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衆院選・衆院議長と七赤金星の戒め

みなさんこんにちは。気学Style 西島です。
最近我が家に一匹家族が増えました。
ラブラドールレトリバーの子犬なのですが、我が家に来て数日で1〜2回りぐらい大きくなったのではないかと思います。

私自身、犬を飼っていたのは(と言いますか、犬がいた期間は)私が2歳の頃まで一緒にいた秋田県の「アキ」でした。物心つかぬ頃に一緒にいた犬ですが、アキが亡くなって大泣きしたことは幼い頃ながら今でも記憶の中に印象深く刻まれております。
改めて家族が増えて、動物がいる生活というのはやはり良いものだと実感します。

相手が人であれば何某か期待をするあまりに損得勘定を覚えてみたり失望したりすることもありますが、相手が犬であればそうした期待はお門違いのもの。
ただ無邪気にそこにいる子犬と、お世話をする自分という間柄の中には損得などは発生致しません。

改めて一頭の犬がそこにいると言う感覚は新鮮で、心を穏やかにしてくれます。色々な懸念はございましたが、子犬を迎え入れると言うことはよかったのだと思います。ありがたいことです。

衆議院選挙

いよいよ衆議院選挙が始まりました。
本日、畜犬登録で役所に行っていましたら期日前投票が始まっており、改めて選挙を実感いたした次第です。

野党は政権交代を謳っておりますが、コロナの状況も収束気配に見えるとはいえまだ予断を許さない中、
「政権交代ができれば良いのか?」
…と言う疑問も少し感じてしまいます。

なぜ「政権交代」なのか

今回仮に野党が衆議院選挙で過半数をとったとして、参議院は現与党である自民党が多数を握っております。

日本は三権分立ですが、

行政が 総理大臣
立法が 衆参両院(議長)
司法が 最高裁

と言う形になっております。
ちなみに衆参両院の議長は総理大臣と同じ権限があるとみなされ、実は総理と衆参両院議長は給与は同じであると言うお話もあったり致します。

それはさておき、立法府である衆参両院。

総理の任命などは衆議院のみ可決すればできてしまいますから、野党が衆院選で過半数になれば野党から総理を任命してしまえます。

ゆえに野党からすれば総理交代・政権交代のチャンスというわけです。

政権交代はねじれ国会の再来にも

政権交代は結構ですが、もし野党が衆議院で過半数になったとしましたら、
2010年に民主党が与党であった時、つまり野田総理が出た頃に少し状況は似てくるのでしょう。

この当時、衆議院は民主党が過半数で一方参議院は自民党が過半数です。
いわゆる国会のねじれという状況が起きることになるわけです。

簡単にねじれになる仕組みをおさらいしておきましょう。

まず基本的な流れはこうです。

① 例えば何か新しい法案「法案A」を決めようとする際、まず衆議院での可決が必要になります。

② 衆議院で法案が可決されれば次は参議院でその「法案A」の承認を得ます。

③ 衆参両院で承認が得られれば晴れて「法案A」成立です。

通常はこのプロセスを経て新しい法案成立となります。

ですが、「仮に」のケースで考えて
・衆院が民主党主体
・参院が自民党主体
という形になっている場合、こうしたことが起こりやすくなるでしょう。

①’ 衆議院で「法案A」可決

②’ 参議院で「法案A」否決

衆院で可決されても参院で否決されるということが起こりやすくなります。

また、参議院には、
「衆院からやってきた議題自体を60日間審議せず放置できる」
という権限もあります。

この場合、衆院で可決された議題を参院で審議しないまま60日間を経過すると自動的に否決扱いとなり、衆院に差し戻される形になります。

さて、こうして参院で否決され「法案A」が衆院に差し戻されますと、
再び「法案A」を参院で審議してもらうためには、

衆院で3分の2以上の賛成を得る

必要があります。

つまり、一つの法案を成立させるために、下手をすれば2ヶ月以上もかかってしまうケースが出てくるわけです。

国会の人たちは皆良い人たちであるとは思いますが、
例えばコロナ関連などで重要な法律を定める際にはこんな悠長なことはしていられません。

また、喫緊の状況ではなくとも、
いわゆる「予算案」を通す上でもこのねじれは深刻な問題を生みます。

予算案はただその予算案を通すだけではなく、関連法案が何十も付帯してくる形で進んでゆきます。

その関連法案一つ一つが先のようなねじれ国会を経て動いてゆくという状況になれば、それはもう、予算案が動かないことと同義です。

このコロナの状況、国を立て直す予算案はどれだけ重要になってくるかは説明するまでもありませんが、その予算案の進行が遅れるというのは致命的です。

もちろん、これは与野党が協力してコロナ禍に取り組んでゆくのであれば起こり得ないことではあるのですが、ねじれによって最悪の場合そうしたことは起こりうるというお話です。

様々な意見があるのは良いことでもある反面、結果によっては今の日本の状況に対してややこしい状況も起こりかねません。良し悪しですね。

七赤金星と、沢

さて、ここで七赤金星の話を少ししてみようと思います。
九星気学における七赤金星、易の世界では「沢」を示すものです。

現代において沢といえば、山の中でささやかな水の流れている場所を想像しますが、厳密な意味を取れば

水がたまって水草のはえている所。さわ。

となります。
つまり、水溜りが沢というわけです。
ですので、七赤金星は湖や池などを示すものとしても扱われることがあります。

こんな感じで絵にしてみますとイメージしやすいでしょうか。

七赤金星の易の形は一番上が陰、凹んでいる形です。
そこに水が溜まって「沢」…というわけです。

喜びの水

七赤金星は喜びの星ですが、差し詰めこの一番上に溜まった水は「喜びの水」とでも申しましょうか。

おなじ一白水星も水の星ですが、こちらはどちらかというと「流れる水」
つまり川などということになります。
つまり一白水星は水の出入りがあるわけですが、七赤金星は溜まった水です。

この特性から、

一白水星は外部から良い言葉をかけてもらうと嬉しくなる性質があります
一方、
七赤金星は、自分の中に喜びを抱えていますので自分で喜びを見出すことができる
…という性質もあります。

溜まった水は淀む

そんなふうに自分自身で常に喜びを見出すことができす七赤金星は素晴らしい性格ですが、しかし一方水は出入りがないと腐りやすいという側面もございます。

また、上の図を見ていただきますと、水が溜まっているのは上の方ですから、ここから転じて
トップにいるほど水は淀み腐りやすくなるので気をつける必要がある
…という戒めもでてきます。

場合によっては総理以上に強い衆参両議長

さてここで国会の方に話を戻してみましょう。

立法において衆参両院はとても大事な機関です。
ですが、この両院の議長は場合によっては総理大臣以上の強さを持つことがあります。

それは、

一度議長になると自分で辞めると言い出すまで誰もこれを解任できない

…という点にあります。
つまり、「辞めさせられない」のです。

総理大臣は不信任案で辞めさせられるのですが、衆参両院の議長に関してはそうもゆきません。
本人がそこに居続けたいとする限り、そこにいられるのです。

もちろんそれぞれの議長に対して不信任案を提出することはできます。
そしてそれが可決されれば議長はやめねばなりません。

しかし、衆参両議長は、それぞれの議院で
「何を審議するか」を決定する権限を持っています。

つまり、自分に対する不信任案を「審議しない」とすることが可能なわけです。つまり「自分への不信任案を議題に載せない」とすることで不信任案を退け、すきなだけそこに居座れるというわけです。

議長を解任する手段はこの「不信任案」だけですので、こうした背景を踏まえ、結局「議長は自分で辞めると言い出すまで誰もやめさせられない」という状況になるという仕組みです。

なんとも奇妙な現象ですが、この原因は第二次大戦の頃に遡ります。
当時陸軍軍部などの横暴により国会など重要人物がどんどんすげ替えられていっておりました。これへの反省としてその身分を守るように相応の権限が議長に付与されたわけです。

総理大臣の立場を守るというふうにしなかったのは、それをするとヒトラーのようになってしまいかねないからですね。

このように、自分が引退したいまで続けられる、国会の議事を全て牛耳れる衆参両議長は総理以上に強い権限を持った存在と言えるでしょう。

腐らない水は誰か

そんな強い権限を持つ一人が、この衆議院選挙から出てきます。

七赤金星の戒めである、
「いかに喜びを湛えた水であるといえども、上にいる水は特に腐りやすいので注意すべし。」
これを思い、選挙では色々考えて投票したいところです。

この8月にそれまで衆院議長であった大島理森衆院議長が引退を表明し、現在議長席は空位となっています。

この衆院選を経て、新しい議長には誰が就くことになるのでしょうか。
与野党いずれが衆院を取ったとしても、捻れた国会になったとしても国のことを考え、上手に衆参が協力して日本を立て直してくれるような方が議長席についてくだされば良いなと思います。

そういう意味合いにおいて、どういった人物がこの国を担うべきか、そしてその人材がどの陣営にいるかをよく見極めてこの衆院選選挙に臨みたいですね。

なかなか選挙への関心も持ちづらいところですが、少しでも何か知識を得て私もこの選挙の投票にゆきたいと思います。

次回の投稿は10月28日です。

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