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U-RASIA Autumn 2024 MIX/全曲セルフライナーノーツ by Ryohei Haduki(U-RASIA)


◆はじめに

作詞家の葉月リョウヘイ/Ryohei Hadukiです。
毎年恒例、自サークル「U-RASIA」新譜のセルフライナーノーツをお送りします。

■U-RASIA 11th Album『U-RASIA Autumn 2024 MIX
▷特設:https://u-rasiaat2024.tumblr.com
▷通販:https://booth.pm/ja/items/6230208

Staff(敬称略)
▼Vocal
咲良ゆの / @yuno_singer
kotono / @__kt127
月乃 / @tsuki_nxo

▼Illustration
月乃 / @tsuki_nxo

【Produced by U-RASIA】
▼All Sound Produce / Design
Yuu Ito / @Sy_Yuu
▼All Lyric Produce
Ryohei Haduki / @kidunaduki

■いつも通りほぼここまでコピペです。
2016年の初頒布から数えて8年目、11作目のCDとなりました。早すぎィ!

前作がまさかの午前中に売り切れてしまったので、今までで一番の量持ってきました。
流石に売り切れはしなかったけど、それでもたくさんの方にご購入いただき、過去最高記録を更新しました。本当にありがとうございます!
続けてきた甲斐があったなって思いますね。

ではここから本編?に入ります。
1度聞いてくださった方向けなのでご注意ください。
正解とかじゃなくて「公式が何か言ってる」くらいの感じでお願いします。


◆M1 Reason of Hope / feat.咲良ゆの

それだけが理由になる。

守り抜く歌。
僕らの1曲目と言えばやっぱこういうのですよね…笑
ド王道ともいえる「オープニング風デジタルJ-Pop」となっております。
もうちょっといい言い方ないかな、、

出来たのは3曲中1番最後です。9月最初とかだったかな?
由宇くん的にはなかなか切羽詰まってたようでしたが、僕はこういう楽曲の歌詞が一番書きやすいので2日で書き上げました。リテイクもほぼ0でしたね。

歌詞の話。
「決意表明」の歌となっております。何回目??

タイトルは「希望の理由」といった感じです。
全体の歌詞は以下の通りです。

Lyrics by Ryohei Haduki

見てわかる通り手癖全開ですね…ww
「葉月リョウヘイがよく使うワード」を全部煮詰めたみたいな感じになりましたが、曲が格好いいので全く問題ないと思ってます。

1-Aで「月」ってワード持ってきたところとかは由宇くんに絶賛されました。求めてた方向性ドンピシャだったようで。
提供込みで60曲くらい一緒にやってるので、多少はわかるようになってきたのかなって思います。

前作の「Galactic Promise」もそうなんですけど、この曲は考えて書いたって感じじゃあんまないんですよね。
最初はプロット書いてたんですけど、どうにもうまくいかなかったので何も考えずに作詞に入ったらすぐ出来ました…笑

普段はプロット書いてから当てはめるパズル方式なんですけど、この曲は思いついたフレーズをひたすら当てはめていって、「このワードを使うストーリーってどんなんだろう?」って後で広げていく感じになりました。
昔はずっとこういうやり方だったので、そういう意味でも手癖が出たのかもしれません。
そういうのもあって、あんまり書いてる時のことを覚えてないんですよねライナーノーツコンセプト崩壊

ただ、何度か言ってる通り僕がこういう楽曲書く時のコンセプトはずっと変わってなくて。
それは「一人じゃない」ということについてです。

大切な人がいる。
守りたい人がいる。
それ自体が、生きる意味となるほどに。

自分の人生において、ずっと隣にいてほしいと思える。
そのためなら、自分の限界さえ越えていけるような。
そういう人って、決して何人もいるわけじゃないと思います。

フィクションのOPイメージといった曲ではありますが、
守りたいものがあるのはフィクションでも現実でも同じだと思います。
「何があっても」ってことを高らかに歌うような、そんな曲になりました。

タイトルの「希望の理由」はそれこそ君のことを指してます。
0サビ含め頻出するこのワードがその証明です。

何よりも大事な君がいる
それが答えになるから

Reason of Hope/U-RASIA

未来と言うのは過去と今から地続きで繋がっているものです。
絶望で彩られた明日なんて誰だって望んでない。
未来に必要なのは「希望」だと僕は思います。

辛い過去も、涙にまみれた昨日も。
どうやったって元には戻らない。
だったら、それら全部踏まえて
今と未来を生き抜いていくしかないんじゃないかなって。

この曲の2人は、これから訪れるどんな理不尽も災厄も、
きっと乗り越えていけるんじゃないかなって思います。

ボーカルは咲良ゆのさんにお願いしました。いつもありがとうございます。
なんでしょう、まあ間違うわけがないんですよね。
この組み合わせは本当に超鉄板というか、自分でもそう思います。
力強さの中にも儚さがあって、本当唯一無二の歌声ですよね。
個人としても何度もご一緒してるんですが、こういう曲だけじゃなくてバラードとかしっかり聞かせる曲もすごく良くてビックリします。
個人的にはやっぱ叫ぶ歌詞との相性が抜群だなと感じてます。

元々デジタルJ-Popが好きなのは存じ上げてましたが、僕らがお誘いしてからそっち方面の依頼も増えたんじゃないかなって勝手に思ってます。
また是非ご一緒したいですね。


◆M2 E.X.P / feat.kotono

世界も、ミライも、私を待ってるから。

掴み取る歌。
うちだと結構珍しいタイプの曲かもしれません。
元々由宇くんはデジタルJ-Pop含めて四つ打ちの楽曲全般が好きで、
そういった彼の好みが反映されてるなと思います。
キラキラしてる感じとか、Aメロで歌が被るようなメロディとか、久々な感じでした。
ジャンルなんて言えばいいんだろうな。。。。

出来たのは1番最初で、ゲーマー女子って感じのオーダーでした。
ジャケットイラストもこの子をイメージしてます。可愛いよね。。。。
歌詞を貼るので是非見てほしいです。

Lyrics by Ryohei Haduki

タイトルは経験値を意味する「EXPERIENCE POINT」の略です。
それこそRPGでよく聞く単語だと思いますが、結構すぐタイトルは出てきました。

ただこの曲、作詞がめちゃくちゃ大変でした。。。
何なら今年1番難しかったまであるかもしれない。
普段あまり書かないジャンルだったのと、方向性をどうするかでめちゃくちゃ迷ったのを覚えてます。
ゲームって言ってもいろいろあるからRPGに振り切る?全般にする?みたいな。
結果RPGになりましたね。

U-RASIAに限ったことじゃないんですが、最初僕はワンコーラスできた時点で送って方向性の確認をすることが多いです。
そこでいろいろやり取りしつつフルコーラスに入るんですけど、この曲は「こっちの方がいいかな?」って結構書き直してフル提出したんですね。
その時に来た修正指示をまとめてたら、「これワンコーラス提出のに戻した方がよくない?」となり、書き直して提出したら1発OKだったって経緯があります。
考え込みすぎるのは、こと僕に関してはよくないのかもなと再認識する結果となりましたね。

では歌詞の話を。
あくまで「ゲーマーの女の子」が主軸なので、「フィクションの話」ではないのが特徴です。ここもいろいろ話し合って決めました。
全体的に僕っぽくない歌詞だと思ってます。ワードチョイスとか。
Aメロの最後がオノマトペとか普段あんまやりませんし。

僕は普段ゲームってそんなにたくさんやる方じゃないんですけど、ハマった時は本当に寝食忘れて熱中するタイプです。
作詞もそうなんですけど、好きなことにかなりのめりこむ方だと思います。
誰しもそういう面はあるのかなって。

ゲームってフィクションではあるんですけど、まるで自分がその世界に本当にいるかのような没入感といいますか。
そういうのを味わえるのが醍醐味だと思います。

次は何が待っているんだろう?
どんな世界が広がっているんだろう?
どんな未来に繋がるんだろう?

いろいろなゲームが世の中にはあって、
そしてその数だけ、あるいはその数以上の世界があります。

まだ自分の知らない世界が待っているって思うと、
それだけでワクワクしてきますよね。
そういう高揚感を意識して書きました。

そういうのもあって、現実に繋がるようなワードはそこまで使ってませんが、サビに関してはゲーム・現実どっちでも通じるようにしました。
ゲームで自分の人生が変わったなんてのも、それこそフィクションでもなんでもない話で。
ジャンルこそ違いますが、自身の作品がそうであれたら嬉しいなと思ってます。

ボーカルはkotonoさんにお願いしました。
可愛らしい歌声が楽曲のコンセプトともとてもマッチしていて素敵です。
以前の作品だと全体的に「囁く」感じでしたが、今回はそういった面もありつつハキハキ聞こえる箇所も多くあってよかったです。
楽曲によって全然聞こえ方違うのすごいですよね。。。
こういったコーラスが多い曲合うなーって思いながら聞いてました。


◆M3 Constellation Song / feat.月乃

二人の未来のために、私は待ち続ける。

重なり合う歌。
こっちはこっちでうちの定番となる哀愁系デジタルJ-Popとなっております。
僕も由宇くんも今回の中では1番気に入っています。

出来たのは8月中旬とかだったかと。
オーダーは夕方~夜の時間の切なめな歌詞でした。
リファレンス曲がめちゃくちゃ好きな曲だったり、プロットもガッツリ書いたのもあってそんなに時間はかからず、細かい言い回しだけ少し直したかなくらいです。

歌詞の話。
「大切な人を待ち続ける」歌です。
例のごとく歌詞を貼ります。

Lyrics by Ryohei Haduki

タイトルは「星座の歌」といった意味です。
夜とか星とか宇宙とかに関するワードって今まで結構タイトルに使っちゃってたのもあり、いろいろ調べたら出てきたって感じです。
また、Constellationは上記から転じて「点と線で連なるもの」といった意味もあるので、そういう点も加味してます。

前作のfading awayとは違い、「どうしようもない現実」を受け入れる…とかではなくて、あくまで待ち続ける歌になってます。
このフレーズがその象徴というか。

さよならじゃない わかっても
そばにいてほしかったの

Constellation Song/U-RASIA

そのままですが「さよならじゃない」んですよね。
一時的な別れというか、よりより未来のために離れざる得ないというか。
「旅立った」ってワードはそういう意味ではないです。

待ち続けることってめちゃめちゃつらいと思います。
永遠に待ち続けるわけじゃないのに、その時間が時に永遠にも等しい時間に思えてしまう。
そして、楽しかった思い出が何度も何度も頭の中をぐるぐる回って。
君との愛しい、楽しい時間が「今すぐ」欲しくなってしまう時がある。

それをわがままと言う言葉で僕は片づけられないです。
感情は時に理屈を追い越していきます。
不完全だとは思いますが、人間ってそういうものじゃないのかなと。

ここでいう「思い出」の舞台として星空を挙げています。
僕も1度、深夜の山奥で流星群を見たことがあるんですが本当に感動しました。
何秒の単位でたくさんの流れ星が流れて、普段見れないくらいたくさんの星が目の前に広がってました。

大切な人と過ごした、大切で輝いていて、ずっと心に残っている景色。
キミへの想いと一緒に見た夜が、この子をずっと支え続けているんです。
素晴らしいもの・ことはその事象もそうですが、
誰と見たかというのもその輝きを大きくする要素だと思っています。

この曲を象徴するフレーズがサビにあります。

星をなぞり繋げるように
違う景色 いつか重なる

Constellation Song/U-RASIA

この子とキミがこれまで見てきた、今見ている景色は違うかもしれない。
だけど、同じ未来を夢見て、誓い合って、待ち続けている。

信じ続けているなら、同じ方向を見ているのなら。
それはすぐじゃないかもしれないけど、いつか必ず重なり合う。
2サビでも言ってますが、この子には「同じ明日が見えている」んです。
信じることがつらい時はあるけど、それは信じない理由にはならないんです。

星座というのは違う星と星を繋げて形どったものです。
この子とキミという星を繋げて、1つの形(=未来)になる。
それが2人の約束なんです。

個人的に1番気に入ってるフレーズは1番のサビ最後で、上記フレーズの続きです。

だからねえ、今は泣いていいかな
また笑ってキミに逢えるように

Constellation Song/U-RASIA

信じていたって、悲しくて泣きたくなる時はあります。
それを咎めることを誰が出来ましょうか。

枯れるくらいまで泣くのは、悲しいからでもあるけど。
キミに笑って逢うためなんです。
この子は逢っても嬉し泣きしちゃいそうですけど、涙の意味が違いますから。

信じ続けるということをひたすらに書いた歌になってます。
先を見据えるとか、先を見るってどうしても僕は苦手なんですけど。
それでもって思いをこの歌に込めました。

ボーカルは月乃さんにお願いしました。
サークルとしても個人としても何度かご一緒してますが、哀愁系デジタルJ-Popととんでもなく相性がいいですよね…。
いろんな楽曲を歌っていらっしゃるけど、こういう感情のこもった表現は本当に素晴らしくて、音源聞いた時聞き惚れてしまいました。
こちらの提供というわけではないのですが、彼女のボーカリストとしての魅力が詰まった作品にもなったのかなと勝手ながら思っています。


◆おわりに

なげえ!!!(n回目)

いつも通りの自己満足文章になりました。
今回3曲だからそんなかかんないだろうと思ったんですが、普通に6,000字くらいあるのビビりました。
大抵書いた時のメモ見ながら思い出す風に書いてるので、自分でも「そうだったなー」ってノスタルジーに浸ってます。

U-RASIAはおかげさまで今年8年目を迎えました。
冷静に同じメンバーで8年も音楽やってるのすごいと思います。
続けるのって難しいですからね。
本当に由宇くんと聞いてくれるみなさんには感謝しかありません。

僕はやっぱり彼が作る音楽が大好きで。
それが今このサークルで歌詞を書いている1番の理由です。

僕自身を見てほしいって思いも正直あるし、きっと消えはしないんでしょうけど。
今はそれよりも、自分の大好きな音楽をもっとたくさんの人に聞いてほしいと思っています。

こういったライナーノーツがきっかけで、みなさんにとって更に「大切な楽曲」になってくれたなら。
とても贅沢だとは思いますが、そう思っています。

長くなりましたが、これでライナーノーツは終わりです。
たくさん聞いてくれたら嬉しいです。

以上です。ありがとうございました!!

葉月リョウヘイ/Ryohei Haduki
from U-RASIA