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「食育」ってそもそも、なんぞや?

食育ってなんかお高いイメージ・・・

仕事柄、子育て中のママに、食に関する意識調査などのインタビューをさせて頂く機会が多いのですが、皆さんが口を揃えておっしゃるお話・・・

「食育って、そもそも何なんでしょう・・・?」

そう、食育の定義ってものすごく曖昧。

そして、割と多くのママが持つ食育のイメージは・・・
「意識高い系の人がやってること」
「なんかお高い感じがする」

リアルな子育て世代には、「食育」はあまり身近なことがらではなく、ともすると嫌厭の対象になっているということを感じています。

今日の記事は、「いやいや、ママたちがご家庭でやっているそれ、めっちゃ食育ですよ!」「食育ってもっと、ゆるっと楽しくとらえて良いんですよ!」というお話です。

食育の定義って?

ChatGPTさんにも聞いてみた

もはや今後、仲良くなっておいた方がいろいろと可能性が広がりそうと思う、ChatGPTさんに聞いてみました!

食育の定義はいくつか存在しますが、以下に代表的な二つを紹介します。

日本の文部科学省による定義:
食育とは、食べることや食べ物についての基本的な知識や技能を身につけることにより、健康で豊かな食生活を営むための指導及び指導によって食文化の普及振興を図ること。
この定義では、食に関する基本的な知識や技能を習得し、健康的な食生活を送るための指導が重視されています。

国際連合食糧農業機関(FAO)による定義:
食育とは、個人が持つ食品や栄養に関する知識、技能、態度、そして消費者としての意識と行動によって、自身と他者の健康とウェルビーイングを促進するためのプロセスである。
FAOの定義では、食品や栄養に関する知識や技能だけでなく、消費者としての意識や行動も食育の重要な要素とされています。

どちらの定義も、食に関する知識や技能の習得、健康的な食生活の促進、食文化の普及振興などが食育の目標とされています。

Chat GPT(2023年6月22日 の回答)

このように「食育の定義」と言うのは、提唱する組織の存在価値によって、若干異なってきます。

現場の私が考える食育の定義

上述の通り、組織によって「食育」の定義が違って良いのならば、ママが子育てのリアルな現場から提唱する「ママによる食育の定義」があっても良いはず。

ということで、食育の現場で働き、現役ママでもある私が考える食育の定義とは

・野菜にふれて手触りや匂いを感じてみる(さっきスーパーで買った玉ねぎとか!)
・一緒にご飯を食べて笑う(どうしょうもない時のお惣菜だって、塩おにぎりだけだって、笑って食べてる方がよっぽど心の栄養になる)
・食べものの絵本を読む(ぐりぐらとか!)

といったような、子育て中の普段の生活の中で、身近にやってることだったりすると考えています。

食育って具体的に定義すると意外とみんなやっていた

以下の2種のアンケート調査は、食育について、同じような属性の人に、同じような内容の質問をしているにも関わらず、結果に大きく差異が出てた事例です。

「家族で楽しむ食育調査」
(調査対象:2歳〜12歳の子を持つ親、n=1756/調査元:クックパッド)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000167.000027849.html
料理に関するアンケート調査
(対象:20歳以上 性別問わず、n=145人
※この設問に関しては12歳以下の子と同居している人、n=81
調査元:RIYO個人がインターネット調査で行ったもの)

「食育に関心はありますか?」という質問に対してはどちらも同様に90%以上が興味があると回答しています。

しかし、「実際に家庭で子どもに対して食育を行っているか?」という回答に対しては大きな差が出ました。

一方は「家庭で食育を行いたいが出来ていない」が60.3%
もう一方は「普段から家庭で食育をしている」が79%

この回答の差は、設問に「食育とはこれです」という定義があるかないかの差から出たものではないかと考察しています。(具体的には<食育とはお料理をする・野菜に触れる・お芋掘りなどのアクティビティ、食べ物の絵本を読むなど食にまつわるさまざまなことを指します。>という一文。)

このように、食育とは何か、具体的な事例を載せると、「あぁ、それならうちもやってる!」というご家庭がとても多いことがわかった調査でした。

食育の定義は、もっと身近でいい

冒頭にも述べたように、「食育」は現場で毎日必死に子育てしているママからは、ややお高めな感じという印象で、ともすると嫌厭されがち。

インタビューでは、そういったネガティブな意識の裏側で、食育をやれていない自分を責め、自分の子育てに対する劣等感につながってしまっているママも複数いました。

しかし、「食育」はもっと身近なものだし、上記のアンケートの結果の通り、「実はうちもやってるんだ!」ということはとても多いはず。このことに気づいてもらいたい、自分の子育てに肯定感を持ってほしい、と強く思います。

国だったり組織が定義する「食育」は、社会の課題や組織の目的から落とたもので、全体の方向性を示すものとしての指標となりますが、一方で生活者とは距離感がある。

だからこそ、現場から提案できる、より身近で具体的な「食育の定義」を広げたい。もっとゆるっと楽しく食育を楽しむご家族が増えてほしい、と、こどもおりょうりラボは今日も奮闘中です!

インスタグラムで楽しい食育情報を発信中です

https://www.instagram.com/kids.cook.lab/

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補足情報:
●この食育サイト面白い!

ちなみに文部科学省が民間のドラマとタイアップして公開した食育サイトは生活者視点でかみくだかれていて「そうそう!」となりましたよ。
▼文部科学省 × PRICELE$S
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11570865/www.mext.go.jp/syokuiku/index.html

●その他食育に関する情報
▼食育基本法・食育推進基本計画等
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kannrennhou.html

▼農林水産省:食育とは
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/network/about/index.html

▼政府広報オンライン:「食べる力」=「生きる力」を育む
食育 実践の環(わ)を広げよう
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201605/3.html


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