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日記

2023.6.6(火)

ただの小売店の店主の日記。備忘録。

湿っぽい空気に覆われた火曜日
自宅を出る前に馴染みのお客様から「今日開いてますか~?」のDM。
「いつでもどうぞ~」と返信をして、いそいそと店に到着すると、自動予約システムから開店一番の時間帯に、別の顧客のご予約が入る。

とても小さいお店で、生地を見るためのスペースは同時に2組までとなっているが、もちろん1組ずつのほうがゆっくり見れるに越したことはないので、DMをくださったお客様に「あ、今予約が入ったので13時過ぎのほうがゆっくりは見れるかも」と送りつつ開店準備に入る。

12時になり開店、とともに、やってきたのはDMをくれたお客様。
「急にごめんね~」というお言葉に、「あ~さっきまた連絡したんですけど~」と言いながら事情を説明するが、大体買うものが決まってるのでささっと買っちゃう!、ということで生地を選んでいると、ご予約のお客様も到着。

こちらのお客様は帽子作家さん。たまたまお二人ともストローハットを被っていらしたのもあって、ご紹介すると、帽子の話題で大盛り上がり。好きな生地屋に来るもの同士、共感できるベースも整っているのかもしれないな。小売店ってこういう大人の出逢いがたまにみられて、お店がそんな場所になれることに小さな幸せを感じたりする。

その盛り上がりの中に、ささっとレースを買っていかれる方。「ラッピングはいいです~近所なのですぐ使うから」とむき出しのままのレースを手に颯爽とお買い物。このあたりの方は上品な雰囲気をまといつつ、サバサバした人が多い印象。

帽子作家の方の対応も一段落したところに、取寄せ商品を引き取りにいらした、こちらも馴染みのお客様。トールペイントの作品のお写真やお花のお話、槙野万太郎の話と話題は広がり楽しいひととき。知らない世界を教えてくれるのもありがたいことです。

本日最後のご来店はスケッチ帰りの白髪のマダム。プロヴァンス柄のブラウスをお召しだったところから旅の話などしているうちに、住んでいるところが以前住んでいたアパートの徒歩30秒程度にある邸宅ということが判明。お嫁入りされてから50年間お住まいとのことで、ご近所さんの話もしつつ、「ご縁よね~欲しいものがいっぱい。今度はお金持ってくるわね~」と多少の礼儀的なお言葉もありがたく受け取りながら、帰宅されるのをお見送りし、表の看板を引いて本日は閉店。今日は人が途切れない一日でした。
私は本来、人見知りなのだけど、お店をやっているだけで、勝手にご縁のある方がやってきて、知っている人が増えてくる。そういえば友人に、話すのが苦手だったから強制的にディスニーランドのスタッフバイトをして腕を磨いたという人がいるな。環境って大事ですよね。

そんなに儲かる仕事でもないけれど、この環境を1日でも多く続けられますように。

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kidoko
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