駄な買い物をしなくなるので、お金が貯まり、多少高くても良いものを買えるようになるのです。
これは、一生涯に渡る、あなたの大きな強みになります。

では、ここで、そもそも、自分の担当さんが誰だかわからない、という方へ、担当さんの見分け方をお教えします。
あなたに届く、お店からのダイレクトメールの、あなたの住所、氏名を印刷してある、その斜め下あたりに、小さな字で、誰かの氏名が書かれています。それが、あなたの担当さんのお名前です。
葉書ですと、印刷した文章の最後に、担当者の自署（サイン）が書かれていることもあります。
一般的には、最初にあなたの接客をした人が、そのまま担当になるケースが多いようです。

担当さんとは良い関係を築きましょう

いずれにしても、異動の多いお店でなければ、長いお付き合いになる担当さんですから、お互いに、人間同士として、尊重し合った関係を築くようにしていきたいものです。
「お店のスタッフは、仕事として私の相手をしているんだから、その人の人格を尊重する必要なんてあるの？」
なんて言う質問も出てきそうですね。
これは、もちろん、あります。
なぜなら、仕事中も、スタッフの方が、一人の人間であることに変わりはないからです。
勤務時間中はロボットで、プライベートの時間だけ人間にかえる訳ではありません。

この点について、宝飾史研究家、山口遼氏が解説した文章がありますので、ここに御紹介します。

「第二は、お店に好かれるようになることです。（中略）「お店に好かれろ」と言っても、せっせと買えとか、毎週にでも店に来いと言っているのではないのです。売る側も人間ですから、どうしても感情が入るということを知ってほしいだけのことです。要するに、私は客だからエライの、店員のあんたは言われた通りにしてれば良いの、という態度で臨まないこと。それだけです。」　　
＊「ジュエリーの世界史」（新潮社）文庫版付録「正しい宝石の買い方、教えます」より引用。

ジュエリーの世界史 (新潮文庫)

まとめます。

良いお店の常連客になると、やがて上顧客と認められて、あなたに担当さんが付きます。
担当さんが付くと、割引など、様々なサービスが受けられるようになりますから、上手に活用しましょう。
あなたに似合う商品など、何でも担当さんに相談し、賢いお買い物をして下さい。
そのためには、あなたは「気位の高いひと」として、気品ある振る舞いをし、お相手の担当さんと、人間同士として、尊重し合う関係を築いて行くことが大切です。