見出し画像

企業研究 湖北工業(6524)

主な製品はリード端子と光部品。リード端子事業は、自動車・通信基地局等の情報通信機器・工場の自動化向け等の産業機器・家電製品などとても広い用途に使用されるアルミ電解コンデンサの主要構成部品です。

一方、光部品・デバイスは、今日の情報通信に欠かせない光ファイバ通信の機器や光モジュールに使用されています。同社では、高い信頼性が要求される海底ケーブル向けも製造販売していますが、その性能は水深6,000メートルの海底で25年間故障せず機能し続けることができるというもので驚きの性能と品質です。

情報GAFAMの業績頭打ちに伴い情報通信向けは需要が一巡したものの、今後自動車製造の回復や海底ケーブルの老朽化・次世代対応で需要が見込まれます。同社の光部品・デバイスはその堅牢性から高い利益率を誇るのも特徴です。

本日2023年3月2日に、NTTとKDDIが、次世代の光通信技術「6G」光通信の共同開発を発表しましたが、現在の情報通信網の消費電力を100分の1に低減することを目指すこのプロジェクトにも、同社の技術が活用されるのではないかと期待しています。

同社は、業界では知られたグローバルニッチ・トップ企業です。世界のEV電気自動車のアルミ電解コンデンサーは、ほとんどが日系メーカーで占められますが、こうした日本のメーカーの製品のほとんどに同社のリード端子が使われています。

同社は今後も増収増益が見込まれ、現在のPERは13.9%、自己資本比率は75%と高い安定性を維持しています。株価は3月2日現在、低迷はしていますが、アルミ電解コンデンサの世界シェアトップメーカーの日本ケミコン(6997)の株価はすでにだいぶ上がっています。この企業に重要部品を供給するメーカーはまだ市場では注目されていないかと思います。

また、同社は社員を大事にする社風でも有名で、社員平均給与も日本平均より高い位置にあります。まさに「企業は人なり」を具現した会社で将来の成長が楽しみな会社です。

今後、こうした企業の紹介はノートで紹介していく予定です。

※注:本記事は著者の個人的な見解であり、銘柄の売買を推奨するものではありません。投資、トレードは、ご自身の判断に基づき自己責任でお願いいたします。

いいなと思ったら応援しよう!