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むさし・コメ吉・ゆうと:若者たちによる歴代保護わんず紹介#3

キドックスは茨城県つくば市に拠点を置く認定 NPO 法人です。拠点の正式名称を HACC (ヒューマンアニマルコミュニティセンター)キドックスといいます。ちょっと長い名前ですが、私たちはこの名前に誇りとこだわりを持っています。

キドックスは「人も犬も自分らしく」を掲げて、捨て犬の保護から心身の回復、保護犬譲渡からその後の生活までのサポートと、生きづらさを抱える子ども・若者の一歩を支援しています。

今回は、ハンドラーの若者たちによる、担当している保護犬たちの紹介です。


むさし

むさしを担当してから約1ヶ月が経ちました。むさしは臆病で大人しい仔です。担当して間もない頃は、手からおやすと食べることもできずにいました。そこで、まずは手からオヤツを食べてくれることからトレーニングを開始しました。

オヤツを差し出すと、オヤツの匂いは嗅ぐのですが、食べることができませんでしたが、匂いの強いオヤツなら食べられました。

他にも、呼びかけとオスワリの練習も行っています。呼びかけは周囲の刺激が強いと、オヤツよりも振り向いてくれず苦労しています。オスワリはオヤツで誘導しながら顔を上げてくれるのを待っています。

ドッグランでのトレーニングも始まりました。外だと余計にオヤツが食べられなくなるので、食べられるようになるところから始めたいと思います。練習を重ね、刺激の少ない室内なら手から食べられるようになってきました。むさしの怖いことが減るように、焦らずゆっくりとトレーニングに取り組みたいです。(担当 H さんより)

コメ吉

最近のコメ吉は、新しい環境でも気にせず、以前よりもさらに元気に草地を走り回り、ゴロゴロして人を蹴っ飛ばしています(笑。一方で、散歩が楽しみすぎて人の横を落ち着いて歩けない、足拭きの嫌がりが強いという課題があります。

コメ吉は散歩中に飛び跳ね、引っ張りが強く、興奮をコントロールすることが苦手です。興奮すると犬も人も危険です。そこでトレーナーと相談し、今まで関係性を作ってきたため、一歩進んでトレーニングとして前に出てはいけないという合図を送ることにしました。同時に引っ張りなく歩けているときにはオヤツを使い、褒めて、一呼吸おくといった、細かいことに注意する必要もあります。

足拭きの嫌がりは環境の変化と練習不足から強くなったと考えました。今までよりもレベルを下げて、コメ吉が少しでも落ち着ける場所を探し、諦めずに練習していきます。

新たに出てきた課題を解決するには私自身が意識しなければならないことがたくさんあるのでコメ吉と頑張りたいと思います。(担当 S さんより)

ゆうと

ゆうとは、穏やかでオヤツが大好きな男の子です。トレーニングをする際、オヤツを見るとすぐにオスワリをして、目で「オヤツちょうだい」と催促します。その時の顔が可愛くて、ついオヤツをあげたくなりますが、コマンドを言ってからオスワリしないとご褒美のオヤツはあげられません。あげたい気持ちを我慢し、オスワリができたらオヤツをあげています。

他にもトレーニングではアイコンタクトや呼び戻し、マテを行っています。他に課題なのが足拭きです。足を拭こうとすると逃げたり、足を引っ込めたりします。

トレーナーさんに相談すると、これまでにやってきたことがないから動揺して混乱しているのではないかとのことでした。そこで、足を拭くときはすこずつ無理なく、1 秒拭いたら終わり、2 秒拭いたら終わりというように、ステップを踏むことになりました。

ゆうとの担当をして日は浅いですが、これからトレーニングやケアを通して徐々に関係性を築いていけたらいいなと思います。(担当 U さんより)

(キドックス四季報 2022 年夏号より)

最近のキドックス〜 SNS から

【犬同士遊びの相性:チップとふうちゃん】

チップは遊び好きでよく誘いますが、相手を見ながら上手に誘うより自分主体の「僕遊びたいよ♪」って感じ。

ふうちゃんはまんざらでもないけれど遊ぶかどうかは「まだ分からないわよ」って感じ。相手によってはちょっと警戒することもある。

他犬にイケイケなチップ。興味と警戒心があるふうちゃん。

パッとランに自由にさせたら犬任せになってしまいます。
上手くいくこともあれば、警戒心や強い興奮から喧嘩になることも。
人が間に入って見守りと必要な時だけ介入をしながら、段階を踏んで楽しく遊べそうかを観ることが大事。

結果、とてもナイスなペアでした。
笑顔の2頭にこちらもニンマリ。

ドッグトレーナーの里見でした。

社会に居場所が見つからない保護犬や子ども若者にあなたのサポートが必要です

学校に行けない、家の外に出られない、孤独を感じる、生きづらさを抱える子ども若者。
飼い主に捨てられた、虐待に遭った、野犬として育った、人間を怖がる保護犬。

そんな彼らは、誰かに必要とされることで社会に居場所を見つけ、自信を持つことで自分の生きる道を歩みだし、自分らしく生きる一歩を踏み出すことができます。

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認定NPO法人キドックス代表理事のnote

キドックス事務局長・岡本のnote