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ブルアカ最終編4章の前に残す連邦生徒会長についての話 /ブルーアーカイブ

4章の公開が3月8日に決まり、過去記事の答え合わせが出来ると楽しみにしていたのですが、そういやアレもコレも…と書き忘れを思い出したので追加

前回の続きなのでまだの人はこちらから。
そしてネタバレと考察ありなので、そういう情報を入れたくない人も注意

前回の補足

時間の流れについて、こちらの黒服のセリフを使ったのですが

時間の不連続性の話

「因果を繰り返す」だけなら、過去に戻ってのやり直しなどがありますが、ここに時間の不連続性を付け加えているのが非常に意味深です。
上位の次元に置いて時間は絶対の存在ではありません。より高度の次元に干渉出来るなら、時間の流れにずれが生じる事もあるかもしれません。

前回の記事から

取り上げ忘れてましたが、もっと率直に書いてる所があります。

別の新しい軸

3次元に対して『別の軸』を追加したなら、4次元軸しかありません。
次元の概念は一足飛びには出来ないので、この瞬間のアトラハシースの箱舟は多次元においてのみならず、過去現在未来において同時に存在、あるいは存在していない事になります。
軸が増えたせいでウトナピシュティムの本船で突っ込んだらバラバラになるというのは、バリアに触れた個所がいつどこの時間に飛ばされるか分からないためでしょう。

という訳で上の「アロナが連邦生徒会長になる(過去に戻る)は成り立つのか?」ですが『4次元軸になってるアトラハシースの箱舟が作用すれば可能』という可能性が出てきました。


シッテムの箱

そうなると、アロナが過去に戻る=シッテムの箱が過去に飛ばされるという事になりますがプロローグでリンから渡されてから今現在まで同時に存在している事になります。

じゃあ、それはどこにあるのか?
誰にも見つからなくて、しかもこんな重要な物が一体どこに……。
こんなのどこかに置いておける訳もないし、行方不明になった連邦生徒会長の部屋なんて真っ先に探されてるし、そもそもサンクトゥムタワーはもうぶっ壊れてると考えると、最近まで身近な所にあって、しかも作中のほぼ全員が正体を知らないアイテムが一個あります。

それがこれ

シャーレの地下にあったアイテム

当たり前のような会話をしていますが、クルミの言う内容を満たすには幾つかの条件が必要になります。
1:シャーレの地下にある
2:地下でもクラフトチェンバーがある部屋に行っても鉢合わせしない別の階層か場所である
3:無くなった事を誰も気にしない(存在を認識されてない)
4:一目では目的が分からずある程度持ち運びできるサイズ(中身は開けてないと言ってるので箱や金庫に入ってる?)

ではシャーレに正体不明の物を置けるのか? というと、答えはおけます。
これはプロローグでリン自身が言っていて、シャーレは部室が出来たのはかなり前なのに長らく誰からも使用されてませんでした。
連邦生徒会のオフィスから30㎞も離れていて、D.U.の中でも外れた場所扱い。ソラがコンビニで働いていても客が来なくて廃棄弁当が余って処理が大変と愚痴をこぼす程です。
連邦生徒会長がアロナなら、先生が来る前にシッテムの箱を持ち込んで電源を切れば正体も隠せます。連邦生徒会は総力を挙げて会長を探してますが、そもそも見つかる訳がない状態です。

そして、仮にこの通りだとすると一つ疑問が出来ます。
カヤはそれを知っているのか否か

ここからは考察……というか妄想の類になりますが、ユキノの言う通りカヤがシッテムの箱を知っている=連邦生徒会長の事も知っているとして話を進めます。

まず、連邦生徒会長=アロナ=シッテムの箱を知っていた場合、カヤの目的であるシャーレ解体には疑問が生じると同時に納得も生まれます。
まずカヤはシャーレと敵対しているかのような言動をとっていますが、表立って実行した事はありません。しかし、出来る立場にいます。

もしシャーレと敵対する場合、シャーレが介入した事件に防衛室として手助けを行い、手柄を奪うように立ち回る。シャーレ自身の評判を落とし、連邦生徒会の株を上げるように誘導して世論を奪っていきます。
「防衛室があるからシャーレはいらない」という風に仕向ける訳です。

またコレは防衛室である必要もありません。キヴォトスにはSRT特殊学園があり、紛争解決は長らくこちらが担当していました。
シャーレの持つ権限はSRTより上位のため、SRTにとっては目の上のたんこぶ的な存在になります。
ならSRTが事件を解決して回ればいいのですが、実際に起きたのはエデン条約調印式の時にSRT特殊学園の閉鎖。
しかも作中の描写からするに、FOX小隊がサンクトゥムタワーを襲撃した件も一因でしょう。
SRTとシャーレが競合している以上、これは解体どころかシャーレの存在を助ける行為です。

ではどうやったらシャーレは解体できるのか?

簡単な結論としては連邦生徒会長が戻ってくれば良いのです。
連邦生徒会長がトップに座れば連邦生徒会は正しく機能し、シャーレは連邦捜査部として本来の役割に戻ります。
今のように何でも屋みたいな事をしているのは、連邦生徒会が機能しておらず全てシャーレに回ってくるのが原因ですから。

もちろんカヤがただの敵対者で、第二部で回収する伏線の可能性もありますが、そうだとしても最終編でわざわざこの描写入れるか? という疑問もあるんですよね。
なので、そうともとれる解釈という事で残しておきます。


連邦生徒会長の怪我

プロローグでも最終編でも、連邦生徒会長はものすごい怪我をしています。
当初はみんな銃持ってるし、失敗世界で戦争でもあったらそうなるのかな……とも思ってましたが、キヴォトス人めちゃくちゃ頑丈なんですよね。
巡航ミサイル撃ち込まれても動ける程度の負傷か気絶で済むし、アビドス勢は負傷差分が無いから表示されないだけなのかと思っていたら、そんなレベルじゃなくとにかく強いから岩を蒸発させるビナーのレーザーでは怪我すらしないという程。

その頂点に立つ連邦生徒会長だけがあそこまで大怪我してるというのは、ブルアカを進めれば進めるほど、むしろどうやったらここまで怪我をさせられるんだ? となる疑問です。
(軽い怪我なら出来るから失血とか窒息で少しずつ時間をかけて死に向かう事は可能)

で、そんなキヴォトス人を問答無用で大怪我させる方法、作中に一つありました。
ゴルコンダが用意した『ヘイローを破壊する爆弾』
アレは怪我で結果的にヘイローが壊れるのではなく、ヘイローを破壊するという概念で上書きするという、テクストを操るゴルコンダらしい作品でした(明言はされてないけど、能力的にこう解釈)

では連邦生徒会長はヘイローを壊す爆弾を使われたのか? というと違います。上記ので重要なのは概念的な物で上書きすれば強制的に状態変化を起こせるという部分。

最終編でウトナピシュティムの箱舟を起動する場面なんですが、この辺りで先生がだいぶヤバい事になってます。
意識が遠のき、まともに立っていられない。その状態で見る夢はキヴォトスに始めてきた時の連邦生徒会長の姿。

そして夢から目覚める訳ですが……先生、元気になってません?

黒服もアロナも、繰り返しコレはヤバいと忠告をしていました。
先生自身もそれを覚悟で、使った瞬間に死に至るかもしれない程の負傷をする覚悟で使いました。
が、その後の3章や占領戦で先生の体調に触れる描写はありません。
今後出てくるかもしれないし、すぐやせ我慢する人なので無理をし続けてる可能性も大いにあるのですが、あのシーンで連邦生徒会長の怪我を出してるのももしかしたら関係あるのかなと思う訳です。

ただ確実に絶大なダメージは受けています。

あの「大人」とは誰なのか
傷に耐えきれず…というが…

ケイの言葉を直接受け取るなら先生は「傷に耐えきれず生を終える間際」の状態です。これはアリスが被害に遭わないように常に観測し続けていたケイの判断なので、誰かしらはここまでの傷を負った「大人」がいる訳です。
この状態で誰も気づかないというのはさすがに無いし、そもそも一回撃たれたらほぼ終わりの人間がその後の占領戦のように動き回れるとも思えません。では前提である「傷を負った大人」とは誰なのか。

ケイは名前に意味を見出さず、他人を形容詞や役割で呼ぶ子です。
アリスとの交流を経てアリスの事は個人として認識しましたが、固有名詞で呼ばない事がここで「一体誰なのか」が曖昧になっています。

で、このセリフが出るまでの間で、明らかに他人とレベルの違うものすごい大怪我をしている人が一人います。

記事のタイトルにも使った連邦生徒会長

シャーレの地下から持ち出された「なにか」が持ち込まれた場所は、PMCの本拠地。中は無人。
FOX小隊もカヤの姿もなく、ウトナピシュティムの本船は妨害なく飛び立てました。
シッテムの箱を接続すればこの船は飛び立てます。
状況を考えるとただの妄想が「あり得るかも」というくらいにはなってきます。


「……私のミスでした」

ブルーアーカイブの始まりの一言。
とても印象深く、それでいて心に残ります。
創作に置いて冒頭に問題定義や疑問を投げかけるのは非常に有効です。自分もシナリオ書くときによく使います。
何故かというと一般的な会話でも共通ですが「なぜ、どうしてそうなったのか?」は他人に興味関心を持って貰いやすい単語だからです。

では連邦生徒会長が行ったミスとは何なのか。
これまでは先生と連邦生徒会長が対立して、先生の選択を却下したために事態が悪い方向に行ったのだろうと考察されてました。
他のバッドエンド的なスチルを見ると、それが正解に感じます。

例えばアビドス
連邦生徒会に来たアヤネの要請は「地域の暴力組織に攻め込まれていて物資弾薬がもうありません。連邦生徒会の援助をお願いします」だけです。
連邦生徒会が正しく機能していたら、アビドスに水食糧弾薬を送り付けて終わりでしょう。
実際、ヘルメット団の襲撃はコレで何とかなります。
物資が潤沢ならアビドスの戦闘力なら便利屋も撃退出来るでしょう。

しかし、アビドスの問題はここにはありません。
土地を狙うカイザーの手口、ホシノを狙う黒服、これらは「シャーレの先生」だからヒナが情報をもたらし、ホシノは先生がいないと助けられませんでした。
カイザーの手口に疑問を抱かないのだからブラックマーケットの銀行まで後をつけたりせず、ヒフミと出会う事もありません。
ヒフミが関わらないエデン条約編は悲惨な状況を迎えるのは想像に難くありません。

だから仮に上記の仮説通り先生が「実際に見に行った方がいい」と主張したのを連邦生徒会長が却下したのだとしたら、それは明確な「ミス」になります。
しかし、ミスをミスとして認識するには「正解」をどこかで知る必要があります。
例えば上記のアビドスの件の場合「連邦生徒会が機能していたら物資を送って終わり」になります。
逆を言えば機能してない上に先生に独自裁量権があったら、先生は誰に許可を取る事もなくアビドスに赴く選択を取る訳です。
仮に物資だけを送った状態なら、次にアビドスが表に出るのはカイザーに買収された後。
こうなった時に取る正しい選択の仮想としては「カイザーPMCを何とかする」であって「先生を自由に動かせるようにする」ではありません。
そのため、どこかで今につながる可能性の分岐を知る必要があります。もしシッテムの箱が過去に戻ったのなら、その時に観測される多次元世界も覗いたでしょうから、先生が居る居ない、連邦生徒会の有る無しも見る事が出来たのではないかと思います。

では何がミスだったのか。

元からやろうとしていた事を考えると、先生にフィードバックが行くのに実行してしまった事か、あるいは止めてしまった事ではないかと思います。
先生が大怪我をしてプレナパテスの所まで何とか耐えたとしても、その後に敵側のA.R.O.N.A.による多次元の置換とハッキングで詰み。
ウトナピシュティムの本船の出撃を取りやめさせたとしても、虚妄のサンクトゥムの再臨で詰み。
どちらにしてもこの状況になった時点で負けが確定しています。

それはそれとしてアロナがやったっぽいミスのシーンも作中にはあるので、こっちなのかもしれませんが……。

実は先生の生体情報を正しく認証していない

敵側のシッテムの箱が正しく認証されてるようなのに対し、こちらはとりあえず登録してる状態。果たして4章で使われるのか、それともただのアロナのコメディ部分なのか。

話を戻すと、アロナの判断ミスで作戦が失敗に終わった場合、やり直しの機会を与えられたアロナ(連邦生徒会長)が先生の身を守る判断をするのも納得できます。

その場合は先生が自由に動けるようにシャーレという箱を用意して、妨害する要素はあらかじめ排除か協力させておく。
先生なら大丈夫だろうという判断(と可能性世界で見た光景)を元に特定の時期が来るまで『先生』と『アロナ』に任せる。

4thPVの最後に連邦生徒会長の姿が消えているのも意味深です。
先生の代わりに怪我を負い、本来たどり着けなかった道を切り開いて誰にも知られずに消えて行く……連邦生徒会長はいずれ実装して欲しい生徒でもあり、それはあまりにも悲しいので、ここは外れて欲しい部分ではあるのですが。

この辺りの答え合わせも含めて3月8日が今から楽しみです。


果たしてアロナは『いつ』から待っていたのか


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