【ソーシャルネットワーク】
屈折した発想から生まれた女子ランク付け名鑑はサーバーダウンする程アクセスされ、開始10分テンポの良い展開で彼の天才的実力を見せつけた。
現在に軸を置き過去から時系列で追ってく構成の力で、facebookのストーリーと平行してエドゥアルドとマークの亀裂や心情変化も拾い上げる抜き出た作品。
ビジネスは普遍的なアイデアから生まれ、エネルギー源と化学反応によって膨大に膨れ上がる。
『パーティーを11時にお開きにするな』facebookはクールであれというショーンの言葉はまさに彼のセンスを魅せ観客を印象づける。
拗れた感情から始まったfacebookはそのうち独り歩きしていき、取り残されたのは崩壊してしまった友情、仲間の失態による喪失感、そして過去の女を想う滑稽であり実に情緒的な未練だった。
マークは結局どんな人間だったのか分からない。ただ言えるのは、作品のストーリーとして〝造る側の解釈〟を見る側がどう受け止めるかだということ。
デジタルを生産しながらも切り離せない感情に葛藤する自分を、俯瞰で観ているのを第三者として観ているような感覚でした。