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音楽の魔法みつけたよ

松阪市にある生活介護サービスあゆかさんでセッションの時間を頂けることになりました。
 これまでちょこちょこと長年集めてきた楽器たちを乗せて、ワクワクドキドキ。演奏を届けるのではなく、音楽を媒体にして今日は「共に」を自分の中のテーマに。

この万能さよ。弦楽器の魔法。

 私は残念ながらギターが弾けない。ギターに触れる機会は学生時代にあったのだけど、左利きというのもあってなかなかに苦戦。当時の先輩が見かねてギターの1弦から6弦までをわざわざ真逆に張り替えてくれて、教わったものの・・・これはあるあるだと思いますが「F」コードが押さえられずにgive up。
 でも、どこにでもひょいと持って行けて豊かな響きを醸すギターにはいつも「いいなぁ」と羨ましく思っていたのです。
 そこで、今回は4年ほど前に楽器屋さんの掘り出し物市で出会ったchromaharpを初出動。ちなみに、こんな楽器です。

コードを指一本で抑えることができて、小さはボディに豊かな響き。コード「F」で挫折した私にはまさに神の贈り物的素晴らしい楽器。Autoharpとも呼ばれています。
テーブルの上に置いたり、ティルトタイプの車椅子の方もお腹のあたりに置いて音を楽しむことができる。何より、音がきれい。
弦が直接空気を振るわせる感じが肌に伝わってくる。

最初は初めて会う私や初めて見る楽器にちょっと不安気だった利用者さんもこのchromaharpの音色に「ちょっとやってみようかな」と手が伸びる方も。

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 C-G7-C 。つまり ⅠーV7ーⅠ の魔法。


いわゆる「起立ー礼ー着席」のコード進行。
これだけで、何かが「できた」という達成感が生まれる。これまでの生活で「起立ー礼ー着席」を経験してこなかったとしても、このコード進行には不思議と「何かが生まれて、動き出し、落ち着いた」というような感覚を抱かせる。
私が、CーG7ー・・・・までを弾いて、chromaharpのCキーを抑えてスタンバイし、最後の「ジャラァ〜ん」を利用者さんに委ねると、
「わ!なんか、できたね!」という一緒の達成感がひびきあう。
一人一人、2音任せることもあれば3音全部お任せしたり、私が弾くのを聴いてもらったり。それぞれの関わり方をその人にマッチさせながらくるりとフロアーをひたすらC-G7-Cの行脚。にかっとした笑顔、「もっともっと」の手招き・・・スタッフさんによれば「普段見ない」利用者さんの姿があったとのこと。なんとうれしい。

暮らしに馴染んだ曲の魔法。


抽象的な音のふれあいに「ピン」とこない感じの利用者さんも。そこで「リクエストコーナー」と、普段お好きな曲を尋ねてみる。
日曜日のお馴染みのオープニング曲。弾き始めるとそれまでの働きかけには「いいです」と控えめな反応だった利用者さんが伸び伸びと歌い始める。

大ヒット映画のオープニング曲、夕方のレギュラー番組のテーマ曲、
「あ、知ってる!」「あの曲や!」曲が始まった瞬間、目の色が変わる。やはりヒット曲の持つ力は特別。
ヒット曲といえばクラシックだって日本の古典だって、ラーメン屋さんのチャルメラの音だって・・・暮らしに馴染んだ音楽はいろんな点と点をつなぎ合わせるような力を持っている。
頭の中に仕舞い込まれた扉を開くような。

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今回のセッションでは改めて音楽の可能性を学ばせていただきました。まだまだ、学びの旅は続きます。きっと一生ね。
また何か発見があったら、こうしてつらつらと綴ってみたいと思います。





 
 



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