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五黄からの五徳|気学カレンダー
みなさんこんにちは。気学Style 西島です。
今年はどうも終盤になればなるほど時間の進みが早いように感じられます。
オリンピック、パラリンピック、総裁選、衆院選…と夏から様々なイベントが目白押しです。
私など、「オリンピックの前は一体何があったかしら」
…とすでにもう思い出しづらくなっておりますが、皆さんはいかがでしょうか。
こうしたイベントの続き具合を見ておりますと、改めて今年が六白金星の年であると感じさせられます。
六白金星の持っているテーマの一つに「充実」というものがございます。
例えば日盤で六白金星の吉方をとりますと、その日一日のスケジュールが非常にタイトになる傾向がございます。例えば、
一つの会議が終わって、次の打ち合わせまでの時間がもうギリギリで→
その打ち合わせが押し気味で終わったと思ったら得意先へのアポで会社を出る→
会議が押していたせいで遅刻するかなと想いきやギリギリちょうど間に合う…
と、会社勤めの方なら差し詰めこんなスケジュールになるイメージですね。
つまり、それぞれのイベントが「充実」していて隙間なく1日の中に詰まってゆく形というわけです。
これが年単位で起きているのが今年という風にも言えるでしょう。
夏前はもう忘れてしまいましたが、オリンピックからこちら、世間を賑わすイベントがまさにすし詰めです。
そのイベントを横目に気学グッズの製作、それが終われば12月のイベントの本格的な準備と、我ながら相変わらずバタバタ毎日を過ごしておりますが、
「小人閑居して不善を」なしてしまいますからむしろこの忙しさはある意味本当にありがたく感じます。
気学カレンダーできました
そんな慌ただしさの中、ようやく気学カレンダーが仕上がりました。
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気学カレンダーとは、毎日の日盤(遁甲盤)をカレンダー形式で見ることができるようになっているもので、発行を開始して今年でかれこれ6〜7年目になろうかと思います。
このカレンダーをかけておけば、その日がどういう盤面の日で、どこに日盤吉方を取りにゆけば良いかひとめでわかるという代物です。
気学手帳も同じ機能を持っていますが、私的にはページを捲らなくてもぱっと見てすぐわかるのが好きで、むしろこちらを家では多用しております。
サンプルまでに、今年は実際の中身はこんな感じですね。
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カレンダーと遁甲盤だけでは味気ないので、背景には対象の年にまつわるテーマの綺麗な写真を配置して、インテリアとしても美観を楽しんでいただけるものにしております。
毎年のテーマを考え、写真を選ぶのが大変でありつつも楽しい作業であるのですが、今年はなかなかに悩みました。
なんせ来年は五黄土星の年です。
五黄土星は哲学的にも「死」を扱う星であり、また関連する自然現象は強いて言えば沼です。
この星のテーマで色々写真を選んではいましたがどうも全体としてピンとこないわけです。そこで家内よりアドバイスを得て蓮の花としてまとめることにいたしました。
五黄土星の「土」は沼の土。
その土より出るものは蓮もしくは睡蓮ということで、2022年のカレンダーは蓮華シリーズとあいなったわけです。
おかげさまで2022年のカレンダーは毎月を様々な表情の蓮の花が飾る、素敵なものになりました。
現在、こちらは通販サイト「いのちの樹」にて販売開始致しております。
よろしければ来年のお供にしていただけましたら幸いです。
(*印刷に出したところですので配送は11月16日以降となります)
蓮華の五徳
気学カレンダーでモチーフにしました蓮。
蓮といえば仏教の関連でそのモチーフを目にされることも多いと思います。
実際のところ、仏教におきましては
「蓮華の五徳」
というものがございます。
曰く、
1.淤泥不染の徳(おでいふぜんのとく)
2.一茎一花の徳(いっけいいっかのとく)
3.花果同時の徳(かかどうじのとく)
4.一花多果の徳(いっかたかのとく)
5.中虚外直の徳(ちゅうこげちょくのとく)
の5つを持って五徳と言いますが、簡単に見てゆきますとこうした内容になって参ります。
1.淤泥不染の徳(おでいふぜんのとく)
蓮は泥の中で育ちますがその泥に染まることなく綺麗な花を咲かせます。
これはすなわち、私達もどのような厳しい環境にいたとしても心の中は清浄に保てるということを示します。
2.一茎一花の徳(いっけいいっかのとく)
蓮の花は一つの茎に一つの花を咲かせます。
即ちこれは、私たち自身が唯一無二の存在であるということを示し、誰の代わりでもないということを示します。自分自身をしっかりと持って、人生を謳歌すべしというお話です。
3.花果同時の徳(かかどうじのとく)
蓮の花は花が咲くと同時に種ができています。
(もちろん、生物学的にはそうしたことはないのですが、蓮の花の作りとしてそのように見えるため)
これは即ち、私たちは生まれた時からすでに誰にでも仏の心が備わっていることを示しています。仏たるべき原石はすでに備わっているので、それをしっかりと磨きましょうということでもあります。
4.一花多果の徳(いっかたかのとく)
蓮の花一つ一つには沢山の種ができます。
これは自分の悟り、(気学的にいえば気づきでしょうか)が沢山の人を幸せにできるということを示しています。
5.中虚外直の徳(ちゅうこげちょくのとく)
蓮の茎には栄養を運ぶために管のような穴が開いています。一見すると弱くて直ぐに折れてしまいそうですが、逆にこの空洞があることによって強度が増し、折れづらくなっています。
これに関しては、私達人間は穴が開いていて弱そうに見えますが、逆に穴が開いているからこそまっすぐに伸びる強さを持っている…あるいは、
「自分が、自分が」という我を空にして、しっかりと悟り(太陽)へ向かう努力をすべしという教えを示しています。
この5つの姿勢あるいは心構えを蓮が持っていて、この五つの徳目を修めれば極楽に生まれることができると言われています。
改めて、蓮の生まれる土は沼の土。
五黄土星の土なのですが、
五黄・五徳という言葉の響き、そしてこの五徳と五黄土星の響き合う感じがとても興味深く感じました。
五黄と五徳
五黄土星は、五黄殺の印象からかあまりパッとした印象を与えませんがとても興味深く力強い星です。
思えばこのコラムを書くきっかけになったのも五黄土星でした。
五黄土星とは、その上っ面の「死」「五黄殺」に目がゆきがちですが、
・人はいかに生きるべきか
・今を生きるとはどういうことか
・命とはどのように使うべきか
といった部分を突き詰めて考えてゆく星です。
死を担当するが故に生を熟知し、命を愛するのが五黄土星という星。
とても素晴らしい星です。
そんな五黄土星と五徳を並べてみておりますと、やはりそこにはどこかしら重なり合う部分が見えてくるように思えます。
簡単に少し比べてみたいと思います。
1.五黄土星と淤泥不染の徳
蓮は泥の中で育ちますがその泥に染まることなく綺麗な花を咲かせます。
これはすなわち、私達もどのような厳しい環境にいたとしても心の中は清浄に保てるということを示します。
生あるものはやがて腐敗し、その腐ったものも何もかもを飲み込む沼の土。それが五黄土星。
ですが、五黄土星はその腐敗の中にあって
命・生の輝きを見いだします。
2.五黄土星と一茎一花の徳
蓮の花は一つの茎に一つの花を咲かせます。
即ちこれは、私たち自身が唯一無二の存在であるということを示し、誰の代わりでもないということを示します。自分自身をしっかりと持って、人生を謳歌すべしというお話です。
自分の命を尽くすということ・今を生きるということはどういうことでしょうか。それは誰か他人を中心に据えるのではなく、自分こそを世界の主軸となって動くということではないでしょうか。
…五黄土星は盤面の中央で世界をまわす車軸の星です。
3.五黄土星と花果同時の徳
蓮の花は花が咲くと同時に種ができています。
(もちろん、生物学的にはそうしたことはないのですが、蓮の花の作りとしてそのように見えるため)
これは即ち、私たちは生まれた時からすでに誰にでも仏の心が備わっていることを示しています。仏たるべき原石はすでに備わっているので、それをしっかりと磨きましょうということでもあります。
「花果」とは少し話が違いますが、「生」と「死」が同時にそこに存在する…それが五黄土星です。
4.五黄土星と一花多果の徳
蓮の花一つ一つには沢山の種ができます。
これは自分の悟り、(気学的にいえば気づきでしょうか)が沢山の人を幸せにできるということを示しています。
5.五黄土星と中虚外直の徳
蓮の茎には栄養を運ぶために管のような穴が開いています。一見すると弱くて直ぐに折れてしまいそうですが、逆にこの空洞があることによって強度が増し、折れづらくなっています。
これに関しては、私達人間は穴が開いていて弱そうに見えますが、逆に穴が開いているからこそまっすぐに伸びる強さを持っている…あるいは、
「自分が、自分が」という我を空にして、しっかりと悟り(太陽)へ向かう努力をすべしという教えを示しています。
4番・5番に関して。
五黄土星は盤面の中央に配されている星です。
五黄土星は「王様」と例えられることもありますが、実際まさに五黄土星は王様の如く世界の中央で他の星たちをその庇護の元に置いております。
他の星を守ることが自分の命を全うすることだと言わんばかりに中央で屹立する五黄土星の姿はこの4・5番目の徳目に少し重なって見えるようにも思います。
五黄土星の奥深い一面を想うたび、私などは惚れ惚れとしてしまいつつ、そして改めて背筋の伸びる心持ちがいたします。
2022年は五黄土星の年
2020年、七赤金星の年。テーマは「喜びと共に生きよ」。
そして
2021年、六白金星の年。テーマには「熱く生きるべし」。
それに続く来年、2022年が五黄土星の年です。
であれば、来年は「命を全うせよ」というテーマの一年でありましょう。
命を全うするとはどういうことを言うのでしょうか。
もちろん、私たちの持っている星によって動き方は異なる部分はございます。
ですが、もっと大きなガイドラインとして、
「蓮華の五徳」
を考えてみるのも良い方法のように思えます。
極楽浄土にと言う風にはゆかないまでも、良い流れに乗り、幸せに向けて新しい気づきが得られるのではないでしょうか。
2022年は気学カレンダーをことあるごとに眺めながら、このようなことを思い起こしつつ、命を全うする日々を過ごしてゆきたいと思います。
次回の投稿は11月15日。12月の運気として投稿いたします。